本記事は、書籍『こんな建売住宅は買うな』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「道路のマンホール」が家を傾かせている!?

専門的な診断になりますが、「赤外線ラインレベラー」という機器を使えば、より正確に傾きを測ることが可能です。この器械から発する赤い赤外線ラインと、壁の隅のラインとを見比べて、傾きが許容範囲の1000分の6以内に収まっているかを確認します。

 

また、家の敷地が接している道路についてもチェックが必要です。家の敷地が接している道路にマンホールはないでしょうか。マンホールの上を大型車やトラックが通るたびに、家に振動が伝わってきます。その振動が長年続くと、やがて家を傾かせる原因になるのです。

 

中古住宅の場合には、すでに傾きが起きている場合がありますので、床鳴りを確かめながら歩いてみてください。1、2カ所なら問題ないと思いますが、3カ所以上にもなると、建物に問題があると考えられます。

 

自分で家の状態を確かめたいというご要望に応えて私たちが開発したのが、スマートフォン専用アプリ「水平くん」です。これを使えば、垂直と水平モードの切り替えで誰でも家の傾きの状態を確認することができます。

 

入隅で垂直を確かめる際には、「垂直」モードにしてください。また、床の傾きを見る場合には、「水平」モードを選んでください。いずれも傾きが1000分の6以上の場合は、要注意として、警告が出るようにもなっています。

 

複数の箇所を測定して、数値が同じであれば、家全体が傾いている可能性が大きいといえます。ときには、1カ所だけの傾きが大きく出ることもありますので、必ず、複数の箇所を測定してください。同じ方向に1000分の6以上の傾きがあるポイントが3カ所以上発見された場合は、購入を再検討すべきです。

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本連載は、2015年6月25日刊行の書籍『こんな建売住宅は買うな』から抜粋したものです。その後の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

こんな建売住宅は買うな

こんな建売住宅は買うな

田中 勲

幻冬舎メディアコンサルティング

注文住宅と比べて安く購入できる建売住宅は、特に地価の高い都心近郊で人気がありますが、実は流通している住宅の大部分が目に見えない欠陥・不具合を抱えているのが実情です。 実際に、断熱材のズレ・不足や、準防火地域にお…

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