楽天証券で2024年3月に販売された投資信託のうち、「積立設定金額」が多い人気のファンドを1位から10位まで紹介。FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が、売れ筋ランキングをもとにして、新NISAの銘柄選びなど、初心者が資産形成を始めるヒントをお伝えします。
【2024年4月】楽天証券で人気の投資信託ランキング…おすすめは?

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国内株式の約3,700銘柄に対して、6,000本以上販売されている投資信託。

 

「運用のプロが運用していて安心だから」

「マネー雑誌に載っていたから」

「銀行の窓口で『今月のおすすめ』と紹介されたから」

 

という理由で購入したにもかかわらず、コストを超えるリターンが出せず、「こんなはずじゃなかった……」と後悔している個人投資家もいるのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、個人投資家に人気の楽天証券で2024年3月に販売された投資信託のなかから、「積立設定金額」が多かったファンドを1位から10位までランキングで紹介します。

 

店舗型の証券会社ではなく、ネット証券で自分の判断で投資信託を購入している個人投資家はどのような銘柄を買っているのでしょうか?

 

上位銘柄の傾向から、個人投資家の資産運用のヒントを探ります。

 

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1. 楽天証券で人気の投資信託ランキング【2024年3月積立分】
1位「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」
2位「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」
3位「楽天・S&P500インデックス・ファンド」
4位「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」
5位「楽天・NASDAQ-100インデックスファンド」
6位「eMAXIS インド株式インデックス」
7位「ニッセイ NASDAQ100インデックスファンド」
8位「iFreeNEXT インド株インデックス」
9位「iFreeNEXT FANG+インデックス」
10位「楽天・全米株式インデックス・ファンド」
2.「楽天証券で積立設定金額が多い投資信託ランキング」の総括
2.1.「米国株式」「世界株式」「先進国株式」を選ぶ人が多い
2.2. 資産形成の鉄則は「長期・積立・分散」
まとめ:楽天証券でおすすめのインデックスファンド

1. 楽天証券で人気の投資信託ランキング【2024年3月積立分】

積立投資
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

積立金額ランキング(2024/3/1~2024/3/31)より、楽天証券で2024年3月に積立設定された投資信託を金額が多い順に紹介します。

 

順位 ファンド名 資産クラス 信託報酬
(税込)
新NISA
つみたて投資枠
(楽天)
新NISAの
成長投資枠
(楽天)
iDeCo
(楽天)
1位

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

全世界株式

0.05775%

×
2位

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

米国株式 0.09372% ×
3位

楽天・S&P500インデックス・ファンド

米国株式

0.077%

4位

楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド

全世界株式 0.0561%
5位

楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド

米国株式 0.198% × ×
6位

eMAXIS インド株式インデックス

インド株式 0.44% × ×
7位

ニッセイ NASDAQ100インデックスファンド

米国株式 0.2035% × ×
8位

iFreeNEXT インド株インデックス

インド株式 0.473% × ×
9位

iFreeNEXT FANG+インデックス

米国株式 0.7755% ×
10位

楽天・全米株式インデックス・ファンド

米国株式 0.162%
楽天証券で同じランキングを見る方法

 

積立ランキング(設定金額)

 

上記のランキングは、楽天証券にログインしなくても見ることができます。

 

ホーム > 投資信託 > 投資信託を探す > ランキング > 積立ランキング

 

の順に進んでください。わからない場合は、こちらの積立ランキングを直接クリックしてください。

 

期間を「月間」に切り替えて「この条件で再表示する」をクリックすると、ランキングが表示されます。

 

それでは、各ファンドの特色を見ていきましょう。

 

なお、基準価額や純資産などの数字は、ウェルスアドバイザー株式会社の2024年4月2日時点のデータです。

 

1位「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」

ファンド名 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 24,075円
純資産額 2兆9,317.07億円
信託報酬(税込) 0.05775%
トータルリターン +35.21%(1年)、+19.47%(3年)、+17.40%(5年)    
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
愛称は『オルカン』。日本を含む47ヵ国の先進国と新興国の株式に投資できる。
投資先の割合は、1位がアメリカ、2位が日本、3位がイギリス。
2024年2月29日に、中国株を66銘柄除外&インド株を5銘柄追加し、構成銘柄の入れ替えを実施。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、5年連続で1位を獲得。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

2位「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

ファンド名 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 28,567円
純資産額 4兆1,250.78億円
信託報酬(税込) 0.09372%
トータルリターン +42.56%(1年)、+24.94%(3年)、+21.44%(5年)    
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色

業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。
S&P500インデックスマザーファンドへの投資を通じて、米国企業500社に投資する。
投資先の割合は、1位がアップル、2位がマイクロソフト、3位がアマゾン。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、3位にランクイン。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

