(※写真はイメージです/PIXTA)

自社の商品やサービスを説明するものが、提案書ではありません。相手の課題やニーズを喚起し、把握し、それに対して自社の商品やサービスが適していることを説明しつつ、解決策を提案するものです。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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取引先の課題を解決して、契約を成立させる

■提案書とは

 

提案書は、課題に対して解決策を検討し、その結果を書面で作成するものです。提案書には決まった形式はありません。

 

通常は営業担当者が取引先の課題や要望に対し、提案書として提出しています。

 

■提案書のメリット

 

提案書には次のようなメリットがあります。

 

①取引先の課題に対して課題解決の姿を書面で提出しますので、取引先は内容を的確に把握することができます。

 

②提案書があることにより、取引先が社内で説明する場合に、自分で説明する必要はなく、その書面を提出するだけですみます。

 

③取引先が自社の課題を解決する場合に、複数の会社から提案書を出してもらい、書類で比較することができます。

 

■提案書の構成

 

提案書の基本的な構成は、次のようになります。

 

①現状➡現状とは、現時点における課題をいいます。現状をしっかり分析していないと解決策が的外れになりますので、十分に調査したうえで作成していきます。そのためには、取引先の現状についてしっかりヒアリングしたり、観察したりすることが大切です。

 

②目標➡目標とは、課題を解決した場合のあるべき姿です。技術面、費用面、スケジュール面などの制約条件を考慮して作成します。

 

③提案➡現状と目標の差を解決していく方法を社内で十分検討し、提案内容として記載します。特に営業提案の場合は、他社との提案書の競合となるため、費用面や技術面などを比較して優位性があるかどうかを十分に検討してその結果を記載していきます。

 

④採用後の対応➡採用された場合の導入方法などについて記載します。具体的には、進めていくための費用や導入スケジュールなどを記載します。

 

ワンポイント
提案書は、取引先を納得させる切り札となる。
具体的行動
取引先の課題をきちんと捉え、解決策を提案していこう。

 

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※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

「経営計画」は「A4用紙一枚」から。 この1冊で「A4一枚×経営計画」の基本がわかる。 1万件以上の経営指導をした元銀行マンが教える、最もシンプルな経営計画の実践メソッド。 経営計画をつくり、きちんと儲かる会社に…

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