どの問題から取り組むかは合格の鍵
■解答の優先順位
問題用紙を見て(問1)から順に解いていくのではなく、先にどの問題から解くか、どの順序で解くのか、これらは入試の際、作戦として大切なことです。解答の優先順位を考えることは、各問の時間配分にも関わります。
模試を受けることで、自分の苦手とは反対に、得意な単元や時間のかからない問題もわかるでしょう。苦手な単元があるのに対し、必ず取りたい単元や問題を知ることができれば、それらを優先的に解答するという対策が立てられます。
入試で合格するには、満点を目指す必要はありません。ライバルに勝てるよう、制限時間内に自分の得点をとにかく最大にすることが求められます。この制限時間内というのが実はポイント。限られた時間で、正解をより多く出す力を競うのが入試なので、合格するには、得点の最大化が必要になるのです。
入試において、8割以上の受験生が正解する問題はもちろん落とせませんが、正答率1割の難問は、逆に落としても大丈夫。解けない生徒がほとんどなので、いってしまえば解かなくてもいいのです(時間に余裕があれば挑戦!)。それよりもポイントは、正答率が5割前後の問題。これらをより多く解答できる受験生が合格するのでしょう。
時間のかからない問題をサッと済ませるなど、どの問題から取り組むか、解く順序の組み立ては合格の鍵になるといえます。模試を受ければ、どれを取ってどれを捨てるか(後回しにするか)、自分が得点を最大にできる「優先順位」を徐々に知ることができるようになります。
自宅で問題を解く場合も、制限時間を設けて解答する訓練をしましょう。模試では、本番さながらに、問題全体をどのような優先順位で解答するのか、実践することができます。そして、返却された模試の結果を見て、自分の強みになる問題を増やしていきましょう。
ここまでの話をまとめると、模試を受けることで、
①自分の学力の現状を知ることができる
↓
②苦手な単元、得意な領域、ミスの傾向などを把握・分析できる
↓
③得点アップにつながるよう、学力の補強・ミスへの対策・作戦を練る
↓
④また模試を受け、①~③を繰り返す
↓
目指すは志望校合格につながる得点力アップ=学力アップ
模試を活用して自分の学力の現状を知ることで、得点を上げるための具体策「どんなことを」「どのように」やるのかが見えてくる、というわけです。模試は、受験勉強の道しるべなのです。
塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター
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