人気ネット証券のSBI証券と楽天証券。「新NISA」を始めるなら、どっちのほうがおすすめでしょうか? FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が、クレカ積立や投信保有ポイントをはじめ、投資信託の定期売却サービス、IPO投資、米国株取引など見逃しやすい点を含めた10項目について初心者にもわかりやすく比較・解説します。
SBI証券と楽天証券…「新NISA(旧つみたてNISA)」を始めるならどっちがおすすめ?【10項目で比較】

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2大ネット証券といわれるSBI証券楽天証券。新NISAを始めるなら、どちらのほうがおすすめでしょうか?

 

新NISAは1人1口座しか開設できないため、迷っている人は多いはずです。そこで本記事では、

 

「SBI証券と楽天証券に絞ったけど、決めかねている」

「どっちのほうがポイントがたくさんもらえる?」

「手数料が安いのはどっち?」

 

のような疑問を持っている方に向けて、新NISAの口座選びのポイントをはじめ、SBI証券と楽天証券の新NISAにおけるサービスを10項目にわたって比較します。

 

結論からお伝えすると、SBI証券と楽天証券はどちらも資産形成に適した証券会社で、何を重視するかによっておすすめは異なります。

 

そのため、本記事を参考にしてどっちのほうが合っていそうかを判断し、納得した状態で新NISAを始めましょう。

 

1.「新NISA」におけるSBI証券と楽天証券の比較表

(SBI証券公式YouTubeチャンネル『〈2024年からの「新しいNISA」について〉』)

 

最初に、SBI証券と楽天証券における新しいNISA(以下、新NISA)のサービスを比べるうえで大切な項目を比較表で紹介します。各項目のポイントは後述するので、ここでは概要を把握するだけで大丈夫です。

 

■新NISAにおけるSBI証券と楽天証券の比較

証券会社 SBI証券のロゴ 楽天証券のロゴ
NISA口座の数

504万
(2024年6月末時点)

552万
(2024年6月末時点)
つみたて投資枠
の取扱い銘柄数
250本
(2024年12月2日時点)
241本
(2024年12月5日時点)

成長投資枠の
取扱い銘柄数

(投資信託)

1,281銘柄
(2024年12月2日時点)
1,293銘柄
(2024年12月2日時点)
米国株の銘柄数 5,070銘柄
(2024年12月2日時点)
4,675銘柄
(2024年12月2日時点)
クレカ積立 カード
の種類
・三井住友カード
・Oliveフレキシブルペイほか
楽天カード
付与
ポイント
Vポイントほか 楽天ポイント
ポイント
付与率
0.0~最大3.0%※1 0.5~最大1%
積立額
の上限
月10万円 月15万円
楽天カード10万円+
楽天キャッシュ5万円
投信保有
ポイント
付与
ポイント
・Vポイント
・Pontaポイント
・dポイント
・JALのマイル
・PayPayポイント
楽天ポイント
ポイント
付与率
(年率)
・1,000万円未満:0~0.15%
・1,000万円以上:0~0.25%

・「楽天・プラス・オルカン」:0.017%
・「楽天・プラス・S&P500」:0.028%

・「楽天・プラス・先進国(除く日本)」:0.033%
・「楽天・プラス・日経225」:0.053%
・「楽天・プラス・NASDAQ-100」:0.198%
・「楽天・プラス・SOX」:0.176%
※上記6銘柄以外は一定残高達成時のみ

投資信託の定期売却 定額 ※NISAは非対応 定額・定率・定口
ポイント投資 ・Vポイント、Pontaポイント
→日本株、投信(スポット・積立)
※投信積立は現金決済の利用時のみ
楽天ポイント
→投資信託(スポット・積立)、
国内株式、米国株式(現物・円貨)
IPO投資
(2023年の取扱実績)

91銘柄
(全体の約95%)

60銘柄
(全体の約63%)
新NISA
口座での
株式売買
手数料
投資信託 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
日本株 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
単元
未満株
買付・売却ともに無料
(S株)
買付・売却ともに無料※2
(かぶミニ®
米国株 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
中国株 ETFのみ無料(株式は有料) ETFのみ無料(株式は有料)
公式ページ 詳細を見る 詳細を見る

※1:クレカ積立分を除く年間カード利用額やカードのランクによってポイント付与率は異なります。特典を受けるには一定の条件がございますので、三井住友カードのHPをご確認ください。
※2:リアルタイム取引のみスプレッドが0.22%かかる

 

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2. 失敗しないための「新NISA口座」の選び方のポイント3つ

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最初に、新NISA口座の選び方のコツを3つに絞って簡単にお伝えします。

 

前提として、2024年からスタートした新NISAは旧制度のNISAを拡充したもので、「一般NISA」は「成長投資枠」、「つみたてNISA」は「つみたて投資枠」として引き継がれました。そのため、新NISAが始まったからといって、口座選びの基準は旧NISAと大きくは変わりません。具体的には、次の3つです。

 

■新NISAの口座選びのポイント3つ

 

  1. 商品ラインナップ
  2. ポイント還元
  3. 取引画面の操作性

 

「手数料の安さも重要なのでは?」と思うかもしれませんが、新NISA口座における主要ネット証券5社(SBI証券・楽天証券・松井証券・マネックス証券・auカブコム証券)の売買手数料は横並びで無料です。

 

そのため、株式取引が中心の新NISAの「成長投資枠」での取引よりも、投信積立が中心の新NISAのつみたて投資枠におけるサービス内容を重視することをおすすめします。

 

ここで挙げるのは、「1.商品ラインナップ」「2.ポイント還元」「3.取引画面の操作性」です。

 

