実践!「経営計画」2年目実績の振り返り、3年目の見直し方 (※写真はイメージです/PIXTA)

多くの時間とエネルギーをかけて作成した経営計画も、環境や情勢の変化により、そのまま使えないことがあります。計画と実績のブレは経営計画の問題発見のチャンスとなります。経営計画の効果的な見直しはどのようにすべきでしょうか。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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計画と実績のブレ原因を解明して次につなげる

■実績が目標利益計画を上回ったとき

実績と計画がブレていた場合、外部環境が変化していないか、または自社の内部環境が変化していないかを検討してください。まずは実績が計画を上回る場合を見てみます。

 

売上高が目標利益計画を上回ったときは、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容のうち、どこがよかったのかを検討します。そして、目標がもともと低かったとわかった場合は、次年度の目標を上方修正します。

 

一方、特殊な原因が発生していた場合は、現状のままの目標とします。

 

営業利益が目標利益計画を上回ったときは、売上高、売上原価、一般管理費等のうち、どこがよかったのかを検討します。

 

次に、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容のうち、どこがよかったのかを検討します。そして、次年度の目標を上方修正します。

 

■実績が目標利益計画を下回ったとき

売上高が目標利益計画を下回ったときは、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容に、問題がないか検討し、改善策を実施します。

 

営業利益が目標利益計画を下回ったときは、売上高、売上原価、一般管理費等のうち、どこに問題があるのかを検討します。

 

次に、主要施策、行動計画、行動計画管理表、主要施策以外に各部門で実施した内容に問題がないか検討し、改善策を実施します。

 

ワンポイント
計画と実績のブレは、問題を発見するチャンスとなる。
具体的行動
計画と実績でブレが発生したら、原因をつかみ是正処置を行おう。

 

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2年度目の経営計画の見直し方

■改めて見直してみる

 

2年度目は、前年度の方針をある程度受け継ぎながら、問題があった部分の見直しをしていくとともに、2年度目独自の施策を実施します。

 

経営計画の中で、前年度から継続するのは、意義、経営理念、経営ビジョンです。経営目標は、前年度の経営計画の実施の結果によっては見直すことも考えるべきですが、特に修正する必要がない場合は、そのまま継続します。

 

新年度に作り直す必要がある項目としては、まず外部環境と内部環境が挙げられます。外部環境の「機会」と「脅威」、内部環境の「強み」と「弱み」が変化していないか、見直してください。

 

経営方針も作成し直しましょう。前年度の経営計画の結果をもとに、自社の「人」「物」「金」「情報」を見直し、あらためて経営方針を考えます。

 

目標利益計画については、原則として最初に計画していた数値のままとします。ただし、前年度の実績が計画を下回った場合は、残りの年度でどう補っていくかを検討し、目標利益計画の見直しをします。また、前年度の実績が計画を上回った場合は、計画を上方修正します。月別目標利益計画は、年度の目標利益計画をもとに作成します。

 

主要施策も、原則的には最初に計画していたものを記載しますが、前年度の利益実績が計画を下回った場合は、見直しが必要です。一方、前年度の目標利益計画の結果が計画を上回った場合は、当初設定した主要施策を踏襲します。

 

行動計画については、主要施策を達成するための具体的行動内容を新たに作成し、月別の計画線表へと落とし込みます。前年度の行動実績が計画を下回った場合は、どういう点に問題があったのか反省し、行動内容を見直しましょう。前年度の行動実績が計画を上回った場合は、主要施策に対応した新たな行動内容を設定し、推進していきます。

 

また、具体的行動内容をもとに、月別に実施すべき内容を計画し、新たに行動計画管理表を作成します。もちろんその際には、前年度の行動実績をしっかり検証しましょう。

 

ワンポイント
前年度の内容を分析することで、次の年の取り組みが見えてくる。
具体的行動
前年度を見て、次の年度の計画の修正を図っていこう。

 

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中小企業診断士
社会保険労務士

株式会社千葉銀行に入社し、支店、本部勤務後、株式会社ちばぎん総合研究所にてコンサルティング部門を25年間経験し部長職などを歴任。その後、公益財団法人千葉県産業振興センターに入社し、経営相談に2020年まで携わる。

コンサルティングでは、経営計画の作成・推進支援、経営改善支援、5S導入支援、人事制度構築支援、社員教育などを行う。

その他、各地商工会議所などでの講演、TV出演、新聞・経営専門誌への寄稿など多数。

【主な著書】
『黒字を実現する20の「仕組み」の進め方』(中央経済社)
『A4一枚で成果を出す!まんがでわかる 経営計画の作り方、進め方』(ウェッジ)
『A4一枚から作成できる・PDCAで達成できる 経営計画の作り方・進め方』(日本実業出版社)

著者紹介

連載成果を出す「経営計画」100の法則

※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

「経営計画」は「A4用紙一枚」から。 この1冊で「A4一枚×経営計画」の基本がわかる。 1万件以上の経営指導をした元銀行マンが教える、最もシンプルな経営計画の実践メソッド。 経営計画をつくり、きちんと儲かる会社に…

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