「前月の固定費はいくらでしたか?」…倒産する会社、生き残る会社の「分かれ目」【税理士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

経営が難しいことは言うまでもありませんが、簡単にできることもあります。その一つが、経営の考え方を「資金繰り経営」に変えることです。ここでは資金繰り経営をレベルアップさせるポイントとして、「管理会計」について見ていきましょう。経営者は「数字」に詳しく、明るく、シビアでなくてはなりません。会社を存続させるために、経営者は管理会計のどこに注目すれば良いのでしょうか? 資金繰り専門税理士の菅原由一氏が解説します。

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資金繰り経営を実現するなら「管理会計」は必須

会計は大きく2つに分けられる。1つは財務会計、もう1つは管理会計。

 

財務会計は、外向けの会計といって良いだろう。例えば、金融機関に融資を申し込む際に提出したり、納税のために行う会計は財務会計に含む。損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などの財務諸表も、財務会計のために作るもの。法律(会社法とか金融商品取引法とか)で決められている会計基準なども、基本的には財務会計のためにあり、財務諸表もこの基準に則って作成する。会計をする期間、期限、財務諸表などの提出期限も決まっている。

 

一方の管理会計は、内向けの会計。内とは社内であり、グループ企業の場合はグループ内のこと。管理会計は誰かに見せるものではないため、資料作りなどに関するルールはない。提出するものではないので期限もない。さらに言えば、ルール的には、管理会計は行わなくてもいい。

 

ただ、資金繰り経営を実現するなら、管理会計は必須。

 

なぜなら、経営者は会社のリスクをお金の面から把握する立場にあるため、また、その責任を負っているから。管理会計を行えば、予算、粗利益、人件費、借入金などを細かく把握できるようになる。その結果、会社のお金の事情を正確に理解できるようになる。

 

では、ここで質問。

 

「前月の固定費はいくらでしたか?」

 

「いくらだったかなあ?」と言う経営者は、その時点で管理できていない。「全然分からない」と言う人、答えた数字と実態が全然違う人、「税理士に聞かないと分からない」と言う人は、知らない間に倒産に向かっていると思ったほうがいいと思う。どんぶり勘定で成り立つほど経営は甘くない。

 

ちなみに、私は月次を確認しているため、正確に答えられる。私がサポートしている経営者の多くも、かなり細かく固定費を把握している。そういう社長たちの会社はそろって資金繰りが安定しているし、業績もいい。そういう状態を作るのが経営者の仕事。

 

経営者は数字に詳しく、数字に明るく、数字にシビアでなければならない。

SMGグループ CEO
SMG菅原経営株式会社 代表取締役
SMG税理士事務所 代表税理士 

1975年三重県生まれ。税理士。東京・名古屋・大阪・三重に拠点を置き、中小企業の資金繰りコンサルタントとして活躍。銀行が絶賛する独自資料の作成で赤字会社も含め融資実行率は95%以上。顧問先の黒字企業割合は85%を実現している。

これまで700本以上のセミナー講師を務め、7000名超の経営者が受講し、TV、専門誌、新聞、各メディアからの取材も多く、大手企業からの講演依頼も多数。

アメーバブログ「脱!税理士菅原のお金を増やす経営術!」は人気を博し、Ameba公式トップブロガーに認定。

前著に『会社の運命を変える究極の資金繰り』がある。

著者紹介

連載「キャッシュリッチ企業」になれ!激レア資金繰りテクニック

※本連載は、菅原由一氏の著書『激レア 資金繰りテクニック50』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

激レア 資金繰りテクニック50

激レア 資金繰りテクニック50

菅原 由一

幻冬舎メディアコンサルティング

受講者数は延べ7000人! 資金繰り専門税理士のセミナー講義内容をついに書籍化。 会社の生存力を高めるには、負債がないことや黒字経営であることよりも、手元に資金がいくらあるかということが重要です。 たとえ黒字経…

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