「いい税理士」を味方につけるには、どんな目的で、何がしたいかを踏まえたうえで、そのニーズを満たせる税理士を探すことが重要です。今回は、資金を増やし、会社と個人の資産を増やしたいと考えている経営者にとっての「いい税理士の見つけ方」を見ていきましょう。資金繰り専門税理士・菅原由一氏が解説します。
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「税理士は税務全般に詳しいはず」は大きな勘違い
「いい税理士」の定義は難しい。
というのも、税理士にはそれぞれ得意分野がある。まず知ってほしいのは、税理士だからといって税について万能ではないということ。どんな税理士も、税務の基礎知識は持っているはず。ただ、税務と言っても幅広い。日々の会計処理が得意な人、相続税の処理が得意な人、節税対策が得意な人、そして、資金繰りが得意な人などがいる。
また、会計処理一つとっても、個人事業主向け、中小企業向け、大企業向けといった違いがある。
例えるなら、医者のようなもの。内科がいて、外科がいて、耳鼻科がいて、小児科がいて、脳外科がいて、精神科がある。内科の中にも消化器系、胃腸系などがある。足を骨折した時に精神科に行く人はいないだろう。応急処置くらいはしてくれるかもしれないが、専門が違えば完璧な治療は受けられない。
ところが、経営者は「税理士は税務全般に詳しいはず」と思っている。「税金のことは顧問税理士に任せておけば大丈夫だろう」と思っている経営者も多い。
これは大きな勘違い。
税理士に限らず、弁護士にもスポーツ選手にも言えるが、基礎が分かっていることと、その分野内の特定の知識に長けていることとは、大きな違いがある。
資金繰りなら、資金繰りに強い税理士を見つける。月次をまとめてほしいなら会計処理に強い税理士を見つける。
どんな目的で、何がしたいかを踏まえたうえで、そのニーズを満たせる税理士が「いい税理士」なのだ!
SMG税理士事務所 代表税理士
菅原由一(税理士・資金繰りコンサルタント)
SMGグループCEO/ SMG菅原経営株式会社 代表取締役/ 株式会社スガワラくん 取締役/SMG税理士事務所 代表 一家に一台AED推進委員会 会長
1975年、三重県生まれ。お客様の85%を黒字に導く節税と資金繰りの専門家。
元国税調査官の師匠からの学びにより、圧倒的に税務調査に強い税理士として知られ、税務調査立会い依頼が後を絶たない。
顧問先の黒字企業割合は90%以上を実現し、全国平均約30%を圧倒的に凌ぐ。
2022年12月に開設したYouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』はチャンネル開設から2年で登録者数90万人を突破。ブログ 『脱!税理士 菅原のお金を増やす経営術!』は全国税理士ブログランキング第1位を獲得し、アメブロ【公式】トップブロガーに選任。
講演実績はGoogle、アパホテル、リコージャパン、ロバートキヨサキなど上場企業、外資系企業も含め1,000回を超え、各メディアからの取材も多数受ける。
書籍『究極の資金繰り』『激レア資金繰りテクニック50』(共に幻冬舎)は、累計3.7万部のベストセラーとなる。
2024年2月22日に『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』を発売。刊行から9か月で累計発行部数10万部を突破。
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