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社長が知っておくべき「キャッシュフロー」の概念とは?
損益計算書には「借金の返済額」がのってこない最近世の中では、キャッシュフロー経営が盛んに叫ばれていますが、私にはなぜそんなに騒がれているのかよくわかりません。また、会社は黒字でも、お金が回らなくなって「黒字倒産」することもあるから、これからはキャッシュフロー経営、などと専門家は言いますが、これも本当かどうかはわかりません。 黒字倒産というのは、損益計算書で利益は計上しているけれど、資金繰りがつかなくなって倒産…
多くの資金を手元に残すための「お金を使わない」節税法とは?
その節税対策で本当に手元に資金が残ったのか?節税の本来の目的は何かといえば、税金を払いすぎないようにすること、つまりは税金を合法的に節約することによって、できるだけ多くの資金を手元に残すことのはずです。しかし、いわゆる節税対策といわれているものの中には、それを行うことによって逆に資金が出ていく結果となっているものもあります。生命保険を使った節税策はまさにその典型例といえるでしょう。 保険に入ったからといって、必ずしも税金がゼロになるわけ…
「社長の給料」と「経常利益」はどのように考えるべきなのか?
社長は最低「月100万~150万円」の報酬はとるべき失われた20年と言われる日本経済において、この間、一番損をしたのは中小企業の社長ではないかと思います。とにかく今、社長の給料は低すぎる。 理屈はありませんが、社長は最低、月100万〜150万円の報酬を堂々ととるべきであろうと思います。借金の個人保証をして、自宅まで担保に入れて経営するわけですから・・・。私の事務所の顧問先を調べてみたら、月100万以上とっている社長は、だいたい5人に1人…
国税庁レポートから納税者への「警告」を把握し、対応する方法
毎年取り上げられる「海外取引」への課税に注意税務対策を進めていくうえでは、国税庁のホームページで毎年公開されている「国税庁レポート」(年次報告書)に目を通しておくこともお勧めします。国税庁は、折りに触れて、税務に関する様々な課題や取組方針、各種施策に関する結果やその実施結果の評価・検証などについて報道発表やホームページなどを通じて納税者に伝えてきました。 「国税庁レポート」もその1つであり、国税庁の1年間の活動に関してわかりやすくまとめら…
社員一人当たりの「生産性」を徹底的に重視する理由
生産性を上げる唯一の方法は「付加価値」を高めること私が、「社長として押さえておくべき数字で一番大切なことは何ですか?」と聞かれたら、迷わず「社員一人当たりの生産性です」と答えます。 社員一人当たりの生産性とは、売り上げから商品や材料の仕入れ、外注費などの変動費を引いた粗利益を社員の人数で割った数字です。言い換えれば、外で稼いだ利益を何人の社員で上げたのか、粗利益/社員数(役員含む)です。 なぜ、社員一人…
税務調査官が注視する、サービスを売る会社の「人件費」の漏れ
サービスを売る会社では「期ズレ」は問題にならない!?モノを売る商売の場合には、前回で説明したとおり、在庫の動きや納品日などを通して、売上の計上時期がわかりやすく、税務署の立場からみれば比較的、期ズレを指摘しやすいことになります。しかし、モノではなく、税理士や修理業のように、形のないサービスを提供する商売の場合には、売上の計上時期を明確にしにくいところがあります。 たとえば、修理をいつ終えたのかが問題となる場合に、具体的には3月31日なのか4月…
損益計算書から見る「新商品・新業態の開発」が必要な理由
「販売数量」を上げる方法は業態を問わず3つ売り上げは、誰が何と言おうと「値段×数量」ですから、同じ固定費なら、値段が高いか、販売数量が多い会社が儲かります。数量を上げる方法は、次の3つしかありません。 ①繰り返し買ってもらう②一度にたくさん買ってもらう③新規のお客さまに買ってもらう 業種業態問わず、数量を上げる方法は、この3つ以外にはありません。 ①繰り返し買ってもらう・・・既存顧客が離れないための商品やサービスの…
税務調査官が疑いの目を向ける「決算書のズレ」とは?
特に厳しくチェックされる「売上」「原価」「人件費」税務調査対策としては、調査官が決算書の中で具体的にどのような点に疑いの目を向けるのかを把握しておくことも大切になります。まず、連載第2回で触れたKSKシステムに関する説明のように、いわゆる“異常値”については、真っ先にチェックします。 その他には、売上、原価、人件費が主たるチェック対象となります。まず、この3つの科目については、漏れがないか、架空計上がないかを厳しく見られることを覚悟しておき…
社長として絶対に押さえておくべき「損益計算書」の見方とは?
損益計算書は「アウトライン」で見る損益計算書とは、会社の1年間の業績を表します。3月決算の会社は、毎年4月1日から3月31日までの売り上げや経費を集計した表ですから、翌年の4月1日には、売り上げも経費もゼロから始まります。 まず、あなたの会社の決算書の損益計算書を見てください。一番金額の大きい売上高は1行だけ、多くても3行程度でしょう。それに比べて費用のほうは、金額の大小に関係なく20行も30行も勘定科目があることに気づかれ…
税務調査の「事前資料」や「申告書」に関する留意点とは?
税務調査は「長引くほど有利」と考えれば・・・前回に引き続き、税務調査に関する「誤解」について見ていきます。 【誤解3 事前資料はすべて完璧に準備しておくべき】税務調査が入るときに、事前の準備として資料をきちんと整備しておくことは、調べる側、調べられる側双方にとって、やり取りをスムーズに進められるというメリットがあります。しかし、前回述べたように、税務調査は長引かせれば長引かせるほど有利になります。そのためには、むしろ資料を巡るやり取りが…
お客さまの満足と社員の満足――社長にはどちらが大事なのか?
