オペレーティングリースとは?①日本型オペレーティングリース

世界的なLCC(格安航空会社)の活況により高まる航空機需要、国際物流の拡大とともに伸び続ける船舶やコンテナの需要――。そうしたニーズの高まりに着目して、複数の法人投資家から出資を募り、エアラインや海運会社などに航空機・船舶・コンテナなどをリースするのが「日本型オペレーティングリース」だ。リース期間中の収益と終了後の資産売却によってキャピタルゲインが得られる可能性があるほか、当初発生する費用によって利益の繰り延べ効果も期待できるという。そんな日本型オペレーティングリースの仕組みやメリットについて詳しく検証する。

安定したリース収益、減価償却による利益繰り延べ効果

オペレーティングリースは、機械や装置、自動車などの物件を長期にわたって法人などに貸し出すリースの一種だ。

 

リースの仕組みは、貸し手(リース会社など)が購入した物件をそのまま借り手(法人・個人など)に貸与し、契約で定めたリース期間中に、物件価値に金利を上乗せした月々のリース料を徴収するというものである。

 

借り手にとっては、一度にまとまった資金を投入しなくても、事業の継続や発展のために必要な機械や装置が手に入り、事業の投資効率を高められるのがメリットである。

 

一方、貸し手側は、リース料を徴収することで収益が得られる。また、貸与するための機械や装置などを購入(=所有)することで、数年間にわたり減価償却が発生し、利益を繰り延べられるという効果も期待できる。

 

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この効果を、一般事業会社(法人投資家)にも享受してもらえるような仕組みにしたのが「日本型オペレーティングリース」である。

 

そもそもリースには、ファイナンスリースとオペレーティングリースの2つがある。

 

ファイナンスリースとは、リース期間中に借り手が物件価額のすべてをリース料として支払うこと(フルペイアウト)を条件とするリースである。すべてを払い終わらなければ解約は不能で、支払うリース料の総額も大きくなる。そして会計上、物件は借り手の所有物とみなされる。

 

これに対しオペレーティングリースでは、リース期間満了時における物件の中古価格(残存価額=残価)を第三者の鑑定評価に基づき設定し、満了後に物件を売却することを前提に、物件価額から残価を差し引いてリース料の支払い総額を決定する。

 

その分、支払い総額は少なくなり、借り手の支払い負担は減る。一方、貸し手側は、リース満了時の物件売却価格が残価を下回って損失を被るリスクを負う半面、残価以上の価格で物件を売却できればキャピタルゲインが得られる。そして、貸し手は資産を所有することにより減価償却のメリットを享受できるのである。

匿名組合を利用して複数の法人投資家から出資を募る

「日本型オペレーティングリース」は、オペレーティングリースの仕組みに、日本の商法が規定する「匿名組合」という契約形態を組み合わせて提供される法人向けの投資商品である。

 

おおまかなスキームは下図のとおりだ。

 

【図1】「日本型オペレーティングリース」のスキーム

 

まず、リース会社やアセットマネジメント会社などがSPC(特別目的会社)を設立し、当該オペレーティングリースの営業者となる。

 

営業者は、匿名組合の組合員となる法人投資家(以下、投資家)から出資を募り、さらに金融機関(レンダー)からの融資も受けて、借り手(レッシー)に貸与するための物件を購入する。営業者は月々のリース料をレッシーから受け取り、その利益を投資家に分配するという仕組みである。

 

リース期間満了後、営業者が物件売却によって得た利益についても、出資口数に応じて投資家に分配される。

 

一方、営業者は、当然、当該オペレーティングリースの費用(貸与する物件の減価償却費及び借入の金利等)も負担する。「日本型オペレーティングリース」での実際の投資家への分配は、収入からその費用を差し引いた「損益」が投資家に分配される。結果的に、投資初期は減価償却負担が大きく、将来の利益を期待しながらも損失が先行する投資となるため、投資家は、投資初期に分配された損失を自社の損益計算書に計上することで利益の繰り延べ効果を得ることができるのである(ここで言う分配とは帳簿上のもので、現金分配は投資期間終了時点での一括清算が一般的)。

 

通常、出資初年度、または2年度までで分配される損失が上限(出資額)に達し、3年度以降は利益の繰り延べができなくなる。

 

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ちなみに匿名組合出資による「日本型オペレーティングリース」では、レッシーに対して、リース契約を途中解約し、物件を買い取る「早期購入選択権」(アーリー・バイアウト・オプション、以下EBO)を付与していることが多い。一般的に「日本型オペレーティングリース」がJOLCO(ジョルコ/ジャパニーズ・オペレーティングリース・ウィズ・コールオプション)と呼ばれる所以だ。

 

「日本型オペレーティングリース」の主な対象物件は航空機、船舶、コンテナなど。それを借り受けるレッシーは航空会社や海運会社、物流会社などだ。

 

近年、世界的なLCCの路線拡大などによって航空機需要は伸びており、国際物流の活発化とともに船舶・コンテナのニーズも高まっている。これらを投資対象とする「日本型オペレーティングリース」の収益性もますます高まりそうだ。

 

GGOとは、GENTOSHA GOLD ONLINE(幻冬舎ゴールドオンライン)の略称。『あなたの財産を「守る」「増やす」「残す」ための総合情報サイト』を掲げ、企業オーナー・富裕層を主要読者ターゲットとして運営している(写真は編集長の立本正樹)。

著者紹介

連載航空機・船舶・コンテナなどのリースを活用した法人向け投資商品「日本型オペレーティングリース」の全容

  • 【第1回】 オペレーティングリースとは?①日本型オペレーティングリース

 

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