コロナ禍でリモート普及…今後「オフィス」に求められる役割 (※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍において、多くの企業が今後の働き方・働く場の転換を余儀なくされました。アフターコロナ時代のオフィス戦略は、コロナ前と比べてどう変化していくのか。ダラスを本拠とする世界最大(2019年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社シービーアールイー株式会社(CBRE)が、各種データを紐解きながら、今後求められるオフィスの役割を探ります。

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コロナ禍で一変したオフィスのあり方

この1年ほど、オフィスのあり方が問われたことはかつてないだろう。これまで必要性が叫ばれながら遅々として進まなかったリモートワークが、否応なしに導入され、その結果としてオフィス不要論までもが、まことしやかに語られるようになった。

 

まだ先の見えないウィズコロナ、そして収束を迎えた後のアフターコロナ時代にオフィスはどうなるのか、次の一手をどう打つべきなのだろうか。

 

空室率上昇…賃料相場にも影響

 

まずは過去から現在、そして未来のオフィスマーケットを見てみたい。オフィスの需給バランスを見る上で最も重要な指標となるのが空室率だが、東京での推移は2012年以降一貫して低下を続けてきた。

 

一般に、空室率が5%を下回ると貸し手市場として賃料相場が上昇し、逆にこれを上回ればテナントにとっては借りやすい状況と言われている。堅調な景気動向を背景に、すでに2015年には5%を下回り、2019年には1%を切っていた。

 

だが、コロナ禍により2020年の第2四半期には様相が一変。特に飲食、観光関連を中心に、パンデミックの直撃を受けた企業が、使用しているオフィスの一部を解約するという動きが出始めた。

 

また企業によっては、在宅勤務の導入により席の利用率が減少したことで、一部の床を解約するという動きも少しずつ見られ始めた。その結果、徐々に空室率は上昇しており、賃料相場にも影響を及ぼし始めている[図表1]。

 

[図表1]東京オフィス市場の空室率と新規供給
[図表1]東京オフィス市場の空室率と新規供給

 

2023年、2025年に新築ビル…オフィス戦略を立てる絶好のタイミング

 

次に新規供給動向だが、2000年以降の東京の平均供給床面積は年間約18万坪で推移してきたが、2021年、2022年はそれぞれ約10万坪程度で、これまでの平均を大幅に下回る。そのため、コロナ禍が収束して経済が正常化すれば、空室率が低下に転じる可能性は高い。

 

だが、2023年と2025年は比較的大量のビルが完成するため、新築ビルに人気が集まり、既存ビルに大量の空室が発生すると見られている。言い換えれば、テナント側にとっては選択の余地が広がるわけで、今後のオフィス戦略を立てる上で、絶好のタイミングになると言える。

 

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シービーアールイー株式会社(CBRE) マーケティング&コミュニケーションBZ空間編集グループ 編集長

1978年の創刊以来、ビジネス不動産情報誌として業界のトレンドを発信し続ける『BZ空間』の編集長。1990年、生駒商事㈱(現CBRE)入社。同年より㈱オフィスジャパンに出向し、『BZ空間』の前身『OFFICE JAPAN』の制作に従事。以来、30年以上にわたり、オフィス・店舗・物流施設・ホテル等、様々な事業用不動産を取り巻く、リアルかつホットな話題を提供し続ける。

著者紹介

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※本記事はシービーアールイー株式会社(CBRE)の「BZ空間 2021夏季号」より一部抜粋・再編集したものです。
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