(※写真はイメージです/PIXTA)

中小企業ではしばしば経営計画の進捗会議に出席しないことがあります。こういう状態を放置していると経営計画が停滞、実現できない可能性があります。どのように実施すればいいのでしょうか。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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進捗会議メンバーの人選は計画の成否に直結

■欠席者の出ない会議

 

経営計画の進捗会議は通常、経営者と役員と部門責任者が中心になって行いますが、中小企業ではしばしば、会議のメンバーであるはずの人が会議に出席しないことがあります。

 

そもそも、月に1回程度で、しかも事前に日程を決めている進捗会議に出席しないようなメンバーは、「経営計画によって会社を発展させていこう」という意識が乏しいといわざるを得ません。こんな状態を放置していては、経営計画が停滞してしまいます。

 

進捗会議のポイントは、欠席者の出ない会議にすることです。

 

そのためにはまず、人選をしっかり行う必要があります。

 

メンバーは基本的に、経営者、役員全員、部門長、ほか必要に応じて施策の責任者としますが、人選の条件は、次のとおりです。

 

①各部門の責任者に相当する立場である。
②会議で前向きに発言する。
③万が一、本人が出席できない場合は、代行者を立てられる。

 

ちなみに、経営内容のよい会社では、決められた会議に出席するべき人がきちんと全員出席しています。「みんなが会議に出席するから会社の業況がよくなる」というわけではありません。会議1つでも、しっかり約束ごとを守れる会社は、規律もしっかりしており、その姿勢が仕事にも表れるものです。

 

さて、進捗会議を成果につなげるための、出席者1人ひとりの心構えを、次に挙げましょう。

 

①「やらされ感」をもたない。
②つねに問題意識をもって会議に参加する。
③自分がどうしても欠席しなければならないときのため、会議の内容を理解し、部署の代表として進捗状況を発表することもできる代行者を、事前に養成する。
④会議では、自分が会社の幹部であることの自覚にもとづいた言動を取る。

 

▲進捗会議は進捗管理だけが目的ではない。
▲進捗会議は進捗管理だけが目的ではない。

 

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※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

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