飲食料品の消費税減税、議論すべきは財源だけ? 事業者が直面する「2年後の8%」

飲食料品の消費税減税、議論すべきは財源だけ? 事業者が直面する「2年後の8%」
(※写真はイメージです/PIXTA)

2027年4月から予定されている飲食料品の消費税率1%への引き下げをめぐり、財源をどうするのか、2年後に8%へ戻す際の影響をどう考えるのかなど、さまざまな議論が交わされています。もちろん、いずれも重要な論点です。しかし、実際に制度変更の影響を受ける事業者にとっては、レジの改修や取引形態の見直し、再び税率が変わる際の対応など、より身近で切実な問題があります。飲食料品の消費税減税をめぐる議論で、いま目を向けるべき論点とは何でしょうか。消費減税の決定を受け、『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』を緊急出版した矢内一好氏が解説します。

 ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実
矢内一好(著)+ゴールドオンライン(編集)

父が溶かした退職金【上巻】・【下巻】
小林篤典(著)+ゴールドオンライン(編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

税収の大部分を占める主要3税

財務省の資料によれば、2026年度の税収見込み額は84兆4,140億円です。

 

税収の構成比は、①消費税31.6%、②所得税30.0%、③法人税24.5%となっており、この主要3税で全体の86.1%を占めています。税制について、それぞれの立場からさまざまな意見が出るのは当然です。しかし、消費税の今後のあり方を論じるのであれば、こうした税収全体に占める比率を念頭に置き、地に足の着いた議論をする必要があります。

 

2026年2月の総選挙では、一部の政党を除き、多くの政党が消費税減税を主張しました。自民党は前政権が減税に消極的でしたが、野党の主張に同調したのか、あるいは現総理の信念によるものなのかは明らかではありませんが、消費税減税に舵を切りました。

財源論だけが議論の中心になっていないか

2026年2月以降、飲食料品の消費税減税が総理から公表されて以降、財源が明示されていないことなどへの批判が、自民党の一部や野党から強く出ています。

 

2026年10月の国会では、消費税の改正法案が審議され、その後、2027年度予算についても審議が行われることになります。改正法案が成立すれば、財源の詳細も明らかになるでしょう。財源が明示されなければ、改正法を執行することはできません。政府も、そのような手抜かりはしないはずです。

 

国会では、消費税減税の財源について委員会で質問が出ると思います。しかし、質問する政党は、総選挙で減税を公約として掲げた際に、その財源を明示していたのでしょうか。

 

財源の議論そのものが不要だということではありません。消費税は税収全体に占める割合が大きく、その減税が国の財政に与える影響を検討することは重要です。ただ、今回の減税をめぐる議論では、制度変更によって実際に影響を受ける事業者の問題にも、もっと目を向ける必要があるのではないでしょうか。

 

次ページ「局地戦」ともいえる飲食料品の減税

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録