今後に向けて、経営者が備えておきたいこと
2016年の熊本地震では、被災した中小企業に対し、相談窓口の設置、共済制度の特例措置、仮設店舗整備への助成、企業再生を支援するファンドなど、複数の支援策が実施されました。
このように、大規模災害では、一つの制度だけでなく、融資、補助、相談支援などを組み合わせながら復旧を進めることになります。
今回被災された方は、まずは目の前の安全確保と復旧を最優先にしていただければと思います。ここでは、今回直接の被害がなかった地域の経営者や、これから復旧を進めるなかで参考になりそうな情報として、平時からの備えを紹介します。
・重要書類や会計データをバックアップしておく
・設備や商品の状況を把握しておく
・自治体や商工会議所など相談窓口を確認しておく
こうした準備があると、いざというときの初動がスムーズになります。
また、被災後は、建物や設備の被害状況を写真で記録しておくと安心です。補助金申請や保険請求、金融機関への説明の際に、被害状況の資料が役立つ場面があるためです。
安部氏は「災害対応は、発生前の準備から始まります」と指摘します。
「災害が起きてから、従業員への連絡方法や休業時の対応を決めることは容易ではありません。連絡体制の整備、勤怠情報や給与データのバックアップ、事業継続のための代替手段の検討など、平時から準備しておくことが重要です。特に中小企業では、経営者の判断が事業継続を大きく左右します。『もし明日災害が起きたら何をするか』を事前に整理しておくことが、従業員を守り、事業を守ることにつながります」
支援制度を知っておくことが、事業再建の助けになる
自然災害による被害を完全に防ぐことはできません。それでも、被災後に利用できる制度があらかじめわかっていれば、事業再建への道筋を描きやすくなります。
補助金、融資、保険、税務上の措置を組み合わせることで、企業への影響を少しでも和らげられる可能性があります。
今回被災された皆様の一日も早い復旧をお祈りするとともに、すべての経営者にとって、防災対策と合わせて、災害後に活用できる公的支援制度を知っておくことが、これからのリスク対策の一助になればと思います。
THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班
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