本記事は、書籍『こんな建売住宅は買うな』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

手遅れになる前に…「厳しい目」で見るべきポイント

ポイント① 住宅に入ったらまず角を見る

 

家の快適さは、室内の仕上げで決まります。不具合を感じながら暮らしていくことは、大きなストレスになりますし、小さなイライラが募って家族間に不和を生む原因になるかもしれません。

 

せっかく新築の家を購入したにもかかわらず我慢を強いられる羽目にならないように、事前に厳しくチェックしていきましょう。そのための見分けるポイントを解説していきます。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

住宅の内覧などを行う際に、皆さんでも建物の品質、職人の腕を見分けられるポイントがあります。玄関を入ったら、まず「入隅(いりずみ)」を見てください。入隅とは、部屋の角の隅のことを指します。この部分の角材の結合箇所に不自然な隙間ができていないかをチェックするのです。

 

入隅には建築に携わった職人の腕が表れます。隙間が開いている場合は、言葉は悪いですが、経験の浅い下手な職人であるか、もしくは時間がなくて雑に済ませているかのどちらかである可能性があります。大きな問題ではなくとも、家全体の仕上がりをチェックするためには、最初に見ておきたい場所です。

 

専門家である私たちはもちろんですが、建築に詳しい人なら、初めての家ではまず、「入隅」から見ます。良い家か、雑に建てられた家かを見極める箇所といっても過言ではありません。また、クロスを貼る際に入隅に継ぎ目ができてしまっている場合も多いので、隙間が開きすぎているとさらに目立ちます。

 

木は含有している水分量によって伸縮しますから、冬の乾燥している時期と梅雨時では隙間の開き具合も違ってきます。見る時期によって、ある程度の動きはあることを考えのうちに入れておく必要があるでしょう。

次ページ一目で丸わかり…「出隅(ですみ)が適当」の恐ろしさ

本連載は、2015年6月25日刊行の書籍『こんな建売住宅は買うな』から抜粋したものです。その後の法律・条例改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

こんな建売住宅は買うな

こんな建売住宅は買うな

田中 勲

幻冬舎メディアコンサルティング

注文住宅と比べて安く購入できる建売住宅は、特に地価の高い都心近郊で人気がありますが、実は流通している住宅の大部分が目に見えない欠陥・不具合を抱えているのが実情です。 実際に、断熱材のズレ・不足や、準防火地域にお…

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