まず、取引したい商品や銘柄を取り扱っていなければ売買できません。そのため、新NISA(つみたて投資枠)の対象商品として金融庁が定めた基準を満たした301本の投資信託とETF(上場投資信託)のうち、なるべく多くの銘柄を取り扱っている金融機関を選びましょう。

 

銀行は投資信託の取扱い銘柄数が少ないうえ、株式取引ができないので、この時点で新NISAの金融機関としてはおすすめしません。

 

また、同じお金を投資に回すならポイントが貯まったほうがコストの削減にもつながるので、自分が普段から貯めているポイントが貯まるかどうかも判断基準の1つになります。

 

そして、新NISAでは投信積立が中心の「つみたて投資枠」と株式取引が中心の「成長投資枠」が併用できるので、将来的に株式投資に挑戦するときに備えて、取引画面の操作性などの項目もチェックしておくことをおすすめします。

 

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3.「新NISA」におけるSBI証券と楽天証券を10項目で比較…どっちがおすすめ?

どっちか迷っている女性
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

それでは早速、新NISAにおけるSBI証券と楽天証券について、次の10項目を比較します。

 

 

順番に解説します。

比較ポイント①:口座数

NISAを始めるなら楽天証券
(引用:楽天証券)

 

口座の数は、個人投資家からどれだけ信用されているかの“人気のバロメーター”と言えます。口座数が多ければ安心というわけではありませんが、それだけ多くの方から支持されている証拠と考えることもできます。

 

■「口座数」の比較

証券会社 証券総合口座の数 NISA口座
SBI証券のロゴ

SBIグループ合計で
約1,300万超
(2024年7月時点)

504万
(2024年6月末時点)
楽天証券のロゴ

楽天証券単体で
1,100万超
(2024年4月時点)

552万
(2024年6月末時点)

※SBI証券、SBIモバイル証券、SBIネオモバイル証券、FOLIOの合計

 

結論から言うと、総合口座に関しては、SBI証券はSBIグループ(SBI証券、SBIモバイル証券、SBIネオモバイル証券、FOLIO)合計の口座数しか公表していないため、SBI証券(単体)と楽天証券(単体)ではどちらのほうが多いかは比較できません。

 

しかし、両社が1位と2位であることは確かで、「ネット証券2強」と言われています。

 

NISA口座だけなら楽天証券のほうが多く、2024年6月末時点で552万(参照:「2024年12月期上半期 決算説明会資料」)となっています。これは業界トップのシェア(2024年4月時点)。

 

一方、SBI証券のNISA口座数は504万(2024年6月末時点)となっており、業界2位です(参照:「2025年3月期 第1四半期 SBIホールディングス決算説明会」より)。

 

比較ポイント②: 取扱い銘柄数

ファンド
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

新NISA(つみたて投資枠)におけるSBI証券と楽天証券の取扱い銘柄数は、次のようにどちらも同じでトップクラスです(2024年12月2日時点)。

 

■「新NISA(つみたて投資枠)の取扱い銘柄数」の比較

証券会社 取扱い銘柄数
SBI証券のロゴ 250本(第1位)
楽天証券のロゴ

241本(第3位)

 

どちらも、新NISA(つみたて投資枠)の全301銘柄(2024年12月2日時点)の約80%をカバー(具体的な商品は金融庁のサイトを参照)しています。

 

違いは、SBI証券も楽天証券もお互いの主力商品を扱っていない点。

 

SBI証券では「楽天・プラス・オルカン」や「楽天・プラス・S&P500」などの「楽天・プラスシリーズ」が買えないのと同様、楽天証券ではSBI・V・全米株式インデックス・ファンドなどの一部の「SBI・Vシリーズ」は購入できません。

 

ただし、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける運用方針が人気の投資信託「eMAXIS Slimシリーズ」(運用は三菱UFJアセットマネジメント)はSBI証券でも楽天証券でも購入可能です。そのため、「楽天・プラスシリーズ」と「SBI・Vシリーズ」にこだわらなければ問題ありません。

 

結論として、新NISA(つみたて投資枠)における投資信託の取扱い銘柄数に関しては、SBI証券も楽天証券も数が多く、低コストのインデックスファンドも揃っているので大差はありません。そのため、銘柄選びを間違えない限り、どちらを選んでも低コストで運用することができます。

 

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比較ポイント③:クレカ積立

クレジットカード
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

新NISAの口座選びで特徴が出やすいのが、投資信託の積立額をクレジットカードで決済する「クレカ積立」です。貯まったポイントは、カードの支払額に充てたり、ポイント投資に利用できたりします。

 

楽天証券は楽天カード、SBI証券は三井住友カードOliveフレキシブルペイなどが対応しており、それぞれ楽天ポイントとVポイントが付与されます。また、楽天証券には「楽天キャッシュ」という独自の決済手段があり、楽天キャッシュで投信積立をするときにも0.5%のポイントが還元されます(200円につき1P)。

 

しかし、クレカ積立に関しては楽天証券もSBI証券もどちらもおすすめで、普段から貯めているポイントが貯まったり、よく買い物をするお店で使えるポイントが貯まったりなどの使い勝手や好みで判断することをおすすめします。

 

ポイント還元率は証券会社の方針で変わるので、ポイントはあくまでも“おまけ”と考えて、1ポイントでも多く獲得するためだけに金融機関を安易に変更するのはやめましょう。

 

・楽天証券は「楽天カードクレジット決済」

楽天カードクレジット決済
(引用:楽天証券)

 

楽天証券はクレカ積立のパイオニア的な存在で、積立額の0.5~1%の楽天ポイントが還元されます。

 

貯まった楽天ポイントは、楽天市場でのネットショッピングはもちろん、街中のコンビニやドラッグストア、飲食店など様々なシーンで1ポイント=1円分として利用でき、使い勝手が抜群です(楽天ポイントを利用できる場所は公式サイト「楽天ポイントが使えるお店」からチェックできます)。

