購入管理で在庫過剰・高い買い物などを防ぐ
■会社がきちんと管理
購入管理とは、材料等を購入する場合に、購入基準の作成、購入方法の決定、購入先の選定、購入価格の評価、さらには納期管理、品質管理、在庫管理などを、品質の管理やムダを省くために会社として行っていくことです。
■購入管理のメリット
購入管理には、次のようなメリットがあります。
①購入先を分散し、過度に特定の購入先に依存しなくなります。
②本部一括購入などで、購入コストを削減できます。
③購入先の評価を行うことで、購入先の力量をきちんと把握できます。
④購入先の生産価格を把握できるためにコスト管理ができます。
⑤購入先の生産計画も把握でき、納期遅れがなくなります。
⑥購入先の品質管理も行うので、品質トラブルがなくなります。
⑦適正在庫管理ができ、資金の効率化と在庫の陳腐化を防止します。
工夫しだいで収益を増大させる購入管理の手順
■ムダ・ムラ・ムリに目を光らせる
自社できちんとした購入管理をしていないと、購入単価が高くなったり、納期遅れや品質トラブルが発生したりします。売上はよくても、収益が伸び悩み、対外的に信頼を低下させてしまうのです。 つねに購入先を「選定」するという意識が重要です。
選定のためには、購入先の経営内容を把握できる資料が必要です。経営内容、主要業務、社員数、「強み」「弱み」などを記載した購入先管理カードや購入先の評価表などを作成しましょう。
■納期管理の徹底
購入品の納期遅れが発生すると、自社のあとの段取りに狂いが生じます。だからこそ、自社工場と同様に「生産管理」を徹底していく必要があります。
納期管理では、購入先の生産の計画と実績をチェックし、生産の計画と実績に差異がある場合は原因を究明して、計画どおりに進めるにはどうしたらよいか、対策を講じていきます。
■厳正な品質管理
品質管理は、非常に大切なことであり、不良品が発生すると、企業の将来にも影響します。購入先との定例会議を通じて、仕様の確認を行ったり、品質管理のチェックシートを作成・活用したりしましょう。
また、購入先の品質管理体制に問題がある場合には、購入先に対して品質管理教育を実施します。こうした指導を行っていくことが、購入先のレベルアップにつながります。
■購入のコストダウン
購入は、製造原価そのものであり、この原価を下げれば利益が上がります。ですから、購入のコストダウンの方法を、つねに積極的に検討していくことが大切です。
企業は、購入管理の巧拙によって、利益を伸ばしたり、利益を失ったりします。徹底した購入管理こそ、収益増の決め手になるケースもあります。
なお、製造等の一部を外注している場合も購入管理に準じた管理が必要になります。
購入先の情報は、単価引き下げのツールになる。
具体的行動
定期的に購入先情報を整備し、購入先の評価もしていこう。
宮内 健次
中小企業診断士 社会保険労務士
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