テキストを読んだら問題演習を行う
■興味を持つのは前提だが
記憶をする際、強制されるよりは前向きな興味を持つようにするのが重要だといわれています。
オタクといわれる人でなくても、車、洋服、音楽など自分が好きな分野の固有名詞や情報などは、1回見たり聞いたりしただけで、覚えてしまう人も多いのではないでしょうか。
趣味と同じように資格試験の科目を好きになるのは難しいでしょうが、希望する仕事に就いている状況をイメージすれば、記憶も捗るかもしれません。
ただし、クイズ大会の出場者のように知識を増やしただけでは得点に結びつきません。特に法律系の試験では、幹になる部分と枝になる部分、抽象化している部分と具体化している部分を整理して記憶しないと得点に結びつかないように思われます。
法律は、条、項、号といった具合にルールを階層化して定めたものなので、それに沿った情報整理が必要。パソコンのデスクトップにファイルを置くのではなく、ディレクトリー構造として収納していくイメージです。
■問題演習とサンドイッチ
テキストを読んだだけで覚えられる人はごく少数。問題を解いてみて、どのような形式で問われるのかを実感しないと記憶が定着しません。テキストを読んだら問題演習を行う。問題演習を行ったら改めてテキストを読む、といったようにテキストと問題演習を交互に行うのがお勧めです。
テキストを漫然と読んであやふやだった箇所が、問題演習で分かるようになるのです。できるだけ、1冊通読してから問題演習に入るのでなく、章単位や項目単位のようにテキストを細かく区切って行うほうがよいでしょう。記憶力は若い頃に比べて落ちるので、通読してからだとほとんど記憶に残っていないような状態になってしまうからです。
■人に教えてみる
何回、テキストを読んでも記憶が定着せず、問題を解くと間違えてしまう箇所があります。がむしゃらに学習するという方法もありますが、勉強を始めてからある程度、時間が経っているのであれば、人に説明してみるという方法もお勧めです。
問題を解くと間違えてしまうというのは、基本が抜け落ちていて理解が不十分だったのが要因です。教えることにより、理解があやふやだった部分がクリアになり、理解できるようになります。
教える人がいなければ、セルフ講義をしてみましょう。録音して聴いてみるのです。文字面だけを眺めているとスルーしてしまったことが、声に出してみると分かります。
■ゴロ合わせや暗記術は無理して使う必要はない
ゴロ合わせなどの暗記術により、覚えていく方法があります。私個人としては使いませんでした。これらは相性というか、大学入試などで活用して成果を上げた人は使ってもよいし、人それぞれだと思います。
■すべてを覚えなくても大丈夫
資格試験は9割以上の正解があれば合格できます。あやふやにしか覚えられなかった箇所が2~3点あっても、自信を持って臨みましょう。
佐藤 敦規
社会保険労務士
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