3位「楽天・S&P500インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・S&P500インデックス・ファンド
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
基準価額 12,715円
純資産額

1,314.87億円

信託報酬(税込) 0.077%
トータルリターン データなし   
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された米国株式ファンド。愛称は『楽天・S&P500』。
人気の『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』と同じ「S&P500指数」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは、現在は楽天証券のみ。
楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.028%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

4位「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
基準価額 12,439円
純資産額 973.70億円
信託報酬(税込) 0.0561%
トータルリターン データなし      
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

2023年10月27日より運用が開始された全世界株式ファンド。愛称は『楽天・オルカン』。
人気の『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』と同じ「MSCI」をベンチマークにしているので、
同ファンドとほぼ同じ値動きをする。購入できるのは、現在は楽天証券のみ。
なお、最近話題のインド株式には、『iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF』という新興国ETFを通じて投資。

楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、ポイント還元率は年率0.017%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

5位「楽天・NASDAQ-100インデックスファンド」

ファンド名

楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド

資産クラス 米国株式
連動する指数 NASDAQ100指数
基準価額 11,047円
純資産額 216.74億円
信託報酬(税込) 0.198%
トータルリターン データなし
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色

NASDAQ100指数は、米国NASDAQ市場に上場している約3,000銘柄から金融を除いた時価総額上位100銘柄で構成された株価指数。
組入上位銘柄は、アップル、マイクロソフト、アマゾン。
新NISA(成長投資枠)の対象銘柄にもなっており、楽天証券で購入可能。
楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」にも対応しており、ポイント還元率は年率0.05%。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

6位「eMAXIS インド株式インデックス」

ファンド名 eMAXIS インド株式インデックス
資産クラス インド株式
連動する指数 Nifty50指数
基準価額 10,106円
純資産額 11.034億円
信託報酬(税込) 0.44%
トータルリターン データなし
運用会社 三菱UFJアセットマネジメント(旧三菱UFJ国際投信)
ファンドの特色 インドを代表する株価指数「Nifty50」に連動するように設計されたインド株式のインデックスファンド。
2024年2月22日に設定され、インドだけに投資するファンドのなかでは信託報酬が最安水準。
組入上位銘柄は、Reliance Industries、HDFC Bank、ICICI Bank。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

7位「ニッセイ NASDAQ100インデックスファンド」

ファンド名

ニッセイ NASDAQ100インデックスファンド

資産クラス 米国株式
連動する指数 NASDAQ100指数
基準価額 16,392円
純資産額 1,238.50億円
信託報酬(税込) 0.2035%
トータルリターン データなし
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
ファンドの特色

NASDAQ100指数は、米国NASDAQ市場に上場している約3,000銘柄から金融を除いた時価総額上位100銘柄で構成された株価指数。
組入上位銘柄は、アップル、マイクロソフト、アマゾン。新NISA(成長投資枠)の対象銘柄。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

8位「iFreeNEXT インド株インデックス」

ファンド名 iFreeNEXT インド株インデックス
資産クラス インド株式
連動する指数 Nifty50指数
基準価額 14,304円
純資産額 1,107.43億円
信託報酬(税込) 0.473%
トータルリターン +42.63%(1年)
運用会社 大和アセットマネジメント
ファンドの特色 インドを代表する株価指数「Nifty50」に連動するように設計されたインド株式のインデックスファンド。
2023年3月13日に設定され、インドのみに投資するファンドのなかでは信託報酬が最安水準。
組入上位銘柄は、Reliance Industries、HDFC Bank、ICICI Bank。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

9位「iFreeNEXT FANG+インデックス」

ファンド名 iFreeNEXT FANG+インデックス
資産クラス 米国株式
連動する指数 NYSE FANG+
基準価額 51,879円
純資産額 1,517.16億円
信託報酬(税込) 0.7755%
トータルリターン +99.94%(1年)、+26.99%(3年)、+38.73%(5年)
運用会社 大和アセットマネジメント
ファンドの特色

フェイスブック(Facebook、現在はメタ)、アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)、ネットフリックス(Netflix)、
グーグル(Google、社名はアルファベット)の頭文字をつないだ株価指数「NYSE FANG+」に連動するように設計された投資信託。
次世代テクノロジーをベースに、グローバルな現代社会において人々の生活に大きな影響力を持つ企業に投資する。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

10位「楽天・全米株式インデックス・ファンド」

ファンド名 楽天・全米株式インデックス・ファンド
資産クラス 米国株式
連動する指数 CRSP USトータル・マーケット・インデックス
基準価額 29,136円
純資産額 1兆4,467.23億円
信託報酬(税込) 0.162%
トータルリターン +40.52%(1年)、+22.64%(3年)、+20.40%(5年)
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色 愛称は『楽天・VTI』。世界最大級の運用会社バンガード社の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を通じて、
米国株式市場で投資可能な約4,000銘柄(大型・中型・小型株)に投資できる。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023のイベントでは、11位にランクイン。
お笑い芸人の厚切りジェイソン氏が、著書で同ファンドを紹介したことでも話題に。

