高校受験の合否を決める?「模試の受けっぱなしはNG」の理由 (※画像はイメージです/PIXTA)

模試は受けて、必ず見直し・解き直しをすることが大切です。「模試の受けっぱなしはNG」とよくいわれますが、それは受けること以上に、見直しをすることにメリットがあるからです。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

模試の結果に一喜一憂する必要はない

■模試を受ける理由

 

・自分の立ち位置・ポジションを知ることができるから

 

模試を受ける理由の1つは、自分の学力の現状を知って苦手や弱点、ミスの傾向などを見つけ、対策・改善をしていくためでした。もうひとつの理由は、模試の結果にあります。模試の結果からどんな情報を得られるのかを見ていきましょう。

 

まず、採点の結果から主催者のデータに基づいた志望校判定が出されます。志望校診断や合格判定ともいわれ、通常、受験生は、これを目安に合格できる可能性を探ります。例えば、

 

・「私立Vもぎ」(進研)は、10%ごとに合格可能性を表示。
・「都立自校作成Vもぎ」は、学力検査+内申点を合わせた総合得点から判定。S、A~E判定。
・「高校受験公開テスト」(駿台)は、10%ごとの志望校判定。確実・可能・努力・再考圏と4区分。

 

このように、各模試の合格可能性の出し方は異なりますが、それぞれが独自のデータを使い、志望校合格の確率を出します。この判定については、あくまでも模試を受けた現状の結果でしかないので、一喜一憂することのないように心がけましょう。

 

楽観的すぎるのもよくありませんが、悲観的になる必要もありません。合格の可能性が低く出たからといって、すぐに志望校を変更することもやめましょう。理由その1でも述べたように、模試は、その後に具体的な勉強に役立てることが大切なのですから。

 

我が家も、判定がよければもちろん素直にうれしかったのですが、例えば、受験者の平均点が低かった数学の得点がよかった場合、その1教科の偏差値がグッと高く出ました。そうすると、数学の偏差値が5教科合計の偏差値も引き上げ、結果的によい合格判定が出ていました。

 

そのことを喜ぶ以上に、実は、他教科の得点や偏差値が気になりました。

 

模試の判定は、そのとき受けたテスト結果に基づくものなので、志望校の入試問題の目安にはなりません。どのように捉えるかは、それぞれですが、判定よりも、答案用紙に目を向けて、間違えた内容を復習して学力を補強することが、合格につながっていくのは確かでしょう。

 

模試の結果には、次のようなデータ(情報)が載っています。

 

模試結果の着目点(※下図参照)

 

・合格可能性判定 ➡ ③(都立) ④(私立)
・第一志望累積順位(都立) ➡ ③
・志望校前年度推計順位(私立) ➡ ⑤
・成績の推移 ➡ ②(私立)
・併願校について ➡ ④(都立)・⑥と⑦(私立)

 

自分の第一志望校を、同様に第一志望とする受験生(ライバル)の中での順位がわかるのが、累積順位です。その模試を受けた受験生という条件つきですが、受験者何人中何位と出るので、受験者が多ければ、入試に近い状況である可能性があります。また、同じ模試を継続していれば、学力の推移を見ていくことができます。

 

息子が志望校を決定する際に、役立ったのは累積順位でした。同級生のライバルの中で、自分がどのあたりの位置にいるのかを、ある程度予測して、最後は志望校を選びました。

 

このように模試の結果は、合格判定だけでなく、他にも着目して結果をより詳しく見るとよいでしょう。

 

ただ漠然と勉強しているだけでは、受験は不安です。敵(ライバル)を知る必要もあるでしょう。まずは「ライバルがこれだけいるのか」と意識することも大切ですね。また、ライバルの中での自分の立ち位置や、自分の学力の推移を知ることで、受験勉強の励みになり、自信や目標を与えてくれることもあります。反対に、「このままではまずい」と危機感を抱くきっかけになることもあるでしょう。

 

どちらにしても、模試を受けない限り、見えない情報です。それらを有効活用して、受験勉強に前向きに生かせるようにしていきましょう。

 

出典)塚松美穂著『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)より。
出典)塚松美穂著『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)より。

 

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    ライター・教育アドバイザー
    学習支援コーディネーター

    上智大学文学部仏文学科卒業。IT・通信会社でwebデザイン、コンテンツ制作、新規事業立ち上げなどに携わる。その後結婚し、主婦を経て、web メディアや業界紙などで記事を執筆するかたわら、子どもが通う公立小・中学校でPTA副会長を務めた。高校2年生の長男、小学6年生の長女、2児の母(2021年12月現在)。現在は、学校評議員・学習支援コーディネーターとして公教育の支援も行う。長男の高校受験に、通塾費を1円もかけない「塾なし受験」によって偏差値71の超難関の都立国立高校への合格をサポート。「塾なし受験は、『自分の頭で考え、自ら選び取って、目標に向かって努力できる子』を育て、子どもたちが幸せな人生を送れるように導いていく、ひとつの教育法なのではないか」との思いから、本書を書き上げた。「塾なし受験研究所」創設

    著者紹介

    連載自宅学習だけの「塾なし」志望校合格マニュアル

    ※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

    「塾なし」高校受験のススメ

    「塾なし」高校受験のススメ

    塚松 美穂

    プレジデント社

    たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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