(※写真はイメージです/PIXTA)

港区のとある超高級タワマン。ひとくちにタワマンといっても価格帯にはさまざまなランクがあるが、なかでも港区のタワマンは「超高級クラス」に位置づけられる。しかしいま、そんな港区のタワマンで大きな異変が起きており……。その実態について、住民に話を聞いた。

港区の超高級タワマンを買った男性「後悔しています」のワケ

「港区のタワマンを買って自分も『勝ち組』の仲間入りできたと思ったけど、とんでもない。引っ越したことを後悔しています」

 

港区・白金高輪。新築タワーマンションのラウンジで、柔らかいソファに身を沈めた住民の男性は深いため息をついた。ラウンジは吹き抜けになっており、東京タワーや六本木ヒルズが見える抜群の眺望だ。エスカレーターや池まで備えた豪華なロビー、フィットネスやゴルフレンジなど充実した共用設備、間接照明が彩るホテルライクな内廊下。男性の深く、重いため息は、その場所にはあまりにも似つかわしくないように思えた。

 

大手マスコミに勤務する38歳の男性は今年、子供の小学校入学を機に長年住んだ豊洲の湾岸タワマンから白金高輪に引っ越した。大手インフラ会社勤務の妻とのペアローンで、月々の返済額は合計で40万円近い。決して安い買い物ではないが、品川・高輪エリアはリニア開通を見越した再開発が進んでおり、南北線は品川駅への延伸も決定した。資産価値の上昇も期待できる、という目算だった。

 

目算のとおり、入居後もマンション価格は上昇しており、含み益も抱えているはずだ。しかし、「資産価値が上がっても、子供の学校があるので売却できず意味はない」と男性は浮かない顔だ。むしろ、嫌な面ばかりが目につくという。「1億円を超えるマンションの住民の民度がこんなに低いだなんて、想像すらしていなかった。最低限のルールすら守れない人が多すぎる」と男性は吐き捨てる。

 

豊洲のタワマンでは見たことがない「衝撃の光景」

少し前に駐輪場で撮影したというスマホの写真を見せてもらった瞬間、その言葉の意味するところを理解した。来客用駐輪場のスペースに、バイクと見間違えるような太いタイヤがついた大型自転車が何台も置いてあるのだ。太いタイヤが自転車用ラックに収納できないため、違法占拠していたのだという。管理組合が何度注意しても無視して、撤去されてもまた新たな自転車が置かれるというイタチごっこだという。

 

ゴミ捨て場も酷いものだ。段ボールを畳むことなく、燃えるゴミとプラごみをわけずに適当に捨てる人があまりにも多く、真面目に分別することが阿呆らしくなるほどだ。粗大ごみが放置され、誰も名乗り出ないので結局、管理組合が処理費用を負担したという例もあるという。ペットの犬を抱き抱えずに普通に内廊下を歩かせている住民など、「豊洲に住んでいるときは一度も見たことがない光景を毎月のように見る」という。

 

ルールを無視する姿勢は敷地を出ても同様だ。週末ともなればタワマン前の道路には違法駐車の車がずらりと並ぶ。しかも片側に寄せているわけではなく、バラバラに駐車しているので、周辺住民の車両が通行するのも一苦労だ。タワマンの完成後、周辺住民から区役所に対し『住人のモラル低下について』という意見書が出されたほどだという。

 

 

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