「糖尿病にはイワシの缶詰がいい」60歳タクシードライバーの幸せのアドバイス【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

60歳のタクシードライバーは自分も糖尿病だったけれど、毎日イワシ缶を食べたら血糖値が正常になってすっかり元気になったとアドバイスします。老人医療に詳しい精神科医の和田秀樹氏が著書『シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳 80歳の壁を超える「足し算」健康術』(マキノ出版)で解説します。

元気な体を作るにはたんぱく質が重要

■たんぱく質は動物性と植物性を3食に分けてとる

 

私たちの体は食べたものでできています。シャキッと元気な体を作るには、栄養をしっかりとることが大切です。ここまでくり返しお話ししてきたように、とりわけたんぱく質は重要です。

 

一日に必要なたんぱく質は体重1㎏にたいして1g。体重60㎏なら60gのたんぱく質が必要です。ただし、たんぱく質から筋肉を作る効率は年をとるにつれ落ちてしまうので、理想をいえば体重1㎏あたり1.2g程度は摂取したいものです。

 

たんぱく質は体内で貯蔵できないので、一度にたくさん食べても活用されません。一日3食で、肉、魚、卵、乳製品などの動物性たんぱく質、大豆や大豆製品などの植物性たんぱく質をまんべんなくとることが大切です。

 

肉100g中、豚ヒレは22.2g、鶏モモ肉は17.3g、和牛サーロインは17.1g程度のたんぱく質が含まれています。

 

卵は1個(60g)につき7.4g、木綿豆腐は1丁(300g)につき21g、納豆は40gにつき6.6g、牛乳は200㎖につき6.6g程度のたんぱく質が含まれています。

 

たんぱく質が豊富な食品の情報は、本やインターネットを調べることができます。バランスよく組み合わせましょう。

 

■一日3食でいろいろな食品をとる。理想は10品目

 

ここまでたんぱく質の重要性を強調してきましたが、健康維持にはビタミン、ミネラル、食物繊維などさまざまな栄養素をとる必要があります。

 

理想をいえば、次の10品目を意識すると多様な栄養をとることができます。

 

・肉
・魚介類
・卵
・大豆・大豆製品
・牛乳
・緑黄色野菜
・海藻類
・イモ
・果物
・油を使った料理

 

高齢者1000人を対象に行った調査では、これら10品目のうち多品目を食べている人ほど筋肉量が多く、握力や歩行速度などの身体機能が高いという結果が出ました。

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    ルネクリニック東京院 院長

    1960年生まれ。
    東京大学医学部卒業。
    東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカカール・メニンガー精神医学学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、ルネクリニック東京院院長。
    30年以上にわたって高齢者専門の精神科医として高齢者医療の現場に携わる。
    『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学に正しい生き方 人生の未来予想図』(講談社)、『六十代と七十代 心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『80歳の壁』(幻冬舎)など著書多数。

    著者紹介

    連載70代80代が元気になる秘訣は「足し算」健康術

    ※本連載は和田秀樹氏の著書『シャキッと75歳 ヨボヨボ75歳 80歳の壁を超える「足し算」健康術』(マキノ出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

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