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「固定費6ヵ月分の現金」があればコロナ禍も安泰経営
経営者なら、分かると思う。設立、創業からずっと順風満帆の会社はない。
逆境は不意にやってくる。まさかのタイミングで襲ってくる。
直近30年では阪神・淡路大震災があり、リーマンショックがあり、東日本大震災があった。
だいたい10年に1度くらいの頻度で大きな危機がやってくる。東日本大震災の10年後は…コロナだよね。飲食、百貨店、旅行、インバウンド関連にはまさかの危機が訪れた。
「企業の寿命30年説」で考えるなら、この30年で4回も大きな危機が起きている。だから、30年も生き残れる可能性は小さいし、10年だって難しい。
そういう危機が、いつくるか分からない。どんな危機に見舞われるかも分からない。
分かっていることはなにか。そのときにお金を持っている会社は乗り越えられるが、持っていない会社は潰れる可能性が高いということ。
余談だが、私が前著を書いたのは2018年8月。コロナなんて想像もしていなかった。
ただ、顧問を務めさせてもらっている会社やセミナーなどでは、「固定費6ヵ月分の現金を常に確保しておきましょう」と伝えていた。
顧問先もセミナーに参加してくれた経営者も、もしかしたら「危機なんてこないだろう」「菅原は大袈裟だなあ」と思っていたかもしれないが、伝えたとおりに現金を用意してくれた。
結果、コロナ禍においても彼らの会社は安泰。飲食店経営の会社もあるが、しっかり耐えている。「菅原さんの言うとおりにしておいて良かった」そう言ってくれる経営者も多い。
危機に見舞われてからでは遅い。何事もなく、順調に経営できているときだからこそ、いつかくるはずの危機に備えて現金を準備しておくことが本当に大切。