 

■楽天証券でクレカ積立ができる「楽天カード」の比較

  ①楽天カード ②楽天ゴールドカード ③楽天プレミアムカード
カードデザイン 楽天カードの券面デザイン 楽天ゴールドカードの券面デザイン 楽天プレミアムカードの券面デザイン
カードのランク 一般カード 一般とゴールド
の中間
ゴールドカード
年会費 無料 2,200円(税込) 11,000円(税込)
クレカ積立時の
ポイント還元率
0.5% 0.75% 1%
買い物等での
ポイント還元率
1%
公式サイト  詳細を見る  詳細を見る 詳細を見る

※ 代行手数料が年率0.4%(税込)以上の銘柄はカードのランクに関係なく一律1%還元

 

楽天証券だけの特長が、「楽天カード」と「楽天キャッシュ」の決済手段を併用すると月15万円までの積立額を全額ポイント付与の対象にしながらキャッシュレスで投信積立ができること。

 

  • 楽天カードクレジット決済:月10万円
  • 楽天キャッシュ決済:月5万円

 

そのため、がんばって月10万円以上を投資に回そうと考えている人は、楽天証券の新NISAなら獲得できるポイントを最大化できます。

 

\月15万円まで投信積立をキャッシュレス決済/

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・SBI証券は「三井住友カードつみたて投資」

三井住友カードつみたて投資
(引用:三井住友カード)

 

SBI証券は異業種の企業と金融商品仲介業の取り組みを強化しており、8種類のクレジットカードから選んでクレカ積立をして、そのカード会社が発行するポイントを貯めることができます。

 

金融商品仲介口座といっても、取扱い銘柄や取引画面のデザインなどは通常のSBI証券と一緒なのでご安心ください。

 

8種類のカードと付与されるポイントの組み合わせをまとめたのが、次の表です。

 

■SBI証券で「クレカ積立」ができる8種類のカードとポイント付与率

カードの種類 付与されるポイント ポイント
付与率
主なカード(例)
三井住友カード Vポイント 0.0~最大3.0%※1

・三井住友カード(NL)

・三井住友カード ゴールド(NL)

・三井住友カード プラチナプリファード

Olive
フレキシブルペイ

・Olive一般

・Oliveゴールド

・Oliveプラチナプリファード

アプラスカード アプラスポイント 0.5~1.0%

・APLUS CARD with(一般カード)

・新生アプラスゴールドカード(ゴールドカード)

東急カード 東急ポイント 0.25~3.00%※2

・TOKYU CARD ClubQ JMB

・TOKYU CARD ClubQ JMB ゴールド

タカシマヤカード タカシマヤポイント 0.3~0.5%

・タカシマヤカード

・タカシマヤカード《ゴールド》

UCSマーク
のついたカード
・Uポイント
・majicaポイント
0.5%

・majica donpen card

・UCSゴールドカード

大丸松坂屋カード QIRAポイント 0.25~0.5%

・大丸松坂屋カード

・さくらパンダカード

・大丸松坂屋ゴールドカード

・大丸松坂屋お得意様ゴールドカード

オリコカード ・オリコポイント
・暮らスマイル
・提携先オリジナルポイント
0.5%

・Orico Card THE POINT

・Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD

・Orico Card THE GOLD PRIME

・Orico Card THE PLATINUM

・その他提携クレジットカード

※1:クレカ積立分を除く年間カード利用額やカードのランクによってポイント付与率は異なります。特典を受けるには一定の条件がございますので、三井住友カードのHPをご確認ください。
※2:月5万円を超える積立額のポイント付与率は一律0.25%(上限1,500P/月)

 

利用者が多いのが三井住友カードOliveフレキシブルペイですが、2024年11月買付分からポイント付与率がダウン。

 

次の表のように、クレカ積立分を除く年間カード利用額に応じて今後1年間のポイント付与率が変わる仕組みに変更されました。

 

■SBI証券でクレカ積立ができる「三井住友カード(NL)」3種類を比較

  ①三井住友
 カード(NL) 
②三井住友カード
ゴールド(NL)
③三井住友カード
プラチナプリファード
カードデザイン 三井住友カードの券面デザイン 三井住友カード ゴールドの券面デザイン 三井住友カード プラチナプリファードの券面デザイン
カードのランク 一般 ゴールド プラチナ
年会費 0円
永年無料
5,500円(税込)※1 33,000円(税込)
買い物等での
ポイント還元率
0.5%
(税込200円=1P)
0.5%
(税込200円=1P)
1%
(税込100円=1P)
年間カード利用額 10万円
未満
10万円
以上
10万円
未満
10万円
以上
100万円
以上
300万円
未満
300万円
以上
500万円
以上
クレカ積立の
ポイント付与率
※2
0% 最大0.5% 0% 0.75% 最大1.0% 1.0% 2.0% 最大3.0%

月10万円積立時の
年間獲得ポイント

※下段は年会費を考慮

0 6,000P 0 9,000P※3 12,000P※3 12,000P 24,000P 36,000P`
3,500P 6,500P ▲21,000P ▲9,000P 3,000P
公式サイト  詳細を見る  詳細を見る  詳細を見る

※1:年間100万円のご利用で翌年以降の年会費永年無料(通称「100万円修行」)
→年間100万円利用の対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください
※2:特典を受けるには一定の条件がございますので、三井住友カードのホームページをご確認ください

※3:「100万円修行」達成で年会費が永年無料になった場合

 

三井住友カード(NL)と三井住友カード ゴールド(NL)の場合、年間カード利用額が10万円未満だとクレカ積立のポイント付与率が0.0%になってしまうので注意が必要です(Oliveフレキシブルペイも同様)。

