(※画像はイメージです/PIXTA)

模擬試験を受けることで、高校の合格に向けた作戦が立てられます。大手や中堅の塾では塾内で模試を定期的に実施しています。すなわち、模試は志望校合格へのマストアイテムといえます。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

「塾なし受験」のための「模試」活用法

模試は必ず受けましょう。「塾なし」「塾あり」にかかわらず、受験生にとって、模試は必須です。模試を受ける理由は大きく三つあります。

 

・自分の学力が把握でき、点数を伸ばせる部分がわかるから
・結果から、今の実力、ライバルと比べた立ち位置がわかるから
・本番入試の疑似体験ができるから

 

この三つは、全ての受験生にとって、とても大切な要素です。模試を受けることで、合格に向けた作戦が立てられます。大手や中堅の塾では塾内で模試を定期的に実施しています。授業と並行して塾内模試や公開模試を活用して指導が行われています。すなわち、模試は志望校合格へのマストアイテムといえます。

 

「のんびりしている」子どもや、「微妙にやる気になれない」といった受験生にも模試はおすすめ。本番に近いかたちでの体験は刺激になります。また、1年後の受験はまだ遠くにぼんやりとしていても、近い模試を目標に設定することで、勉強を進めやすくなります。

 

通塾している受験生は、内部・外部模試ともに塾で手配されることが多いですが、「塾なし」受験生は、個人で中期的なスケジュールを立て、模試の計画と申し込みを行わなければなりません。ただし、これも特別難しいことはなく、家族の協力と情報収集で対応できるでしょう。

 

すべてにおいていえることですが、「与えられたこと」は、しばしば「なぜそれをするのか」という本質的な理由を自身で理解しないまま行っている、という現象が起こっています。理由を考えることをせずに、用意されていることを当たり前のように受け入れる状況は、受験生にも、大人の世界でさえもよくある話です。与えられたことをただ単に行うのは楽ですが、果たして、それが自らの糧かてになっているのかは疑問です。


 
「なぜそれをやるのか、なぜそれを選ぶのか」

 

受験という中学生にとって大きな挑戦を、自身で考え決めていくその過程で、子どもたちは成長していきます。受験のエキスパートがお膳立てしたカリキュラムの先にある合格と、道筋を自分で考え選んで実行して得た合格では、同じ合格でも、意味合いはずいぶんと異なってくるのです。

 

どの模試をいつ受けるか、これもしっかり話し合い、息子が選択をしました。受験をプランニングしながら勉強するということは、自身の学力、得意・不得意、理解度などがきちんと自分で見えているということではないでしょうか。どうすれば成功(合格)できるのか、今、自分に何が足りなくてどう対策をするのか、そういったことを考えていく上でも、模試はたくさんのヒントをくれます。

 

秋になれば、模試や説明会でカレンダーの週末は埋まりました。そして、返却される模試の判定や解答を見ながら、また作戦を練る。これを繰り返すことで、合格に一歩一歩近づき、到達できたのです。では、先述した模試を受ける三つの理由を、詳しく見ていきましょう。

 

次ページどうやったら得点を最大化できるか

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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