覚えるのが苦手な人のための暗記法
記憶力の衰えは、それほど気にしないでよいといっても、最低限の基本事項を頭の中に叩き込む必要があります。分厚いテキストを目の前にして途方にくれている人も多いのではないでしょうか?
市販の本で数百ページから1000ページ、スクールのテキストは科目ごとに分冊となっているものが多いのですが、合計すると1000ページを優に超えるものがあります。
高校の社会の中でボリュームが多いとされる世界史の教科書をはるかに上回る分量。私も独学で社会保険労務士のテキストを読み始めたときは、どうやってこの内容を覚えられるのかイメージが湧きませんでした。
■サブノートや暗記カードの作成は勧めない
学生時代の勉強習慣から馴染みがあるのが、サブノートの作成と暗記カードの作成です。漠然と読むよりかは、書く、手を動かしたほうが記憶に残りやすいといわれており、この方法で学生時代は、勉強した方も多いのではないでしょうか?
結論からいうと、あまりお勧めしません。作成に時間を取られ、過去問演習などに割く時間がなくなってしまうからです。
また昨今のテキストは市販・スクール問わず、よくまとめられており、改めてまとめノートを作らずともポイントが分かるようになっているからです。また暗記カードを作成する際、手書きによって記憶しやすくなるという効果はあるものの、タイムパフォーマンスがよいとはいえません。
■テキストに情報を集約するとはどんな方法?
資格試験合格の近道といわれているのは、テキストの余白に追加情報を書き込んでいくというものです。講義を聴いたときに自分なりに気づいた点、過去問を解いた際、問われた表現や追加情報などをどんどん書き込んでいきます。
こうすれば、難関用語が並んでいるテキストが、体験記憶の塊へと変化していきます。試験前にそのテキストを読めば、弱点や関連情報も含めて頭の中に体系的な知識を作れるというものです。
社会保険労務士試験の合格体験記の中にもこの方法を挙げている人が多数いました。実際の試験会場でも、開始前、毎ページに細かい文字が書き込まれたテキストを読んでいる人を見かけました。
お勧めの方法ですが、私自身は実施するのを断念しました。なぜなら通勤や模擬試験の帰り道、就寝前などのスキマ時間を利用して学習していたのですが、常時、テキストを持ち歩いているわけでないので、日を改めてテキストに気づいた点を書き写していく、時間がなかったからです。
その代わりに行ったのが、覚えにくい箇所と過去問、模擬試験で間違えた論点をまとめたメモです。試験直前期には、暇さえあれば見るようにしました。
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