 

そのため、年間100万円以上は難しくても、年間10万円以上は公共料金の支払いなどをカードで行い、クレカ積立のポイント付与率0.5%もしくは0.75%は確保することをおすすめします。10万円に届きそうにない場合は、Amazonギフトカードの購入でもOKです。

 

■キャンペーンのお知らせ

三井住友カードとSBI証券は、2025年4月30日まで「クレカ積立ポイントアップキャンペーン」を実施中。

SBI証券の「NISA口座」で三井住友カードを利用してクレカ積立をすると、2025年5月買付分までポイント付与率が0.1%アップします。ただし、ポイント付与率がもともと0.0%の場合は対象外なので、ご注意ください。

 

なお、三井住友カードによるクレカ積立にこだわらなければ、SBI新生コネクトを利用すると0.3%(税引前)の優遇金利が適用される「現金決済」にあえて変更したり、好きなポイントが貯まる他のカードでクレカ積立をしたりするのも選択肢の一つです。

 

\クレカ積立に利用できるカードの種類が多い/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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比較ポイント④:投信保有ポイント

ポイント
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

投信保有ポイントは、投資信託の月間平均保有残高に応じて毎月付与されるポイントのことです。

 

クレジットカード決済のポイント還元は積立時しか付与されませんが、投信保有ポイントは途中で売却しない限り、もらえるポイントは保有残高の増加とともに着実に増えていきます。

 

結論から言うと、投信保有ポイントに関しては全銘柄が対象のSBI証券のほうがおすすめです。しかし、同じ指数に連動する「全世界株式」「米国株式」のファンドに関しては楽天証券のポイント還元率のほうがわずかに高くなります。

 

まずは、SBI証券の「投信マイレージ」から見ていきます。

 

■SBI証券の「投信マイレージ」のポイント付与率

月間平均保有金額

1,000万円未満 1,000万円以上
①通常銘柄 0.1% 0.2%
②指定銘柄
※インデックスファンドが多い
ファンドごとにSBI証券が定めた付与率
(概ね0.0175%~0.1%)
③SBIプレミアム
チョイス銘柄
※アクティブファンドが多い
0.15% 0.25%

 

ご覧のように、ポイント還元率は平均保有金額などに応じて細かく分かれていますが、資産形成に適したインデックスファンドのほとんどは②の指定銘柄に分類され、概ね0.0175~0.1%(年率)となっています(具体的な銘柄とポイント付与率は「投信マイレージサービスポイント付与率(年率)一覧」で確認できます)。

 

一方、楽天証券では2023年10月より「投信残高ポイントプログラム」が復活。

 

■「投信残高ポイントプログラム」の対象銘柄

対象ファンド 信託報酬率
(税込・年率)
ポイント還元率
(年率)
実質コスト 純資産

楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
(愛称:楽天・プラス・オールカントリー)

0.0561% 0.017% 0.0391% 2,538.01億円

楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
(愛称:楽天・プラス・S&P500)

0.077% 0.028% 0.049% 3,632.43億円

楽天・プラス・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド
(愛称:楽天・プラス・先進国(除く日本))

0.088% 0.033% 0.055% 72.36億円

楽天・プラス・日経225インデックスファンド
(愛称:楽天・プラス・日経225)

0.132% 0.053% 0.079% 193.99億円

楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド
(愛称:楽天・プラス・NASDAQ-100)

0.198% 0.05% 0.148% 616.08億円

楽天・プラス・SOXインデックス・ファンド
(愛称:楽天・プラス・SOX)

0.176% 0.05% 0.126% 132.86億円

※純資産は、2024年12月2日時点のデータ

 

対象は6銘柄ですが、楽天証券が取り扱う同じ指数に連動する投資信託のなかでは信託報酬(投資信託の運用や管理にかかるコスト)が最安となっており、競合他社の同ファンドと比べてもコスト面で優位性が高くなっています。

 

なお、楽天証券には上記とは別に、毎月末時点の投資信託の残高が初めて一定の金額に到達した場合のみ所定の楽天ポイントが付与される「資産形成ポイント(ハッピープログラム)」もあります。しかし、保有残高が2,000万円に達しても獲得できる累計ポイントは2,090Pにしかならないので、ないものと思っておきましょう。

既存の「資産形成ポイント(ハッピープログラム)」
 
基準残高に応じた進呈ポイント
(引用:楽天証券)

SBI証券と楽天証券の投信保有ポイントを比較するにあたり、楽天証券の投信残高ポイントプログラムの対象の6銘柄はSBI証券ではまだ買えません。

 

そこで、SBI証券でも買えて同じ指数に連動する「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」のポイント付与率と信託報酬を比較したのが次の表です。

 

■「投信マイレージ」と「投信残高ポイントプログラム」の比較

資産クラス 証券
会社
銘柄 ポイント付与率
(年率)
信託報酬
(年率)

もらえるポイントを
考慮した実質コスト

全世界株式

SBI

eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)

0.0175%

0.05775%

0.04025%
楽天

楽天・プラス・オルカン

0.017%

0.0561%

0.0391%

米国株式
(S&P500)

SBI

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

0.0326%

0.09372%

0.06112%
楽天

楽天・プラス・S&P500

0.028%

0.077%

0.049%

 

ご覧のように、信託報酬からポイント付与率を引いた実質コストは楽天証券のほうが安くなります(赤字の箇所)。

 

しかし、その差はわずかで、eMAXIS Slimシリーズであれば信託報酬を引き下げる可能性もあります。そのため、SBI証券のNISA口座を開設している方は、これだけの理由で楽天証券に乗り換えなくても大丈夫です。

 

