(※写真はイメージです/PIXTA)

「ありたい自分」はただ漫然と生きているだけでは実現しません。そのために当然のことながら努力と準備が必要です。老人医療に詳しい精神科医の和田秀樹氏が著書『70歳からの老けない生き方』(リベラル社)で解説します。

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超長寿時代を愉快に生きる方法とは?

■人生のピークを死ぬまで「上書き」する

 

たとえば「ありたい自分」が「75歳まで働く」だとしましょう。それを実現させた人は次にまた「もう一つ別のありたい自分」を設定するはずです。

 

それは「80歳まで働く」かもしれませんし「日本中を旅する」「読書三昧」「ボランティア活動」「家庭菜園」「小説を書く」「株で儲ける」「ゴルフでエージシュート」……。人によって千差万別でしょう。

 

しかし、じつはそうした願望と実現の繰り返しこそが人生の醍醐味なのではないでしょうか。

 

私自身でいえば、すでに述べたように医師としての活動とは別に、映画監督としていまも撮りたい映画があります。もし、それが実現したらその次に撮りたい映画が浮かんでくるでしょう。そして、また次の映画……。

 

それを繰り返していけば、もしかすると、95歳で映画を監督した新藤兼人さんのようになれるかもしれません。あるいは物書きとして、これまでの自分の記録を塗り替えるようなベストセラーが書けるかもしれません。

 

「ありたい自分」はただ漫然と生きているだけでは実現しません。

 

そのために当然のことながら努力と準備が必要です。お金を稼がなければならないかもしれませんし、新しい勉強をしなければならないかもしれません。その前にまず健康でなければならないでしょう。イヤなことを我慢しなければならないシーンもあるでしょう。

 

そうしたことを乗り越えた先に一つの「ピーク」の上に立つことができるわけです。

 

こうした営みは年齢とは関係がありません。超長寿時代を愉快に生きる方法とは、そういうものではないでしょうか。

 

「あなたの最高傑作はどの作品ですか?」

 

私が敬愛してやまない、あのチャールズ・チャプリンは、晩年、ある記者の質問にこう答えたそうです。

 

「Next One(次の作品)」

 

和田 秀樹
ルネクリニック東京院 院長

 

 

※本連載は和田秀樹氏の著書『「65歳の壁」を乗り越える最高の時間の使い方』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

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