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ポイント投資とは、ポイントを現金代わりに利用して証券会社で金融商品を購入できるサービスのこと。
楽天証券の「楽天ポイント投資」は先駆け的な存在で、楽天市場でのネットショッピングや会計時の楽天カードの提示など様々なシーンで貯まった「楽天ポイント」を現金代わりに投資ができます。
本記事では、
「楽天証券のポイント投資ってどうなの?」
「NISAでも使えるって聞いたけど、設定方法を知りたい」
「楽天ポイント投資で気をつけることは?」
という疑問をお持ちの方に、楽天証券で楽天ポイント投資を実践している筆者が、楽天証券のポイント投資の活用方法をお伝えします。
最後まで読めば、楽天証券でポイントを利用してお得に投資するヒントがわかります。
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1. 楽天証券における「ポイント投資」の概要
楽天証券の「ポイント投資」は、貯まった楽天ポイントを現金と同じように金融商品の購入に利用できるサービスで、対象は次の4つの商品です。
国内株式や投資信託の購入にポイントを利用できるサービスは他社にもありますが、米国株式とバイナリーオプションにもポイント投資ができるのは楽天証券だけです。
しかし本記事では、初心者が取引をしやすい「投資信託」を楽天ポイントで買う方法を中心に解説していきます。
1.1. 楽天証券のポイント投資(投資信託)の概要
まずは、楽天証券のポイント投資の概要を押さえましょう。
■楽天証券の「ポイント投資(投資信託)」の概要
概要 |
楽天証券での投資信託の購入代金の全額または一部に楽天ポイントを利用できる |
対象ポイント |
・楽天ポイント ※期間限定ポイントは利用不可 |
ポイント 利用単位 |
1ポイント1円から利用可能 |
対象サービス (投資信託) |
・投資信託の積立注文(NISA口座もOK) ・投資信託のスポット購入(金額指定のみ) |
対象銘柄 |
楽天証券で取り扱っている投資信託 |
対象口座 |
特定口座・一般口座・NISA口座 ※ジュニアNISA、iDeCo口座は対象外 |
楽天ポイントには「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の2種類があり、ポイント投資で利用できるのは通常ポイントのほうです。
■「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の違い
- 通常ポイント…有効期限は最後にポイントを獲得した月を含めた1年間だが、期間内に一度でもポイントを獲得すれば期限が延長される楽天ポイントのこと。
- 期間限定ポイント…期限が決まっている楽天ポイント。付与された翌月末までに使わないと無効になる。
ちなみに、「楽天」の名前がつくポイントには「楽天ポイント」と「楽天証券ポイント」の2種類があります。
そして、楽天証券において、「楽天ポイントコース」では「楽天ポイント」、「楽天証券ポイントコース」では「楽天証券ポイント」が貯まります。
ややこしいいですが、後者の「楽天証券ポイント」は利用方法が限られるので、基本的には「楽天ポイントコース」で「楽天ポイント」を貯める設定にしておきましょう(コースの設定方法は3章で解説)。
1.2.「ポイント投資」と「ポイント運用」の違い
楽天グループには「楽天ポイント投資」の他にも「楽天ポイント運用」というサービスがあり、混同しやすいです。
■「ポイント投資」と「ポイント運用」の違い
- ポイント投資…ポイントで投資信託や国内株式などを購入できる
- ポイント運用…運用の疑似体験ができる
違いを整理したのが次の比較表です。
■「楽天ポイント投資」と「楽天ポイント運用」の比較
楽天ポイント投資 | 楽天ポイント運用 | |
---|---|---|
運営元 | 楽天証券 | 楽天PointClub |
投資・運用形態 | 楽天証券が現金に換えて投資 | ポイントのまま運用 |
投資・運用対象 | ・投資信託 ・国内株式(現物取引) ・米国株式(現物・円貨) ・バイナリーオプション |
・アクティブコース ・バランスコース |
最低利用ポイント | 100ポイント | |
利用できる 楽天ポイント |
通常ポイント ※期間限定ポイントは利用不可 |
|
積立買付 | 〇 | × |
現金との併用 | 〇 | × |
SPU※ | 対象 | 対象外 |
引き出し方 | 現金で引き出し | ポイントで引き出し |
口座開設 | 必要 | 不要 ※楽天IDは必要 |
