(※写真はイメージです/PIXTA)

経営計画を作成し、それを実際に推進していく中で、なかなか成果が出ずに停滞してしまうケースがあります。経営計画を「自分ごと」として取り組んでもらうにはどうすればいいのでしょうか。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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経営計画は、社員すべての目標とビジョン

■全社員で共有

 

経営計画が作られ、実行段階に入ると、その実行状況は、すべての社員に見えるものではなくなります。 自分の担当業務以外のところで経営計画がどのように進行しているのかわからなくなり、認識が薄れる社員も出てきてしまいます。

 

そこで意識的に、経営計画の「見える化」を行いましょう。

 

①ホームページに掲載

自社のホームページに、経営計画の主要な内容を掲載します。また、毎月進捗状況を掲載し、ホームページからいつでも自社の経営の内容を見ることができるようにします。

 

 自社の経営計画をホームページで発信することにより、取引先やそれ以外の会社の人にも、経営方針を知ってもらうことができ、取引先の拡大にもつながります。

 

②社報に掲載

中小企業で社報を発行している会社は多くはありませんが、社報には、社内の情報共有、会社の方針の伝達、社員のきずな作りといった効果があります。

 

③社内に掲示

経営計画の主要な部分を、会議室や事務所に掲示します。つねに目にすることで、社員は経営計画を意識することになります。

 

④ダイジェスト版の配布

経営計画のダイジェスト版を作成し、紙ベースで社員全員に配布します。これを常時携帯するようにしてもらえれば、社員は経営計画の存在を意識するようにします。

 

⑤行動計画のPDCAを掲示

PDCA方式の行動計画管理表を、部署ごとに掲示します。そのときどきの進捗状況を反映して、毎月更新します。

 

⑥全員のコミットメントを掲示

社員全員に、行動計画に対応した個人の目標を書き出してもらい、所属部署に掲示します。自分の目標が掲示されると、つねにそれを意識するようになり、経営計画の中で目標を達成しようという意欲が湧いてきます。

 

ワンポイント
経営計画の内容や進捗を社員で共有し、目標達成気運を上げる。
具体的行動
経営計画の内容や進捗を社員全員で共有できるようにしていこう。

 

次ページ社員面接で「経営計画」を浸透させる

※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

「経営計画」は「A4用紙一枚」から。 この1冊で「A4一枚×経営計画」の基本がわかる。 1万件以上の経営指導をした元銀行マンが教える、最もシンプルな経営計画の実践メソッド。 経営計画をつくり、きちんと儲かる会社に…

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