むしろ、全世界株式や米国株式以外の投資信託の購入を検討している人は、ほぼすべての銘柄がポイント付与の対象になるSBI証券のほうがおすすめです。

 

\貯められるポイントの選択肢は5種類/

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比較ポイント⑤:ポイント投資

ポイント投資
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ポイント投資は、クレカ積立や投信保有時をはじめ、日々のカード利用などで貯まったポイントを現金と同じように投資額の一部または全額に利用できるサービスのこと。現金の持ち出しを減らせるだけでなく、初めて投資する商品を試しに買ってみたいときなどにも有効です。

 

楽天証券のポイント投資はSBI証券より自由度が高く、楽天ポイントを投資信託(スポット・積立)、国内株式、米国株式(現物・円貨)、バイナリーオプションの買付に利用できます。しかも、楽天ポイント投資は投信積立(クレカ積立もOK)にも対応しているので、新NISAでたとえば毎月500ポイントは投資に回すといった設定も可能です。

 

一方、SBI証券はVポイントとPontaポイントのみ日本株と投資信託(スポット・積立)の買付に利用できます。しかし、SBI証券で投信積立をするときは現金決済時のみポイントの利用が可能で、クレカ積立との併用ができません。

 

楽天ポイント投資では、月10万円の投信積立を「クレカ決済99,900円+楽天ポイント100円分」といったこともできるので、クレカ積立をするなら楽天証券のほうがやや有利です。

 

\楽天ポイントを投信積立に利用するなら/

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比較ポイント⑥:投資信託の定期売却サービス

お金が減っていくイメージ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

投信積立は積立時や保有時にどれだけのポイントを獲得できるかが注目されがちですが、売却時のことも考えておきたいもの。

 

数十年後のことなのでイメージしにくいかもしれませんが、運用して貯めた資産を売却して現金化するうえで大切なことです。

 

前提として、保有している投資信託は自分の判断で手動で売却して現金化することもできますが、「なるべく高い値段で売りたい」「一度に全部売るのはもったいない」「分割して売るにしても注文を出すのを忘れそう」など様々な感情が邪魔をして、最適な売却タイミングを探るのはプロでも難しいです。

 

そこで便利なのが、投資信託の定期売却サービス

 

一度設定をしておけば、積立時と同じように決まったタイミングと方法で売却して現金化してくれます。感情に左右されることなく自動的に売却してくれるうえ、注文を出し忘れる心配もないので、余計な心配をすることなく老後を過ごせるはずです。

 

楽天証券とSBI証券における投資信託の定期売却サービスの方法を比較したのが次の表。

 

■「投資信託の定期売却サービス」の比較

証券会社 楽天証券 SBI証券
定額売却
(毎月何万円売却するか)


※NISAは非対応

定率売却
(残高の何%売却するか)
×
※導入予定
定口売却
(毎月何口売却するか)
×

 

結論から言うと、楽天証券のほうが「定額売却」「定率売却」「定口売却」の3つの方法から選べるのでおすすめです。

 

SBI証券は「定額売却」のみ可能ですが、そもそもNISA口座にはまだ対応していません(将来的に「定率売却」も導入予定)。

 

そして、楽天証券の売却方法のなかでも特におすすめなのが「定率売却」。基準価額(投資信託の価格のこと)が高いときは少しの割合、安いときは多くの割合を売却するので、資産を少しずつ取り崩す形となり、保有残高を長持ちさせることができます。

 

ちょっと難しいかもしれませんが、資産形成の出口のことも頭の片隅にとどめておきましょう。

 

比較ポイント⑦:単元未満株取引

FREE
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

単元未満株は、本来は100株単位でしか買えない国内株式(=「単元株」)を1株から購入できるようにしたサービスの総称です。新NISAの成長投資枠では株式取引もできるので、少額から日本株取引を始めたい初心者には特におすすめです。

 

新NISAにおけるSBI証券と楽天証券の単元未満株取引のサービスを比較したのが次の表。

 

■新NISA口座における「単元未満株」の比較

証券会社 SBI証券のロゴ 楽天証券のロゴ
サービス名 S株 かぶミニ®
取扱銘柄 東証の全銘柄
(約3,900銘柄)
寄付取引:1,758
リアルタイム取引:722
リアルタイム
取引
×
取引手数料 無料 無料
※リアルタイム取引のみ
スプレッド0.22%が発生
往復コスト
※約定価格が
6,000円の場合
0円 27円
(リアルタイム取引)
ポイント
投資

(Vポイント・
Pontaポイント)

(楽天ポイント)
積立サービス
(日株積立)

(かぶツミ®)

 

結論から言うと、銘柄数や手数料無料を重視するならSBI証券、動いている株価を見てタイミングを計って発注するなら楽天証券がおすすめです。

 

なお、SBI証券と楽天証券に限らず、単元未満株取引は注文が成立するタイミングが1日数回に限られます。具体的には、SBI証券の「S株」は東証の全銘柄(約3,900銘柄)が1日3回(前場始値・後場始値・後場終値)、買付・売却ともに手数料無料で取引できます。

 

一方、楽天証券の「かぶミニ®」は740銘柄に限ってリアルタイム取引ができますが、(約定が前場寄付だけの)寄付取引の対象銘柄は2,066銘柄となっており、SBI証券の東証全銘柄と比べると少ない印象です(2024年11月29日時点)。

 

なお、SBI証券はS株(単元未満株)を定期的にコツコツ買付する「日株(にちかぶ)積立」を2024年8月31日にスタート。楽天証券にはすでに「かぶツミ®(国内株式積立)」があったので、両者の差はなくなりました。

 

\国内株式積立サービス「日株積立」をスタート/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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比較ポイント⑧:IPO投資

SBI証券のIPO
(引用:SBI証券)

