「嘘だったの…」ドケチ親父死去。後妻の要求で知った衝撃金額

子どもを持つ人の再婚は注意が必要だ。というのは、入籍することによって再婚相手に相続権が発生し、もともと相続権を持つ子どもとの間でトラブルになる可能性があるからだ。レスラーさん(仮名)の相続も、再婚がトラブルにつながったケースの1つだ。レスラーさんは、60歳で小料理屋の女将さんと再婚。当初、再婚相手であるおかみさんは相続権を放棄していたが、レスラーさんの死後、自分が持つ相続権を主張し、子どもたちともめることになった。※毎年恒例、幻冬舎ゴールドオンラインの相続特集が開幕! 最新情報から大人気記事のピックアップまで、盛りだくさんでお届けします。

潰れるのは兄か、会社か。「父の暴力は酷くて…」

「高校生の頃まで、兄貴はよく親父に殴られていました」ある時、次男がそう言っていた。次男は高校を卒業してすぐにレスラーさんの会社に入り、のちに会社を継ぐことになる。彼とも長い付き合いで、私はいつも甥っ子のような感覚で接していた。次男はレスラーさんの子どもとは思えない優しい性格で、今も順調に会社を経営している。

 

「お兄ちゃんは辛かっただろうね」「ええ。なにしろ元レスラーですし、そのころはまだ親父も若く、力がありましたからね。部屋の端っこまでふっ飛んでいました。僕はそれが怖くてね。10代のころは、ずっと親父の機嫌を伺いながら生きていたような気がします」

 

「お兄ちゃんが会社を継がなかったのも、レスラーさんとの確執があったからかい?」「いえ。兄はもともと継ぐ気がなかったようです。親父も継がせる気がなかったのでしょう。それでよかったのだと思います。継いでいたとしたら毎日喧嘩になっていたでしょうから」次男はそう言って笑う。

 

「仕事にならないな」「ええ。会社が潰れるか、兄がストレスで潰れていたと思います」

 

レスラーさんが地元に小さな自社ビルを建てたのは、彼が60歳に差し掛かるころだった。工場兼オフィスのビルである。

 

ちょうどその頃、長男が結婚し、子どもが生まれた。レスラーさんにとって初孫だった。親子の関係にはもともと溝があったが、この頃からさらにお互いの距離が遠くなった。

 

仕事以外のことでは、やることなすこと滅茶苦茶なレスラーさんだったが、世間一般のおじいちゃんたちと同じで、やっぱり孫は可愛い。生まれて間もない頃などは、決算の相談などで私の事務所に来たときも、携帯電話で撮った孫の写真を自慢げに見せた。会社経営が順調だったこともあり、話の内容も会社のことより孫のことが中心だった。

 

「なあ、可愛いだろう」レスラーさんが目を細めていう。

 

「ああ、可愛いねえ。そろそろ1歳かい」

税理士法人アイエスティーパートナーズ 代表社員

東京・浅草生まれ。國學院大學経済学部卒業。日本大学大学院・慶應義塾大学大学院修了。又野税務会計事務所勤務を経て、1975年に独立、税理士髙野眞弓事務所を立ち上げ、多種多様な業種・業態の企業の顧問税理士を務める。事業規模拡大に伴い、2016年6月に税理士法人アイエスティーパートナーズを設立。
40年以上にわたり、「税務のアドバイザー」という枠を超えた公私のパートナーとして、多くの経営者の悩みを解決してきた。特に、骨肉の争いに発展しやすい相続税・贈与税等について、一家の思いに寄り添った提案を行い円満相続に導いている。

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髙野 眞弓

幻冬舎メディアコンサルティング

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