「社長の仕事」が疎かになって起きる、恐ろしい事態
このように「社長の時給」という観点から考えてみても、またリスク管理の面から見ても、経営者自ら経理作業を行っていることが企業経営にとって大きなマイナス要因となっていることは明らかです。
さらにより大きな問題は、経理の仕事に日々追われているために、企業の経営者として本来果たすべき「社長の仕事」を満足に行うことができなくなってしまっていることです。
大企業と違い、中小企業の業績は、社長のパフォーマンスに大きく左右されます。社員全員の総合的な力あるいは組織全体の力で伸びていくというよりは、経営者がいわば会社の「エンジン」となって奮闘することによって企業は成長していくことになるわけです。
しかし、経営者が経理の仕事ばかりにかまけていれば、「社長の仕事」はおろそかになるでしょう。その結果、会社のエンジンが十分にかからなくなってしまう恐れがあるのです。