 

IPOは「Initial Public Offerring」の頭文字をとったもので、日本語では「新規公開株式」といいます。

 

IPOの発行価格は本来の企業価値からディスカウントされるので上場後の初値が高くなる傾向があり、上場前の抽選で獲得して株価が上昇したタイミングで売却できれば、低リスクで利益を得ることもできます。

 

そして、新NISAの成長投資枠で購入して売却すれば、本来は利益に対してかかる約20%の税金が非課税となり、値上がり益を丸々受け取れることもできます。

 

ただし、全証券会社がすべてのIPO銘柄を扱っているわけではないうえ、顧客の誰に割り当てるかの配分ルールは各社異なります。そのため、IPOサービスに力を入れていて、抽選に参加できる回数が多い証券会社のほうが確率的に有利になります。

 

そこで、2021年~2023年の3年間のSBI証券と楽天証券のIPO取扱い銘柄数を比較したのが次の表。カッコ内の数字は、その年に上場した全IPO銘柄に対する割合です。

 

■「IPOの取扱い銘柄数」の比較

  2023年 2022年 2021年
IPO銘柄数(全体) 96 91 125
SBI証券のロゴ 91
(約95%)

89
(約97%)

122
(約97%)
楽天証券のロゴ 60
(約63%)

65
(約71%)

74
(約59%)

 

ご覧のように、SBI証券なら90%以上のIPO銘柄の抽選に参加できます。

 

さらに、SBI証券には「IPOチャレンジポイント」という独自の仕組みがあります。これは、IPOの抽選に外れたら1銘柄につき1ポイントが付与され、ポイントを貯めてIPOの抽選の申込時に使用すると、利用ポイント数が多い順にIPO銘柄を割り当てるというものです。

 

つまり、SBI証券が取り扱う全IPO銘柄の抽選にダメ元で参加してIPOチャレンジポイントを貯めて、魅力的なIPOの案件が出てきたときに全ポイントを使って申し込むと、理論上はいつかは当選する仕組みになっています。

 

筆者も貯めている段階で、すでに819ポイントを獲得。

 

筆者のIPOチャレンジポイント
■筆者のIPOチャレンジポイント

 

何ポイント利用したら当選するかのボーダーラインは銘柄の人気度合いによって異なりますが、当選した人の声をまとめると、400~800ポイントとされています。

 

資産形成の基本はインデックスファンドの積み立てですが、新NISAの成長投資枠ではせっかく株式投資もできるので、IPOのような初心者でも取り組みやすい取引からチャレンジするのもおすすめです。

 

\チャレンジポイントでIPOの当選確率アップ/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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比較ポイント⑨:米国株・海外ETF

(SBI証券公式YouTubeチャンネル『つみたて感覚で投資!米国株式・ETF定期買付サービス』)

 

資産形成の王道は低コストのインデックスファンドによる投信積立ですが、新NISAの「成長投資枠」では株式投資もできるので、日本株以外にも米国株の取引にチャレンジしようと思っている人もいるはずです。

 

SBI証券と楽天証券で購入できる米国株と海外ETFの銘柄数や手数料を比較したのが次の表です。

 

■「米国株・海外ETF」の比較

証券会社    米国株 海外ETF 積立 売買
手数料
為替
手数料
SBI証券ロゴ 5,070銘柄
(2024年12月2日時点)
約420本 約定代金
の0.495%
無料
楽天証券のロゴ 4,675銘柄
(2024年12月2日時点)
約420本 無料

 

SBI証券のほうが楽天証券より米国株の取扱い銘柄数が多いですが、海外ETFの本数はほぼ同じ。売買手数料はどちらも約定代金の0.495%(税込)です。

 

また、SBI証券が為替手数料(リアルタイム取引)を2023年11月30日に無料にすると発表したのに合わせて楽天証券も12月1日に無料化を発表し、違いはありません(ただし、「円貨決済」の場合は手数料が発生)。

 

そして、SBI証券は10本、楽天証券は15本の米国ETFの買付手数料が無料にするプログラムを実施しており、手数料を気にしたくない方はこのなかから選んで試すのもおすすめです。両社ともに人気のETFを取り揃えています。

SBI証券で買える手数料無料の米国ETF

1. VT(バンガード トータル ワールド ストックETF)
2. VTI(バンガード トータルストックマーケットETF)
3. VOO(バンガード S&P500ETF)
4. QQQ(インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF)
5. SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)
6. VGT(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)
7. EPI(ウィズダムツリー インド株収益ファンド)
8. AGG(iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF)
9. GLDM(SPDRゴールド ミニシェアーズ トラスト)
10. IYR(iシェアーズ 米国不動産 ETF)

楽天証券で買える手数料無料の米国ETF

1. QQQ(インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF)
2. SPYD(SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF)
3. VGT(バンガード 米国情報技術セクター ETF)
4. EPI(ウィズダムツリー インド株収益ファンド)
5. AGG(iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF)
6. IYR(iシェアーズ 米国不動産 ETF)
7. VT(バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF)
8. VOO(バンガード・S&P 500 ETF)
9. VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
10. SPY(SPDR S&P 500 ETF)
11. RWR(SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF)
12. GLDM(SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト)
13. AIQ(グローバルX AIビッグデータ ETF)
14. FINX(グローバルX フィンテックETF)
15. GNOM(グローバルX ゲノム&バイオテクノロジーETF)

さらに、両社には米国株や米国ETFを毎月自動で積み立ててくれるサービスもあり、取引タイミングがわからないという方には特におすすめです。

 

比較ポイント⑩:取引画面の操作性

SBI証券サイトが生まれ変わります
(引用:SBI証券)

 

