日本型オペレーティングリースの仕組みやメリットについて詳しく検証している本連載。今回より、広義での「オペレーティングリース」を含めたオペレーティングリースの全体像の理解を深めるために、よくある疑問点についてQ&A方式で展開する。今回のテーマは「日本型オペレーティングリースに投資する際に理解すべきリスク」について。

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Q14. 日本型オペレーティングリースに投資する際に理解すべきリスクは?

A14.一口に日本型オペレーティングリースと言っても、案件は一つ一つ異なり、その案件が内包するリスクも異なる。そのため、販売会社から投資検討の際に事前に交付される書面などをしっかりと理解することが重要となる。一方で、あくまで一般論として理解したいのは、①レッシーのクレジットリスク、②アセットリスク、③為替リスクなどである。

 

レッシーのクレジットリスクとは、リース物件を借りる航空会社や海運会社(レッシー)が、業績や財務状況の悪化などによってリース料を支払えなくなるリスクである。

 

レッシーのクレジット状況については、投資をする前に案件を組成するアレンジャーや販売会社などに確認したい。やはり、上場会社や上場会社のグループ企業など、情報開示がしっかりと行われているレッシーの方が好まれる傾向があるようだ。

 

アセットリスクとは、リース期間満了時の航空機や船舶などの市況が思わしくなく、期待どおりの価格で売却できなくなるリスクだ。

 

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たとえば航空機は、新興国の需要拡大やLCC(格安航空会社)の台頭などによって中古市場価格も安定しているが、金融危機や戦争、大規模なテロ事件などの発生によって、一時的に価格が大きく下落することもある。タイミングによっては売却価格が購入価格を大きく下回り、投資家が損失を被る可能性もある。

 

このほか、外貨建てで設定される日本型オペレーティングリースについては、為替リスクにも注意したい。レッシーは海外の航空会社や海運会社のため、ドル建てやユーロ建てなどの外貨建てが主流となっている。

 

外貨建ての場合、出資や収益の受け取りがすべて外貨となるため、出資時と償還時のドル円やユーロ円などの為替変動によって差損を被る可能性もある。

 

 

【参考】

オペレーティングリースとは?「日本型オペレーティングリース」の仕組み・使い方・メリット

 

 

 

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