一目で丸わかり…「出隅(ですみ)が適当」の恐ろしさ
住宅の角の引っ込んだほうを「入隅」と呼ぶのに対して、出っ張った角は「出隅(ですみ)」といいます。この「出隅」や「入隅」部分の角部分の巾木(はばき)や廻縁(まわりぶち)などは、左右の木材を斜め45度にカットして突き合わせるのが本来の職人の手法です。
しかし、職人によっては、この手法をもとから知らないのか、斜めにカットする手間を省きたかったからなのかはわかりませんが、直線にカットした面を垂直に合わせている場合があります。
これは欠陥とまではいいませんが、新築であるにもかかわらず出隅の隙間が大きく開いているのは質の低い家であるひとつの目安です。経験の浅い職人が造った、工期の短い家だということが一目でわかってしまいます。
長く住んでいるうちに家が揺れたりすることで、少しずつ隙間はできるものですから、中古住宅の場合は、ある程度の隙間があって当然です。ただし、極端に開いているものは論外です。
建物の入隅や出隅の隙間は、よほどひどい状態でない限りは見た目の問題だけで済みますので、同色系のコーキング材で補修してもらえば大きな問題にはなりません。