築40年の木造家屋でも相続税がかかる謎…所得税は“実質価値ゼロ”なのに相続税は「最低20%」になる、一見不合理な「固定資産税ルール」【税理士が解説】

築40年の木造家屋でも相続税がかかる謎…所得税は“実質価値ゼロ”なのに相続税は「最低20%」になる、一見不合理な「固定資産税ルール」【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

故人から不動産を相続した場合、相続税評価上は家屋と土地を別々の財産として評価します。「家屋」の評価は一見簡単そうですが、実務で知っておくべき問題点があります。そこで本記事では、家屋とその周辺設備(附帯設備)の「価値」をどのように評価するか、その評価方法と実務上の注意点を税理士がくわしく解説します。

家電や家具はどう評価される?…「一般動産」の扱い

吉田課長「先ほど、冷暖房設備が動産になる場合があるとお聞きしました。動産とはなんですか?」

 

動産とは、不動産以外の有体物をいいます(民法85条、86条2項)。なお、不動産とは、土地およびその定着物のことです(同条1項)。

 

ただし、財産評価通達では、土地およびその定着物以外の有体物であっても、家屋に含める附属設備等(前掲2.(1)①)と、たな卸商品等、牛馬等、書画骨董品、船舶は「動産」から除外しています(下記3.(1)①)。

 

3.動産

(1)評価単位(財産評価通達128)

①動産から除外するもの

暖房装置、冷房装置、昇降装置、昇降設備、電気設備、給排水設備、消火設備、浴そう設備等で、前掲2.(1)~(3)(財産評価通達92)に該当するものおよびたな卸商品等、牛馬等、書画骨董品、船舶(同通達132~136)を除く。除外後の動産を「一般動産」という。

 

②評価の単位

原則として、1個または1組ごとに評価する。ただし、家庭用動産、農耕用動産、旅館用動産等で1個または1組の価額が5万円以下のものについては、それぞれ一括して一世帯、一農家、一旅館等ごとに評価することができる。

 

これらの財産を動産から除外する理由は、それぞれに別の評価方法が定められているためです。これらの財産を除外したあとの動産を「一般動産」といいます。一般動産には、自動車、テレビ、冷蔵庫、パソコンなどが該当します。

 

一般動産は、原則として 1個または1組ごとに評価を行います。ただし、家庭用動産・農耕用動産・旅館用動産などで、1個または1組の価額が5万円以下のものについては、特例として一世帯・一農家・一旅館ごとに一括評価することができます(上記3.(1)②)。

 

吉田課長「一般動産は、どのように評価するのですか?」

 

一般動産の評価方法は、大きく2つに分かれます(下記3.(2))。

 

3.動産

(2)一般動産の評価(財産評価通達129、130)

①売買実例価額、精通者意見価格等が明らかな動産

原則として、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。

 

②①以外の一般動産

その動産と同種および同規格の新品の相続開始日における小売価額から、その動産の製造のときから課税時期までの期間(その期間に1年未満の端数があるときは、その端数は1年とする)の償却費の額の合計額または減価の額を控除した金額によって評価する。

 

売買実例価額や精通者意見価格が明らかな場合は、それらを基準に評価します。

 

一方、売買実例価額などが明らかでない場合は、上記②のとおり、新品の小売価額から減価償却費を控除した金額を評価額とします。評価額の計算式は下記のとおりです。

 

小売価額-減価償却費の合計額=評価額

 

 

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