体調悪化させる「家の傾き」簡単に確認する2つの方法
ポイント② 家や床は1000分の6以上の傾きはアウト
家や床の傾きは、住宅の欠陥・不具合の代表例です。テレビ番組などで、ピンポン球を置いて傾きを確かめる様子などを見たことがある人も多いでしょう。
家が傾いていると、ドアなどの建て付けが悪くなったりという不便があることに加えて、ひどい場合は人体にも悪い影響があります。ずっと傾いた状態で暮らしていることで平衡感覚がおかしくなってしまったり、目まいを起こしたりすることがあるのです。
家や床が傾いているかどうかの目安は、数字でいえば、1000分の6の傾斜までは許容範囲です。この数字以下なら暮らしていて不都合はありませんし、体に異常を感じることもないでしょう。家や床の傾きは、普通に立ったり歩いたりするだけでは、なかなかわかりません。
また、木造住宅においては、不陸(ふりく)といって、床には、わずかな傾きや、多少波打っている状態が一般的でもあります。そこで、特別な道具を使うことなく、自分で家の異常な傾きを確認する方法がいくつかあります。
ひとつ目は、室内のドアを開けてみることです。トイレ、居室など、どこでもよいので、ドアを開けて、途中で手を離してみてください。傾きに問題がなければ、手を離したところでドアは止まります。しかし家が傾いていると、勝手に動き出して閉まったり、逆に開いたりします。
もうひとつは、室内の照明器具や火災警報器など、室内にぶら下がっているヒモを見ることです。50センチメートル程度あるヒモがないか探してみてください。片目をつむった状態で、サッシやドア枠の縦のラインとヒモを重ねて見てみます。建物が傾いていると、縦のラインが斜めになって見えます。
家に適当なヒモがないときには、「重りと糸」を持参しておくと便利です。重りをつけた糸を、入隅の近くの壁にテープで貼ってみましょう。入隅の縦のラインとぶらさげた糸
を平行に見て、上のほうと下のほうとで開き具合が違うなら、傾いています。新築物件で壁にキズを付けるわけにはいきませんが、許可を得たうえで、跡が残らない場所にテープを貼るぐらいは許してもらいましょう。