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栄養状態が改善したら脳卒中が激減した
■アメリカ医学の後追いが引き算医療をもたらした
日本で引き算医療が定着したのには、戦後、アメリカ医学の後追いをしてきたという背景があります。
アメリカ人は栄養過多による超肥満者が非常に多く、身長170㎝で100㎏を越える人がざらにいます。そのため、アメリカでは余っている害が強調され、食事制限による減量指導が熱心に行われています。アメリカの状況では引き算医療を行うことは妥当といえます。
しかし、日本はアメリカと事情が違います。日本人のカロリー摂取量の平均は1900kcal(平成30年・国民健康栄養調査)にとどまり、栄養が足りていない状態です。超肥満者もごく少なく、成人の0.2~0.3%といわれています。
もうひとつアメリカとの違いをあげましょう。アメリカではがんで死ぬ人と変わらないくらいの人が心筋梗塞で死んでいます。片や日本は、がんで死ぬ人の12分の1しか心筋梗塞で死んでいません。このように疾病構造や栄養状態、遺伝子が違うことは明らかですから、日本はアメリカ医学への追従をやめて引き算医療も見直すべきだと思います。
高齢者にたいして心筋梗塞や脳梗塞の予防として、血圧や血糖値、コレステロール値を薬で正常値まで下げる引き算医療は、間違っているのです。
■脳卒中が激減したのは減塩ではなく栄養状態が改善したから
1960年代まで、日本人の死因のトップは脳卒中でした。脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳内出血、クモ膜下出血などを合わせた総称です。
現在、クモ膜下出血や脳梗塞は多いのですが、脳内出血は大幅に減りました。これは減塩運動がもたらした効果といわれていますが、私は違うと考えています。
脳内出血の大本の原因は栄養不足です。たんぱく質が極端に不足すると、血管はゴムが劣化した古タイヤのように弾力性が失われ、破れやくなります。それゆえ昭和30年代、40年代の日本では、血圧が140~160㎜Hgくらいでも脳内出血が起こっていたのです。
しかし、たんぱく質を十分にとり栄養状態が改善されると、血管もしなやかになり、破れにくくなって脳内出血が減りました。血圧が200㎜Hgを超えていても血管はまず破れません。栄養状態が良好であれば、血圧が高いからと過度に脳内出血を恐れることはないと思います。