「ありがとう」がうれしくて…孫に贈り続けた洋服とおもちゃ
「孫が生まれてから、買い物に行くと子ども服ばかり見るようになりました」
そう話す由紀子さん(仮名・63歳)には、小学2年生の孫娘がいます。
娘の麻衣さん(仮名・37歳)は夫と娘の3人暮らし。由紀子さんの自宅から車で40分ほどの場所に住んでいます。
孫が小さいころから、由紀子さんは何かとプレゼントをしてきました。
誕生日とクリスマスはもちろん、春になれば新しいワンピース。夏にはサンダル。旅行に出かければぬいぐるみや文房具を買いました。
「高価なものばかりではないんです。2,000円、3,000円くらいのものが多かったですね」
孫の写真と一緒に「ありがとう」とメッセージが届くたび、由紀子さんもうれしくなりました。
娘夫婦は共働きです。以前ほど頻繁には会えません。
「洋服を送れば、それを着た写真を送ってくれるでしょう。それが楽しみでもあったんですよね」
ある意味、プレゼントが孫とのつながりにもなっていました。
総務省『家計調査』では、世帯外の人への贈答用の金品などは「交際費」に含まれます。過去の同調査を用いた総務省の分析でも、世帯主が高齢者の世帯は、総世帯と比べて交際費の支出割合が高く、子や孫など世帯外への金品の贈与が多いことが指摘されています。
由紀子さんの場合、家計を圧迫するほどの出費ではありませんでした。問題になったのは、お金よりも「量」でした。
きっかけは、孫の誕生日です。
由紀子さんは子ども服売り場で見つけたコートを買い、そのほかにバッグとキャラクターの文房具も用意しました。麻衣さんに連絡すると、少し間を置いて返事がきました。
「お母さん、今回はプレゼント、もう買わなくても大丈夫だよ」
「どうして? 誕生日なのに」
「もう欲しいもの決まってるから」
