現役時代にできなかったことに取り組む
■ボケても、おしまいではない
「ボケたらおしまいだ」と言う方がいます。しかし、そういうあなたは実はしっかりボケています。
そんなあなたに、できたら「ボケ力」を鍛えて、世の中を明るくしていってほしいのです。
いまだに、世の中は競争社会。蹴落とし蹴落とされ、長時間働いてくじけていく若い人も多いです。
「そんな若者はダメだ」「俺が若いときはもっと働いた」なんて叱咤激励していませんか。あなたの若いときとは時代が違い、あなたは現実がよくわかっていないこともあるのです。
現在は、なんだか不安で心配な世の中です。そんなときは「ボケ力」を発揮して、「なんとかなるもんだ」とボケていきましょう。「じいさんは気楽でいいよな」と言われてもいいのです。
子どもや孫、困っている誰かのそばでボケていられる年齢になったのです。
「早く早く」と人を追い立てるのではなく、お茶でも飲んでお喋りしたくなるような「ボケ力」を身につけてほしいと思います。
老いたら、少し謙虚にする、若い人を立てる心が大事だと思います。
エリクソンの「ライフサイクル論」を思い出してください。壮年期の課題は「世代性」でした。つぎの世代へ知識やものを受け継いでいく。しかし、それは自分の子どもに財産を残すというケチな話ではありません。
若い人たちが元気で住みよい世の中をつくっていくことです。
しかし、壮年期は忙しくて人のことを考えている余裕はないでしょう。老齢期こそやっと自分の時間ができます。
一方で、自分の時間が限りあるものだとわかるときです。あと、5年元気でいるか、10年か。時間の流れを考えたらあっという間の人生になってしまいます。
壮年期にはできなかったことをやっていきましょう。肩の力を抜いて「ボケ力」を発揮し、あなたもまわりも幸せにしていってほしいと思います。
和田 秀樹
和田秀樹こころと体のクリニック 院長
【Jグランドの人気WEBセミナー】
税理士登壇!不動産投資による相続税対策のポイントとは?
<フルローン可>「新築マンション」×「相続税圧縮」を徹底解説
↓コチラも読まれています