比較する最後の項目は「取引画面の操作性」です。1日のうちに何度も株式取引を繰り返して利益を狙うデイトレーダーではない限り運用成績に直接影響を与える項目ではありませんが、初心者の割合が多い新NISAでは、取引や設定のしやすさを重視する方もいるはずです。

 

結論から言うと、現時点では、楽天証券のほうがSBI証券より操作性がよくて初心者にもおすすめです。

楽天証券のPCトップ画面

 

楽天証券のPCトップ画面

 

SBI証券のPCトップ画面

 

SBI証券のPCトップ画面

 

しかし、SBI証券は2024年6月25日に『SBI証券 WEBサイトリニューアルに関するお知らせ』を発表。

 

2024年7月以降から2025年にかけて以下のスケジュールでサイトデザインをリニューアル予定でしたが、「株アプリ」はリリースから2週間で「UIが悪い」との意見を受けて「旧アプリ」を再配信。もうしばらく時間がかかりそうです。

 

SBI証券のサイトリニューアルスケジュール
■SBI証券のサイトリニューアルスケジュール (引用:SBI証券)

 

ただし、新NISA(つみたて投資枠)は最初に設定をすれば、あとはたまにログインして損益状況をチェックする程度で基本的には大丈夫なので、SBI証券で新NISAを始めてもまったく問題ありません。投信積立だけなら、SBI証券の『かんたん積立アプリ』が使いやすいと評判です。

SBI証券の『かんたん積立アプリ』画面

 

かんたん積立アプリサンプル画面
(引用:SBI証券

 

不安であれば、新NISA口座を開設する前に楽天証券とSBI証券の両方の「総合口座」を開き、どちらのほうが使いやすいか試してみるのもおすすめです。

 

\取引画面が見やすいと初心者にも評判/

楽天証券で新NISA口座を開設する

 

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4. 筆者のSBI証券と楽天証券の使い分け方

SBI証券と楽天証券

 

ここまでは、SBI証券と楽天証券の新NISAに関して10項目にわたって比較してきました。では、筆者は新NISAはどちらを使っているかというと、旧制度のつみたてNISAから継続して楽天証券を利用しています。

 

その理由と、SBI証券とどのように使い分けているかをお伝えします。これが正解というわけではありませんが、考え方のヒントとしてお役立てください。

 

4.1. 新NISAは楽天証券

NISAを始めるなら楽天証券
(引用:楽天証券)

 

筆者は、新NISAは楽天証券で「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」をつみた投資枠で月10万円、「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」(愛称:「楽天SCHD」)を成長投資枠で月5万円の合計15万円を積立設定しています。

 

■筆者の「新NISA」の積立設定状況

口座区分 銘柄 決済手段 積立額
新NISA
(つみたて投資枠)

楽天・プラス・オールカントリー
株式インデックス・ファンド

クレカ積立
※楽天カード(一般)
100,000円
新NISA
(成長投資枠)

楽天・高配当株式・
米国ファンド(四半期決算型)
(愛称:楽天SCHD)

楽天キャッシュ 50,000円
筆者の積立設定状況の画面

 

筆者の積立設定状況の画面
 

なぜ新NISAはSBI証券ではなく楽天証券を選んだのかというと、筆者は楽天市場で日用品を買ったり、楽天ふるさと納税を利用したり、会計時に楽天カードを提示したりして、普段から楽天ポイントを貯めているからです。

 

そして、楽天証券でも楽天ポイントを貯めて、次の実際の画像のように貯まった楽天ポイントを楽天モバイルの支払いに充てて、毎月3,000~4,000円かかる通信費をタダにすることを目標にしています。

 

筆者の楽天モバイルの利用明細
■筆者の楽天モバイルの利用明細

 

「米国株式」ではなく「全世界株式」を選んだ理由は、米国経済が今後数十年間にわたって成長し続けるかどうか不安で、世界中の株式に分散投資をして世界経済の成長を享受できたほうが安心だと考えたからです。

 

資産形成のやり方に正解はなく、最終的には“好み”の問題になります。

 

具体的には、貯まるポイントの種類であったり、安心感であったり、サポート体制であったり様々です。筆者には楽天証券が合っていただけで、SBI証券にはSBI証券のよさがあり、結局はどちらもおすすめです。

 

\楽天ポイントをお得に貯めるなら/

楽天証券で新NISA口座を開設する

 

 

4.2. iDeCoはSBI証券

SBI証券のiDeCo
(引用:SBI証券)

 

筆者は、新NISAは楽天証券なのに対して、iDeCoはSBI証券(セレクトプラン)で毎月23,000円を運用しています。

 

なぜiDeCoも楽天証券ではないのかというと、iDeCoに関してはSBI証券のほうが楽天証券より低コストのインデックスファンドが充実しているからです。そして、以前は「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」に掛金を全額拠出していましたが、信託報酬が引き下げられた「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」に途中で変更しました。

筆者のiDeCo資産状況
 
筆者のiDeCo資産状況
 

iDeCoはどこの金融機関でもクレカ積立ができず、松井証券を除いてポイント還元サービスもないので、信託報酬の安いインデックスファンドの商品ラインナップが口座選びの決め手になると考えています。

 

\低コストのインデックスファンドが充実/

SBI証券で新NISA口座を開設する

 

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5. よくある質問

Q&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、SBI証券と楽天証券の新NISAに関するよくある質問に5つ回答します。本文と重複する内容もありますが、復習のためにお役立てください。

Q1. SBI証券と楽天証券の新NISAでは、手数料はどっちのほうが安いですか?

SBI証券と楽天証券の新NISAにおける手数料は無料で横並びで、差別化ができません。具体的には、投資信託、国内株式、米国株の売買手数料が無料です。

 

Q2. 新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」をSBI証券と楽天証券で使い分けることはできますか?