※SPU(スーパーポイントアッププログラム):楽天のサービスを使えば使うほど楽天市場でのポイント還元率がアップするプログラム
このように、「楽天ポイント運用」は楽天証券の口座がなくても気軽に始められますが、あくまでも運用の疑似体験なので、ある程度の投資経験がある方には物足りないかもしれません。
利用はどちらも100ポイントからで、気軽に始めることができます。
しかし、将来的にNISAやiDeCoで資産形成を検討している方は、この機会に証券口座を開設して「ポイント投資」から始めることをおすすめします。100ポイント(100円)は勉強代だと割り切り、少しでも早く実際の金融商品に触れることが大切だと筆者は考えます。
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2. 楽天証券にける「ポイント投資(投資信託)」のメリット・デメリット
この章では、楽天証券のポイント投資で投資信託を購入するときの主なメリットとデメリットを紹介します。
2.1. ポイント投資のメリット
楽天証券におけるポイント投資の主なメリットは、次の3つです。
それぞれ解説します。
メリット①:少額から分散投資ができる
「投資に興味はあるがお金がない」という理由で、なかなか資産形成に取り組めない方もいるはずです。
しかし、ポイント投資なら現金の持ち出しなしで気軽に投資を始められます。そして、世界中の株式に投資をするタイプの投資信託なら、100ポイント(100円)からアップル、アマゾン、エヌビディアなどの世界的に有名な企業の株式に分散投資ができます。
メリット②:NISA口座でも利用できる(クレカ積立との併用OK)
楽天証券では、NISA口座で買付する商品にもポイントの利用が可能です。ポイントで購入した銘柄を上昇したタイミングで売却できれば、本来は売却益に対して約20%かかる税金が非課税となり、値上がり益を丸々受け取ることができます。
さらに、楽天証券のポイント投資の場合は投資信託のクレカ積立との併用も可能なので、たとえば「クレカ積立で49,500円+ポイントを500円分利用」という積立設定も可能です。
一方、SBI証券で投資信託の買付でポイント投資する場合は、投資信託の積立買付でポイントを利用できるのは現金決済時だけです。
そのため、ポイント投資においてはSBI証券より楽天証券のほうが優位性が高いといえます。
メリット③:1P以上をポイント投資すると、SPUが最大+1倍になる
楽天市場には楽天グループのサービスの利用状況に応じて買い物の還元率がアップする「SPU(スーパーポイントアップ)」という仕組みがあり、楽天証券のポイント投資も対象の1つになっています。
具体的には、楽天証券で1P以上を利用して「ポイント投資」をすると、当月の楽天市場での買い物の還元率が次のようにアップ。
- 当月合計30,000円以上を国内投資信託にポイント投資:+0.5倍(+0.5%)
- 当月合計30,000円以上を米国株式(円貨決済)にポイント投資:+0.5倍(+0.5%)
楽天証券と楽天銀行の口座を連携(=「マネーブリッジ」)することが条件ですが、上の2つの条件を達成すると、その月の楽天市場での買い物のポイント還元が最大+1倍(+1%)になります。
ただし、2つ目の米国株式は積立投資ではなく個別株への投資が条件になるので、初心者にはハードルが高めです。
そのため、SPUで楽天ポイントの還元率をアップしたい人は無理せず、30,000円以上を国内投資信託に投資をすることで+0.5倍(+0.5%)を達成することを目指しましょう。
その際、楽天ポイントの利用は最低1P以上でOKで、次のようにポイントと現金を組み合わせて30,000円分以上のポイント投資をすればSPUの条件はクリアできます。
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2.2. ポイント投資のデメリット
メリットの次は、楽天証券でポイント投資をするときの注意点を把握しておきましょう。
それぞれ解説します。
デメリット①:期間限定ポイントは利用できない
前述したように、楽天ポイントには「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の2種類があります。そして、楽天証券のポイント投資で利用できるのは通常ポイントだけで、期間限定ポイントは利用できません。
期間限定ポイントの有効期限は1ヵ月しかないうえ、楽天市場での買い物には利用できないなどの制約があります。
しかし、楽天ポイントカード加盟店のコンビニやドラッグストアをはじめ、楽天モバイル、楽天ひかり、楽天ふるさと納税など楽天グループのサービスで利用できるので、期限内に忘れずに使い切りましょう。
