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トランプ政権が「出生地主義」を再び制限へ
米国のトランプ大統領は、第2期政権発足直後の2025年1月、米国で生まれた子どもへの自動的な市民権付与を制限する大統領令に署名しました。
この大統領令は、米国で出生した子どもについて、両親が米国市民でも永住者でもない場合などに、出生による米国市民権の付与を制限しようとするものでした。
しかし、この措置をめぐって訴訟が相次ぎ、連邦最高裁は2026年6月、出生地主義をめぐるトランプ政権の主張について判断を示しました。
最高裁は、米国で出生した子どもについて、両親が不法滞在者や一時滞在者であることだけを理由に米国市民権を否定することはできないとの判断を示しました。
ところが、トランプ大統領は2026年8月6日、出生地主義をめぐって再び大統領令に署名しました。今回の措置では、外国人が子どもに米国市民権を取得させる目的で訪米する、いわゆる「出産ツーリズム」への対応も打ち出されています。
今後、この大統領令が司法の場でどのように扱われるのかが注目されます。
ここで、米国の出生地主義と、日本の国籍制度について整理してみましょう。
「出生地主義」と「血統主義」の違いとは?
国籍の取得方法には、大きく分けて「出生地主義」と「血統主義」があります。
出生地主義とは、原則として、どの国で生まれたかを基準に国籍を取得する制度です。米国やカナダなどが採用しています。
一方、日本は血統主義を採用しています。日本の場合、国籍法第2条により、出生の時に父または母が日本国民であるとき、その子は日本国籍を取得します。
つまり、日本人の夫婦が米国で子どもを出産した場合、日本の制度では父または母が日本国民であることを理由に日本国籍を取得し、米国の制度では米国で出生したことを理由に米国国籍を取得するというケースが生じます。
なお、「国籍」と「市民権」は日常的にはほぼ同じ意味で使われますが、厳密には異なる概念です。
国籍とは、個人が特定の国家の構成員であることを示す法的な地位です。一方、市民権は、その国の市民として認められ、一定の権利や義務を有する法的・政治的な地位を意味します。
米国では「U.S. citizenship(米国市民権)」という表現が一般的で、出生によって米国市民となることが、国籍取得に相当します。