新NISA口座は1人1口座しか作れず、つみたて投資枠は楽天証券、成長投資枠はSBI証券のように使い分けることはできません。

 

Q3. SBI証券の新NISAで楽天カードを使ってクレカ積立はできますか?

楽天カードによるクレカ積立は楽天証券しか対応していません。

 

SBI証券でクレカ積立ができるのは、Vポイントが貯まる三井住友カードOliveフレキシブルペイ、アプラスカード、東急カード、タカシマヤカード、UCSマークのついたカード、大丸松坂屋カード、オリコカードです。

 

Q4. 楽天証券とSBI証券で「新NISA」と「iDeCo」を使い分けることはできますか?

新NISAとiDeCoは別の制度なので、使い分けは可能です。必ずしも同じ金融機関にする必要はありません。

 

Q5. NISA口座をSBI証券から楽天証券に変更する方法を教えてください。

NISA口座をSBI証券から楽天証券(もしくはその逆)に変更する場合は、まずSBI証券(移管元)で「勘定廃止通知書」を発行します。そして、楽天証券(移管先)には「NISA口座開設のための申込書」を請求し、マイナンバー通知届出書とともに3種類の書類を楽天証券に返送します。

 

なお、楽天証券もSBI証券も10月からNISA口座の変更手続きがウェブで簡単にできるようになりました。

 

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6. まとめ

SBI証券と楽天証券の実際のエントランス写真

 

この記事では、SBI証券と楽天証券の新NISAに焦点を絞り、両社の違いを10項目にわたって比較しました。冒頭で紹介した比較表を改めて載せるので、情報の整理にお役立てください。

 

■新NISAにおけるSBI証券と楽天証券の比較

証券会社 SBI証券のロゴ 楽天証券のロゴ
NISA口座の数

504万
(2024年6月末時点)

552万
(2024年6月末時点)
つみたて投資枠
の取扱い銘柄数
250本
(2024年12月2日時点)
241本
(2024年12月5日時点)

成長投資枠の
取扱い銘柄数

(投資信託)

1,281銘柄
(2024年12月2日時点)
1,293銘柄
(2024年12月2日時点)
米国株の銘柄数 5,070銘柄
(2024年12月2日時点)
4,675銘柄
(2024年12月2日時点)
クレカ積立 カード
の種類
・三井住友カード
・Oliveフレキシブルペイほか
楽天カード
付与
ポイント
Vポイントほか 楽天ポイント
ポイント
付与率
0.0~最大3.0%※1 0.5~最大1%
積立額
の上限
月10万円 月15万円
楽天カード10万円+
楽天キャッシュ5万円
投信保有
ポイント
付与
ポイント
・Vポイント
・Pontaポイント
・dポイント
・JALのマイル
・PayPayポイント
楽天ポイント
ポイント
付与率
(年率)
・1,000万円未満:0~0.15%
・1,000万円以上:0~0.25%

・「楽天・プラス・オルカン」:0.017%
・「楽天・プラス・S&P500」:0.028%

・「楽天・プラス・先進国(除く日本)」:0.033%
・「楽天・プラス・日経225」:0.053%
・「楽天・プラス・NASDAQ-100」:0.198%
・「楽天・プラス・SOX」:0.176%
※上記6銘柄以外は一定残高達成時のみ

投資信託の定期売却 定額 ※NISAは非対応 定額・定率・定口
ポイント投資 ・Vポイント、Pontaポイント
→日本株、投信(スポット・積立)
※投信積立は現金決済の利用時のみ
楽天ポイント
→投資信託(スポット・積立)、
国内株式、米国株式(現物・円貨)
IPO投資
(2023年の取扱実績)

91銘柄
(全体の約95%)

60銘柄
(全体の約63%)
新NISA
口座での
株式売買
手数料
投資信託 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
日本株 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
単元
未満株
買付・売却ともに無料
(S株)
買付・売却ともに無料※2
(かぶミニ®
米国株 買付・売却ともに無料 買付・売却ともに無料
中国株 ETFのみ無料(株式は有料) ETFのみ無料(株式は有料)
公式ページ 詳細を見る 詳細を見る

※1:クレカ積立分を除く年間カード利用額やカードのランクによってポイント付与率は異なります。特典を受けるには一定の条件がございますので、三井住友カードのHPをご確認ください。
※2:リアルタイム取引のみスプレッドが0.22%かかる

 

繰り返しになりますが、新NISAにおいてはSBI証券も楽天証券もどちらもおすすめで、最終的には好みの問題になります。新NISA口座は年単位で変更することもできますが、基本的には最初に開設した口座で数十年間ずっと付き合っていくことになるので、愛着が湧くほうで始めることをおすすめします。

 

新NISAは、本来は売却益にかかる約20%の税金を合法的に非課税にして「家計の安定的な資産形成」を後押ししてくれる国の制度です。本記事を参考にして、将来のお金の不安を軽減する第一歩にしてください。

 

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■SBI証券のサポートデスク

 

(平日)※ガイダンス番号「3番」がNISA・投資信託

  • 固定電話:0120-104-214(無料)
  • 携帯電話:0570-550-104(有料)
  • 受付時間:8時~17時 ※土日祝・年末年始を除く

 

(土日)※NISA・投資信託専用

  • 固定電話:0800-170-2888(無料)
  • 携帯電話:03-6629-9719(有料)
  • 受付時間:9時~17時 ※平日・年末年始を除く

 

■楽天証券の投信NISAカスタマーサービス

 

  • 固定電話:0120-106-298(無料)
  • 携帯電話:03-6739-3400(有料)
  • 受付時間:(平日)8時30分~17時、(土日)9時~17時 ※祝日・年末年始を除く