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「法人税12.5%」でロシア資本を呼び込んだキプロス
キプロス共和国は、地中海の東部に位置する島国です。1974年以降、島は南部を実効支配するキプロス共和国と、北部の北キプロス・トルコ共和国に分断されています。国際的に承認されているのはキプロス共和国で、2004年にはEUに加盟しました。
現在のキプロスはEU加盟国として、EUの対ロシア制裁を実施しています。
ところが、ソ連崩壊後のキプロスは、ロシアとの経済的な結び付きが強い国でした。
その背景の一つが、国際金融センターとして発展してきたキプロスの税制です。
キプロスの標準的な法人税率は、2025年末まで12.5%でしたが、2026年1月1日から15%に引き上げられました。それでも欧州の主要国と比較すると、現在も比較的低い法人税率です。
また、キプロスには、外国にある恒久的施設(PE)から生じる所得について一定の要件の下で法人税を免除する制度や、外国からの配当、キャピタルゲインについて一定の免税措置があります。
そのため、「国外所得には課税されない」という単純な制度ではありませんが、国際的な投資活動を行う企業にとって利用しやすい税制が整備されてきました。
こうした税制と金融インフラを背景に、キプロスはロシア企業や富裕層にとって、資金管理や海外投資の拠点となりました。
ロシア企業がキプロスに法人を設立し、その法人を通じて海外への投資や企業買収を行うケースも増えました。このため、キプロスはロシアから見て、欧州をはじめとする海外市場へアクセスするための「窓」のような役割を果たしてきたのです。

