(※写真はイメージです/PIXTA)

会社に対して、努力して貢献度が高い社員と努力せず貢献度が低い社員が同じ昇給だとすれば不公平で、社員に不満がたまります。給料はどのように決まるのでしょうか。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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賃金体系は経営を左右する人件費を決める基準

■賃金体系とは

 

賃金は、社員1人ひとりに支払われる働きに対する対価です。

 

賃金の構成には、基本給と諸手当がありますが、基本給は賃金の中で構成割合が高く、最も重要な部分を占めています。

 

基本給については、会社業務に対応した算定方法にすることが大切です。こうした賃金の構成や賃金の算定方法を決めたものが賃金体系となります。

 

■賃金体系の構築のメリット

 

賃金体系の構築には、次のメリットがあります。

 

①社員を採用する際の賃金は、現在の社員の賃金水準を勘案して賃金規程の採用規定により容易に決定できます。

 

②昇給方法も定められているので、人事考課をもとに査定を行い、社員の貢献度合いにより昇給を行うことができます。

 

③社員の能力をきちんと評価し、現在の社内における位置づけを明確にすることができます。

 

■賃金体系の構成

 

①賃金の構成は大きく分けて2つ

 

賃金は、大きく分けて「基本給」と「手当」で構成されます。基本給は、名前のとおり賃金の基本的な部分であって、一般的には、年齢、勤続年数、能力、仕事内容などを考慮して支給されます。一方、手当は、特定の条件に合致した社員に対して支給される賃金です。役職手当、家族手当、通勤手当などがあります。

 

②基本給の構成

 

一般的に、年齢給、勤続給、職務給、職能給などがあります。職能給が「人間基準」の賃金であるのに対し、職務給は「仕事基準」の賃金といわれ、今何の仕事を行っているかということで賃金が決まります。 

 

ワンポイント
職能給が「人間基準」、職務給は「仕事基準」の賃金といわれている。
具体的行動
「年齢」「勤務年数」「仕事の難易度・責任の度合い」「職務遂行能力マトリクスで、決定する。

 

次ページ不公平な賃金体系だと社員のやる気を削ぐ

※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

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