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計画と実績のブレ原因を解明して次につなげる
■実績が目標利益計画を上回ったとき
実績と計画がブレていた場合、外部環境が変化していないか、または自社の内部環境が変化していないかを検討してください。まずは実績が計画を上回る場合を見てみます。
売上高が目標利益計画を上回ったときは、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容のうち、どこがよかったのかを検討します。そして、目標がもともと低かったとわかった場合は、次年度の目標を上方修正します。
一方、特殊な原因が発生していた場合は、現状のままの目標とします。
営業利益が目標利益計画を上回ったときは、売上高、売上原価、一般管理費等のうち、どこがよかったのかを検討します。
次に、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容のうち、どこがよかったのかを検討します。そして、次年度の目標を上方修正します。
■実績が目標利益計画を下回ったとき
売上高が目標利益計画を下回ったときは、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容に、問題がないか検討し、改善策を実施します。
営業利益が目標利益計画を下回ったときは、売上高、売上原価、一般管理費等のうち、どこに問題があるのかを検討します。
次に、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容に問題がないか検討し、改善策を実施します。
計画と実績のブレは、問題を発見するチャンスとなる。
具体的行動
計画と実績でブレが発生したら、原因をつかみ是正処置を行おう。
2年度目の経営計画の見直し方
■改めて見直してみる
2年度目は、前年度の方針をある程度受け継ぎながら、問題があった部分の見直しをしていくとともに、2年度目独自の施策を実施します。
経営計画の中で、前年度から継続するのは、意義、経営理念、経営ビジョンです。経営目標は、前年度の経営計画の実施の結果によっては見直すことも考えるべきですが、特に修正する必要がない場合は、そのまま継続します。
新年度に作り直す必要がある項目としては、まず外部環境と内部環境が挙げられます。外部環境の「機会」と「脅威」、内部環境の「強み」と「弱み」が変化していないか、見直してください。
経営方針も作成し直しましょう。前年度の経営計画の結果をもとに、自社の「人」「物」「金」「情報」を見直し、あらためて経営方針を考えます。
目標利益計画については、原則として最初に計画していた数値のままとします。ただし、前年度の実績が計画を下回った場合は、残りの年度でどう補っていくかを検討し、目標利益計画の見直しをします。また、前年度の実績が計画を上回った場合は、計画を上方修正します。月別目標利益計画は、年度の目標利益計画をもとに作成します。
主要施策も、原則的には最初に計画していたものを記載しますが、前年度の利益実績が計画を下回った場合は、見直しが必要です。一方、前年度の目標利益計画の結果が計画を上回った場合は、当初設定した主要施策を踏襲します。
行動計画については、主要施策を達成するための具体的行動内容を新たに作成し、月別の計画線表へと落とし込みます。前年度の行動実績が計画を下回った場合は、どういう点に問題があったのか反省し、行動内容を見直しましょう。前年度の行動実績が計画を上回った場合は、主要施策に対応した新たな行動内容を設定し、推進していきます。
また、具体的行動内容をもとに、月別に実施すべき内容を計画し、新たに行動計画管理表を作成します。もちろんその際には、前年度の行動実績をしっかり検証しましょう。
前年度の内容を分析することで、次の年の取り組みが見えてくる。
具体的行動
前年度を見て、次の年度の計画の修正を図っていこう。