デメリット②:ポイント投資分にはポイントが付与されない
楽天証券でたとえば毎月100,000円分の投資信託を楽天カードで積立買付する際、500円分をポイント利用すると、100,000円に対してではなく、ポイント利用分を差し引いた99,500円に対してポイントが還元されます。
ポイント投資分にはポイントは還元されないので、知っておきましょう。
デメリット③:利用できるポイント数に上限がある
楽天証券のポイント投資で利用できるポイント数には上限があり、楽天市場での会員ランクに応じて次のようになっています。
■「楽天ポイント」の利用可能上限
ダイヤモンド会員以外 | ダイヤモンド会員 | |
---|---|---|
積立注文の場合 | 3万ポイント/1日 | 50万ポイント/1日 |
スポット購入の場合 | 3万ポイント/1注文 | 50万ポイント/1注文 |
1ヵ月あたりの利用上限 | 10万ポイント | 50万ポイント |
ただし、月々に貯まるポイント数はせいぜい数百~数千ポイントなので、1ヵ月で10万ポイント(ダイヤモンド会員以外の場合)も利用できれば十分です。
そもそも、ポイント投資だけで大きな資産を築くことは難しいので、投資はあくまでも現金をベースにして、ポイント投資は補助的に利用するようにしましょう。
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3. 楽天証券における「ポイント投資」のやり方・設定方法【つみたて投資枠】
楽天証券のポイント投資について把握できたら、実際に利用設定をしてみましょう。
ここでは、NISA口座(つみたて投資枠)で100,000円分の投資信託を楽天カードで決済し、1Pだけポイントを利用する方法を紹介します。なぜ1Pだけなのかというと、メリット③で紹介した「SPUの+0.5倍(+0.5%)」の条件を達成するには最低1Pで十分だからです。
ポイント投資の流れは、以下のとおりです。
■楽天証券で「ポイント投資」をする流れ
順番に解説します。
STEP1:現在のポイントコースを確認する(楽天ポイントコース)
SPUを達成するためには、「楽天ポイントコース」を選択しておく必要があります。
楽天証券にログインしたら、右上の「マイメニュー」>「お客様情報の設定・変更」内の「ポイント設定・SPU」をクリックしてください。
「ポイント設定・SPU」の画面が表示されたら、現在のコースを確認しましょう。もし「楽天証券ポイントコース」になっていたら、「コース変更する」をクリックして、「楽天ポイントコース」にしてください。
STEP2:積立設定する投資信託の注文画面に進む
上部メニューの「投資信託」から、積立設定する投資信託を探して注文画面に進みます。
積立設定する銘柄は、投資信託の保有残高に対して毎月ポイントが付与される「投信残高ポイントプログラム」の対象銘柄にもなっている「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」です。
積立する銘柄を探す方法はいくつかありますが、今回は「ファンドを探す」の検索窓に銘柄名の一部(ここでは「楽天」)を入力し、候補の一覧から該当銘柄を探してクリックしてください。
STEP3:「積立設定」から設定内容を入力する
ファンドの詳細が表示されたら「積立設定」をクリックし、口座区分は「NISAつみたて投資枠」を選択します。
STEP4:積立条件を入力する
積立金額は、楽天カード決済の場合は100円~100,000円の範囲内で入力します(ここでは、100,000円)。
そして、分配金コースは「再投資型」と「受取型」のどちらかを選べますが、基本的には自動で再投資してくれる「再投資型」を選びましょう。複利効果により、効率よく資産を増やすことができます。
ただし、「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」はもともと分配金を受け取ることができず、自動で再投資されるので、ここでは関係ありません。
次に、「目論見書の確認へ」をクリックします。
STEP5:目論見書と約款を確認する
「目論見書(投資信託の説明書のようなもの)」と「約款」に目を通したら、「同意して次へ」をクリックします。
STEP6:引落方法を選ぶ
「引落方法」を選ぶ画面が出てきたら、ここでは「楽天カードクレジット決済」を選択します(クレカ積立の積立指定日は「毎月1日」のみ)。
なお、楽天証券には楽天カード以外にも「楽天キャッシュ(電子マネー)」による決済方法もあります。
