大学病院なら安心と盲信する日本人
■70歳を過ぎたらがんの手術はせず、免疫力を高めてQOLを保つ
70歳を過ぎたら、がん治療の引き算、つまりがんを切る手術はおすすめできません。
たとえば胃がんが見つかったとします。日本では、胃の3分の2を切除するというケースがほとんどです。術後は食事がまともにとれなくなるうえ、高齢になるほど消化吸収能力が落ちるので、栄養不足になってガリガリにやせてしまいます。
がんはとれても、ヨボヨボになって食事も満足に食べられないとなれば楽しく暮らせません。70歳を過ぎたらがんを切らず、栄養をつけ免疫力を高めながらがんと共存することを考えてみてはいかがでしょうか。
■大学病院なら安心と盲信する「大学病院信仰」から脱出しよう
日本では、大学病院なら高度ながん治療を受けられると盲信している人が少なくありません。しかし大学病院で適切な治療を受けられるとは限りません。
私は、大学病院に勤務する医者は、「大学病院教」という宗教の信者のようなものだと思います。教授には絶対逆らえませんし、教授が一旦正しいと決めた治療法は、教授が退くまで20年も変わらず、信奉し続けなくてはなりません。
1980年代、アメリカの乳がん治療は、がんだけを取ってあとは放射線を当て、乳房を温存する治療が登場しました。乳房を温存する方法と全摘出する方法を比較したところ、5年生存率は変わりませんでした。
近藤誠先生がこの乳房温存手術を『文藝春秋』に紹介したところ、医学界から激しいバッシングにあいました。当時、先生は最年少で大学病院の講師になりましたが、この件が原因で教授にならないまま病院を辞した。
近藤先生へのバッシングは続きましたが、約15年後、日本でも乳房温存療法が標準治療になりました。なぜかといえば、乳房の全摘出を主張していた古株の教授陣が引退したため実現したのです。
大学病院は最新の医療を提供しているようにみえますが、実は古い医療の温床であったりもするということです。
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