記述問題はあきらめずに書き込む
■得点アップを狙う「教科別ヒント」
受験勉強や模試を通して、どうしたら得点を最大値にできるかを考え、取り入れた方策がいくつかあります。
受験生それぞれに、得点アップを狙いたい教科は異なります。また、成績や弱点、原因などによって当てはまらない場合はあると思いますが、各教科の得点アップを考えたとき、参考にできる記述があれば、ぜひ取り入れてみてください。
▶数学
数学は、強化したい領域は良問をひたすら解いて、解答パターンを自分のものにすることで学力をアップさせました。その学力をきちんと発揮できるように、入試問題で注意すべきだと考えていたポイントを挙げていきましょう。
最初の5分、問題の見極めが重要。
時間との闘いでもある入試。どの問題から解くのか、どこは確実に点数がとれるのか、入試問題でこの選択はとても重要です。恐らく時間があれば解ける問題でも制限時間内で解けるかどうか、これが鍵になります。全体を見てこの見極めをする最初の5分は重要です。
連動している問題は、必ず見直しをする。
大問の中で、最初の問いを間違えてしまうと、続く2問3問の解答も必然的に間違えてしまう、という残念な結果になってしまいます。そうならないように、問題が連動している場合は、最初の解答の見直しを怠らないようにしましょう。「解けたのに……」という悲劇が起こります。
記述問題(証明、作図)はあきらめずに書き込む。
数学の記述問題は、最後まで解けなくても、解答を導けなくても、とにかく考えた跡を解答用紙に残しましょう。
高校の入試問題説明会で、数学の先生は「努力の跡を見る」と話していました。特に、数学は、正解すること以上に、どう考えたのか、どう解こうとしたかを見るので、過程が大切だということです。
採点者に読んでもらう気持ちで、考え方や式などのポイントを簡潔に、丁寧に書き込んで、解答用紙に自分の情熱を込めましょう。
問題文は最後まで読み、答え方を間違えない。
たまにあるのが、答え方の間違いです。問題文に条件や答え方が明記されていることがあるので、見落としてしまわないように気をつけましょう。
大問の後半は難しいとは限らない。
例えば、都立の自校作成問題レベルの数学では、大問の中に(1)から(3)があると、だいたい(3)が難しく設定されています。ただし、実はそうとも限らない場合があるようです。
そのため、後半は難しいと思い込まずに、問題を見極めることが大切です。
▶まとめ
数学では、本人が押さえておくほうがよいと考える領域については、妥協せずに勉強しましょう。反対に苦手は、基本は押さえて応用は捨てるくらいの気持ちで挑みました。満点ではなく、目指すのは合格点です。記述問題は、解答が出なくても考えた過程を書き込むことを大切に、また、連動している問題は必ず見直しをしましょう。