(※写真はイメージです/PIXTA)

2027年1月から、貸付用不動産の相続税・贈与税評価方法が見直され、不動産小口化商品も従来のような大幅な評価圧縮が難しくなる。これを受け、国税当局は改正前の「駆け込み贈与」を注視しているようだ。2026年中の贈与であれば原則として現行評価が適用されるが、現行制度にも財産評価基本通達6項(総則6項)があり、取引内容によっては個別に否認される可能性もある。「施行日前なら大丈夫」と単純に考えず、取引の経緯や贈与後の財産管理まで含めた慎重な判断が求められる。※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。

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2027年1月から貸付用不動産の評価方法を見直し

現行制度では、土地は路線価方式など、建物は固定資産税評価額などを基に相続税評価額を算定する。そのため、実際の市場価格と相続税評価額との間に大きな差が生じることがある。

 

この仕組みを利用し、現金を不動産に換えることで、相続税の課税対象となる財産の評価額を圧縮する方法が行われてきた。

 

特に注目されてきたのが、不動産小口化商品だ。

 

不動産小口化商品は、オフィスビルや賃貸マンションなどの不動産を小口化し、複数の投資家が持分を取得する仕組みだ。比較的少額から不動産に投資できるほか、商品によっては、相続や贈与の際の評価額が市場価格を大きく下回るケースがあり、相続税対策として利用されることもあった。

 

こうした状況を背景に、2026年度税制改正では、貸付用不動産の評価方法が見直されることになった。

 

2027年1月1日以後に相続、遺贈または贈与によって取得する一定の貸付用不動産については、従来の路線価や固定資産税評価額をそのまま使うのではなく、取得時期などに応じて、通常の取引価額を基準とした評価が行われることになる。

 

一般の貸付用不動産については、課税時期前5年以内に取得・新築したものが見直しの対象となる。一方、改正対象となる不動産小口化商品については、この「5年以内」という条件とは異なり、対象となる権利等の取得時期にかかわらず、通常の取引価額を基準とした評価が行われる点に注意が必要だ。今回の改正は、市場価格と相続税評価額との大きな乖離を利用した過度な節税に歯止めをかけることが狙いとなっている。

 

次ページ改正前の「駆け込み贈与」を国税当局が注視

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