年間300時間で…社長が「ドブに捨てる金額」に絶句
多くの中小企業では、日々発生する経理業務のために、経営者が多大な時間と労力を割かなければならない状況に陥っています。
私たちが独自に集計したアンケートでは、経営者が経理処理などの作業に費やす時間は1日1時間弱、月間で25時間、年間でおよそ300時間にのぼるという結果が得られています。日数にすれば、1年のうち実に約13日間が丸々経理の仕事だけに使われている計算になります。
社長がこれほど多くの時間を経理作業に費やしているために、いったいどれだけの損失が自社にもたらされていることか! 試しに、パートに経理作業を行わせた場合の時給と社長自身が経理の仕事を行っている場合の時給を比較しながら検討してみましょう。
まず、経理事務のために、仮に1000円の時給でパートを雇ったとすれば、「300時間×1000円」の計算式から年間で30万円の報酬を支払うことになります。
一方、社長の時給を仮に1万円とすれば、年間300時間働いた場合には、300万円になります。つまり、社長が経理作業を行っていることに対して会社は300万円を支払っていることになるわけです。
本来、パートに行わせていれば30万円ですむはずの仕事に、300万円を支払っているのですから、実質的には270万円をムダに捨てているのと変わりありません。もちろん「会社の売上から考えると、自分の時給は1万円どころではない。2万円、いや3万円以上にはなるはず」と言う人もいるでしょう。もしそうだとすれば、ムダにしているお金の額は、さらに大きくなるはずです。
また、経理業務を経営者が行うことには、もう一つ別の大きな「落とし穴」があります。