定年目前、通帳を確認した夫が目にした「想定外の残高」

「定年も近いし、これからの暮らしを考えないとな」……久々に夫婦で向き合い、妻が出してきた通帳を見た松田さんは、そこに記された残高に絶句しました。

会社員として働く松田さん(57歳)。現在の年収は約700万円。扶養内で働く妻の年収は約100万円で、世帯年収は約800万円です。定年後も現在の職場で再雇用される見込みですが、60歳以降は収入が6割程度に減ります。

また、65歳から受け取る予定の年金は、夫婦合わせて月25万円の見込み。貯金がないと、安心して老後を過ごすのには十分といえない金額です。

松田さんの家庭では、子どもが生まれてから家計管理をすべて妻に任せてきました。「うちは堅実にやってるし、大丈夫だろう」そんな思い込みで、お金の流れを確認することなく過ごしてきたのです。

老後資金もある程度貯まっている、そう信じていたのに……。通帳の残高は、わずか300万円。松田さんの想像をはるかに下回る金額でした。

「こんなに少ないなんて」

愕然とする松田さん。それに対して、妻はこう打ち明けました。