経営では様々な「矛盾」に直面するが・・・お客さまの満足と社員の満足――お客さまの満足を満たすには、社員が手間ひまかけて、努力して、いいサービスを提供しなければならない。それでは、社員はいつまで経っても満足できないのか? お客さまの満足と社員の満足、どっちが先なのか? 利益追求と社会貢献――会社は社会の公器だから、社会に何らかの貢献をしなければならない。でも、利益が出なければ潰れてしまうし、給料だって払えない。…
社長に必要な「非常識」と「常識」とは何か?
非常識な社長が「我慢する器」を持てば鬼に金棒!?社長という人種は、生まれつきか環境がそうさせたかは定かではありませんが、非常識な方が多いように思います。 「オレが、オレが」という我が強く傲慢な方、自分の話ばかりして人の話をまったく聞かない方、周りに人が大勢いるのに、全然気にせず大声でしゃべる方、ゴルフで自分が打ち終わるとさっさと先に行ってしまうせっかちな方。だいたい私がセカンドショットを打とうとすると、…
経営者として正しておくべき税務調査に関する「誤解」とは?
税務調査は長引かせたほうが効果的な場合もある税務調査については様々な誤解が流布しています。不適切な誤解に基づいて間違った対策を行ってしまったために、いたずらに不利益な状況を招いているケースも見られます。そうした事態を避けるためには、税務調査に関する誤解を改めておくことが必要となるでしょう。 以下、多くの経営者が陥りがちな誤解を例にとり、誤解を正したうえでどのような対策を行うべきかについて順に解説していきましょう。 【誤解1 税務調査はと…
税務調査官との「駆け引き」に備える方法とは?
調査官とのやり取りを録音して「論点」を明確にする税務調査では、調査官との“駆け引き”が必要となることもあるかもしれません。すなわち、具体的な状況次第ですが、調査官の裏をかくようなことを行わなければならないこともあるかもしれません。 たとえば、「申告に税法違反がある」という調査官からの指摘に納得できない場合には、効果的な反論を試みなければなりません。そのためには、何を論点としているのかを明確にしなければなりません。論点がぼやけたままだと、…
中小企業で「優秀な人材」を集めるための社長の心構えとは?
社長の関心と行動の焦点が向かうべき先とは?社長とは事業を経営する人である。では、事業とはいったい何なのか? 事業の本質は、市場活動である。市場とはマーケットである。マーケットにはお客さまと競争相手がいる。だから、お客さまを競争相手と、とりっこする。これが事業の経営である。 創業者である社長の息子が二代目社長に就任すると、だいたい最初にやることは、組織改革や給与規定の見直し、社員教育です。身に覚えはありませんか? …
「基金拠出型医療法人」に移行して相続税を軽減する方法
利益が出ると相続税負担も増える従来型の医療法人【タイプ6】従来型の医療法人を運営している病院経営者ここでいう「従来型の医療法人」とは、出資持分のある医療法人のことです。以前は、すべての医療法人が「出資持分のある医療法人」でした。しかし、平成19年の制度変更により、持分の定めのある医療法人は廃止され、新たに設立する医療法人は出資持分のない「拠出型医療法人」となっています。 従来型の「持分あり」の医療法人の場合、病院に利益が出れば、その分、出…
税務調査に関連した「税務署からの資料請求」への対応法
「一般取引資料せん」は出す必要がない資料一般取引資料せんは税務調査の重要資料であることから、税務当局はその入手に強い意欲をもっています。たとえば、国税庁のホームページでは、その提出を以下のように納税者に積極的に促しています。 「税務署では、適正・公平な課税の実現のため、法人及び個人の事業者の方々に「売上、仕入、費用及びリベート等」に関する資料の提出をお願いしております。資料の提出は、FD・MO・CD―R・DVD―Rによりデータで提出することもでき…
「経営理念」とは誰のためにつくるものなのか?
経営理念とは「社長が自身を律する」ためにあるもの最近書店に行くと、会社にとって今、経営理念がもっとも大事などという本を多く見かけるようになりました。 「そうか、経営理念が大事か」と共感される社長に聞いてみると、「だいたいうちの社員がだらしがないのは、経営理念がなかったからだ。早速、経営理念をつくって壁に貼って、朝礼で全員に唱和させることにしたら、社員が変わってきた!」 ホントですか? 変わったと思っているのは社長…
少人数経営で資産の多い企業に求められる対策とは?
個人の相続税・贈与税対策と自社株対策は一体で実施前回に引き続き、タイプ別マトリックスの各タイプを見ていきます。今回は、タイプ4とタイプ5について解説します。 【タイプ4】個人名義の資産が多く相続に不安を感じているの場合現預金をはじめ、土地・建物、ゴルフ会員権など、オーナー社長の個人名義の資産が多いのがタイプ4です。個人名義で保有する土地・建物を法人に貸し付けているケースも多くあります。社長の年齢は60代後半〜70代前半。タイプ3と同じく、事業承…
トップである社長が「現場」に出る目的とは何か?
一番大切なのは「お客様の期待」をさぐることよく現場主義とか、トップ自ら現場に出るなどと言われますが、何をするためにトップは現場に出るかについて、少々誤解があるように思います。 もちろん、「事件」は会議室で起こっているわけではなく、現場で起こっているわけで、会社の売り上げも、社長室や本社で上がるわけではありませんから、トップ自らが営業第一線で稼いでくることも大事であろうと思います。時には、社員と一緒にな…
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