(※写真はイメージです/PIXTA)

経営計画を作成して、いざ実行してみると遅れがでてきたり、障害が発生してストップしてしまうこともあります。こうした事態を避けるために経営計画の進捗管理が大切になってきます。そのように対処すればいいのでしょうか。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士が著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で、解説します。

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経営計画の進み具合をどうチェックするか

■進捗管理

 

経営計画を作成することにより、めざす経営のゴールが明らかになり、そこに向かうことができるようになります。

 

しかし、いざ実行に移ってみると、遅れが出てきたり、障害が発生してストップしてしまうこともあります。こうした事態に陥らないようにするために、経営計画の進捗管理を行いましょう。経営者を中心とした進捗会議を、事前に日程を決めて月に1回程度開き、経営計画が予定どおり進んでいるかを、常時検証していくのです。

 

①問題解決

行動計画どおりにことが進まなかったり、問題が発生したりした場合に、進捗会議の場でその原因を追究し、解決策を検討していきます。また、外部要因などにより行動計画のとりやめを検討しなければならなくなった場合も、この場で判断していきます。

 

②計画と実績との差異の検証

利益計画どおりに実績が推移しているかをチェックします。

 

実績が計画を下回っている場合は、差額対策を検討し、改善策を考えます。また行動計画は、毎月計画したことを実行し、検証し、改善するというPDCAのサイクルを回しますが、進捗会議ではこのPDCAのサイクルがきちんと回っているかも見ます。

 

具体的には、計画したことに対して何を実行したか、計画したことと実行したこととの間に差があるかどうかを検証します。計画どおりに実行できなかった場合は、改善策を検討して、翌月以降に実行するようにします。

 

③経営計画の修正

外部環境や内部環境が著しく変化して、経営計画が現状に合わない場合があります。現状に合わないまま経営計画を進めても経営目標の達成はできませんので、進捗会議で経営計画の修正を検討していきます。

 

④コミュニケーション

経営計画は、各部門が協力して推進していくものです。進捗会議を通じて、部門間のコミュニケーションを図り、協力体制を構築していきます。そして、全体施策や部門施策に問題が発生した場合は、進捗会議で意見を交換して、改善策を実施していきます。

 

ポイント
経営計画の進捗管理で問題を見つけられるようになる。
具体的行動
経営計画について、毎月進捗管理を行い、計画と実績の差異を検証していこう。

 

次ページ進捗会議を単なる報告会議にしてはいけない

※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

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