楽天キャッシュでは月5万円まで投信積立ができるので、「楽天カードクレジット決済で月10万円」と「楽天キャッシュで5万円」を併用すると、毎月最大15万円までキャッシュレスで投信積立をすることができます。
引落方法を選択したら、「次へ」をクリックします。
STEP7:ポイント利用に関する設定をする
設定内容の確認画面が出てきますが、ここでポイント利用の設定をします。「変更」をクリックしてください。
「ポイント利用設定」の画面が出てくるので、「利用する」を選んで、利用するポイント数を設定しましょう(ここでは「毎月1ポイント」)。
楽天証券の投資信託をSPUの対象にするためには最低1ポイントが必要なので、ここで毎月の利用上限を1ポイントに設定します(任意のポイント数で構いません)。
ポイントの利用設定が完了したら、「設定する」をクリックします。
STEP8:設定内容を確認する
設定内容を必ず確認しましょう。
STEP9:暗証番号を入力して確定する
設定内容に間違いがなければ取引暗証番号を入力し、「設定する」をクリックしてください。
STEP10:積立設定完了画面を確認する
次のように、「積立設定が完了しました」と表示されたら完了です。
積立設定内容の確認をしたり、変更・解除したりする場合は、「積立設定一覧」から進みます。
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4. 楽天証券のポイント投資で「ポイントを現金化」する方法
楽天ポイントは、楽天グループのサービスだけでなく、楽天ポイントカード加盟店などで1ポイント=1円として現金と同じように利用できます。しかし、ポイントを店舗で使わずに、そのまま現金化したいという人もいるはずです。
そのような人におすすめなのが、債券型の投資信託をポイントで購入し、売却して現金を出金する方法です。
「投資信託は価格が変動するから、損することもあるのでは?」
と思う方もいるかもしれませんが、株式型の投資信託とは違い、債券型の投資信託は数日で価格が数十%も変動することはほぼありません。たとえば、次のチャートの「eMAXIS Slim国内債券インデックス」のような日本国債に投資する投資信託であれば、直近1ヵ月の値動き幅は200円程度です。
信託報酬は必ずかかるので、完全に手数料無料でポイントを現金化できるわけではありません。ただし、「eMAXIS Slim国内債券インデックス」の信託報酬はわずか0.132%(年率)なので、この分は換金手数料と割り切りましょう。
どうしてもポイントを現金化したい人は、この方法をお試しください。
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5. よくある質問
最後に、楽天証券のポイント投資に関するよくある質問に3つ回答します。
Q1. 楽天証券のポイント投資では国内株式は買えますか?
楽天証券のポイント投資では、楽天ポイントを利用して国内株式と米国株式にも投資ができます。
ポイント投資では新NISAの成長投資枠での買付もできるうえ、通常は100株単位でしか買えない国内株式を1~99株で買えるようにした単元未満株(楽天証券では「かぶミニ®」)にも対応しているので、気軽に株式投資デビューができます。
Q2. 楽天証券のポイント投資でポイントが不足していると、SPUはどうなりますか?
ポイント不足分は現金での購入に切り替わり、設定通りに積立注文は執行されます。しかし、0ポイントの状態だと1P以上利用するというSPUの条件を満たしていません。
当月のSPUの条件を達成したい場合は、合計30,000円以上の投資信託をポイントを利用してスポット購入します。
Q3. 楽天証券のポイント投資をやめる方法は?
楽天証券にログインしたら、右上の「マイメニュー」>「お客様情報の設定・変更」内の「ポイント設定・SPU」をクリックしてください。
すると、下のほうに「ポイント利用設定」があるので、「設定する」をクリックしましょう。
「ポイント利用」を「利用しない」に設定すると、ポイント投資がストップします。
6. まとめ
この記事では、楽天証券におけるポイント投資について、投資信託を中心に解説しました。
ポイント投資は初心者が投資を始めるきっかけにはなりますが、ポイント投資だけで将来安心して暮らせるお金を手に入れることは難しいです。
そのため、ポイント投資に慣れたら今度は自分のお金を使って「NISA」や「iDeCo」、「単元未満株取引(かぶミニ®)」にも挑戦して、徐々にステップアップしていくことをおすすめします。
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