(※写真はイメージです/PIXTA)

価格を重視する顧客層は一定数いますので、低料金を前面に打ち出せば、比較的短期間で顧客を増やすことができます。低料金なら紹介もでやすいです。46歳で社労士試験に挑戦し、50代から実務を経験した佐藤敦規氏が著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

独立開業を目指す塾は利用価値があるか

■開業塾に通う際の注意点

 

独立開業を目指すためのスクールや指導塾というものも存在します。内容は次の2つに分けられます。

 

①実務を中心に指導するもので資格スクールが運営するもの
②成功を収めた人が、個人的な営業ノウハウなどを中心に教えるもの

 

弁護士や公認会計士などの難関資格では、こうした開業塾をあまり目にしません。肌感ですが、本連載で紹介する社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士などの資格保持者を対象とした講座が多い印象があります。背景としては、即独者(事務所に入らないですぐに独立する)が多いことと、顧客獲得の競争が激しいことを物語っています。

 

②については、受講料が高いものもあり、「ひよこ食い」などとネット上では呼ばれ、警戒されています。資格を取ったばかりの新人や、開業したばかりで食えない人たちを対象とするセミナーなどを生業として稼いでいる人およびそのサービスを指します。

 

行政書士であれば、許認可、在留資格、社労士であれば給与計算、労務相談などといった具合に各士業とも得意とする分野で分かれています。どの士業も一番、お金を稼いでいるのは、ひよこ食いをしている人ではという噂話もあります。

 

確かに今では、広告などをうたなくてもSNS上で集客できますので、効率がよいビジネスモデルでしょう。「失敗しない開業ノウハウ」「起業コンサルティング」「開業1年目限定セミナー」などのキーワード、SNSをやっている人であれば一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

私自身はこうした開業塾に通ったことがないのでなんともいえませんが、中には有益なものもあるかもしれません。

 

もし通うのであれば、再現性があるのかという観点で選ばれるとよいと考えています。あらゆる独立開業にも共通していえるのかもしれませんが、特に士業の仕事は属人性が強く、ノウハウやマインドを学んでも同じように成功するとは限らないからです。

 

タイミングだったり、その人が持っている人脈が重要だったりします。見た目や雰囲気にも左右されます。成功している飲食店のレシピを教えて貰っても、お店の立地や競合店の有無によって売り上げが変わってくるのと一緒です。

 

また①の実務を中心とするものであれば、団体主催のスキルアップのセミナーなども用意されているので、そうした講座のほうが費用的には安価で収まるでしょう。

 

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本連載は佐藤敦規氏の著書『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法

佐藤 敦規

日本能率協会マネジメントセンター

早期退職やリストラという言葉を聞いて、ギクリとした人も多いのではないでしょうか。リストラというと業績が悪い企業が実施するものでしたが、昨今では、高収益を挙げた企業が、さらなる発展を目指すため行うケースもあります…

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