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

NISAの銘柄数はトップクラス

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2.「楽天証券で積立設定金額が多い投資信託ランキング」の総括

 

楽天証券のユーザーが積立設定をしている銘柄の傾向から、個人投資家はどのような投資信託を選んで資産形成をすべきかのヒントを解説します。

 

2.1.「米国株式」「世界株式」「先進国株式」を選ぶ人が多い

全世界株式
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

今回のランキングを投資対象別にざっくり分けると、次のようになります。

 

  • 米国株式:6本
  • 全世界株式:2本
  • インド株式:2本

 

「米国株式」が6本で半数以上を占めますが、「全世界株式」の投資先の約60%が米国株であることを考えると、8本のファンドの動向は世界経済の中心である米国がカギを握っていると言っても過言ではありません。

 

また、インド株式が2本もランクインしたのも注目です。インドの人口は2023年に中国を抜いて世界第1位になったほか、経済規模を表すGDP(国内総生産)は2027年には世界第3位になるとの見方もあります。このように、インドは人口の増加とともに経済成長が著しい新興国で、今後の株価の上昇も期待されています。

 

 

2.2. 資産形成の鉄則は「長期・積立・分散」

ポートフォリオ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

資産形成の鉄則は、信託報酬が低いインデックスファンドによる「長期・積立・分散」です。

 

・信託報酬…投資信託の運用や管理にかかる手数料のこと。保有中はずっとかかる。
・インデックスファンド…日経平均株価などの指数に連動するように設計された投資信託のこと。

 

ただし、今後も経済の成長が期待でき、長期的に見ると株価が右肩上がりになる確率が高い国や地域に投資することが前提であることを忘れてはいけません。

 

株価が横ばいもしくは右肩下がりになることが予想される国や地域、商品を選んでしまうと、ドルコスト平均法で「株価が高いときは少なく、株価が安いときは多く」毎月定額でコツコツ買っても、最終的には損する確率が高くなります。

 

しかし、米国は移民を受け入れて人口が増えており、その分労働者の数も多いので、彼らが生み出すサービスの価値の合計(=GDP)の増加とともに長期的な株価の上昇が期待できます。

 

そのため、今回のランキングで「米国株式」が6本も入っていることは、個人投資家が米国の力強い経済成長を期待している結果だと考えることもできます。

 

取引画面が見やすいと初心者にも評判

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まとめ:楽天証券でおすすめのインデックスファンド

スマホとカードを持っている女性
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

繰り返しになりますが、投資信託で資産形成をするなら、低コストのインデックスファンドが基本です。

 

運用コストのわずかな差が、10年後や20年後のパフォーマンスに大きな差となって表れます。これを証明するために、信託報酬の違いによるパフォーマンスを比べた次のグラフをご覧ください。

 

信託報酬の違いによるパフォーマンス比較グラフ
■信託報酬の違いによるパフォーマンス比較 (引用:三菱UFJアセットマネジメント

 

信託報酬が0.189%(ピンク色)と1.00%(青色)とでは、20年後にはパフォーマンスの差は25.5%(ポイント)になります。そのため、同じ資産クラスの投資信託で迷ったら、信託報酬が低いほうを選ぶことをおすすめします。

 

最後に、今回のランキングに入ったインデックスファンドを資産クラスごとに整理しておきます。

 

■楽天証券でおすすめのインデックスファンド

 

【米国株式】

  • eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  • 楽天・S&P500インデックス・ファンド
  • 楽天・全米株式インデックスファンド

 

【全世界株式】

  • eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
  • 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド

 

楽天証券は新NISA(つみたて投資枠)全282銘柄のうち222本(2024年4月1日時点)の投資信託を扱っており、トップクラスの数です。そのため、楽天証券であれば自分に合った商品を選ぶことができます。

 

本記事をヒントにして長期運用に適した投資信託を見つけて、あなたの資産形成にお役立てください。

 

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口座数が国内証券会社(単体)ではトップとなる1,000万を突破し、20代や30代の若年層を中心に開設者が続出している楽天証券。SGO編集部は同社の社員に取材をして、人気の秘訣を伺いました。
 

2023年6月買付分より投資信託のクレカ積立のポイント還元率を引き上げた背景、「投信保有ポイント」復活の可能性についても触れているので、『【楽天証券社員インタビュー】投資のハードルを下げる数々の「業界のスタンダード」を作ってきた楽天証券が目指す姿とは?』からご確認ください。