(※写真はイメージです/PIXTA)

離婚経験者の資産家男性に嫁いだ女性。夫を見送り、自身も高齢になったとき、先妻の子2人に養子縁組を迫られ、承諾してしまいます。先妻の子には夫の相続時にも遺産を渡していることから、自分亡きあと、実子にはせめて自宅ビルを渡したいと考えていますが…。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに、生前対策について解説します。

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先妻の子2人が、後妻に養子縁組を迫り…

今回の相談者は、40代の中村さんです。母親違いのきょうだいとの間に起こる、将来の遺産相続に不安を感じ、筆者の元を訪れたということでした。

 

中村さんの父親には離婚歴があり、中村さんの母親とは再婚でした。父親には先妻との間に長男と長女の2人の子がいます。中村さんの実母との間にもうけた子は、中村さんひとりだけです。

 

父親は20年以上前に亡くなっていますが、その際、母親と3人の子で相続をしています。しかし、相続手続きは母親が中心となって行っており、当時大学生だった中村さんは、詳細をよく知りません。

 

父親の財産の多くは中村さんの母親が相続したようですが、先妻の子2人にもそれなりの額の現金を分けたと聞いています。

 

「先日から、母親の様子がどうもおかしいと思いまして。問いただすと、異母兄姉から養子縁組を迫られ、断り切れずに承諾してしまったというんです…」

 

中村さんの母親は70代半ばと高齢であり、今後の相続のことが懸念されます。

「売上が足りない」先妻の子たちの要求はエスカレート

中村さんの母親の財産は、父親から相続した自宅ビルと2棟のアパートで、いずれからも家賃収入が入ります。また、父親が経営していた商店も引き継いで切り盛りしていました。商店は中村さんの異母兄姉も手伝っており、ここ数年は高齢となった母親から、代表者が異母兄に代わっています。

 

店舗は母親と中村さんが住むビルの一角で経営していますが、無償でフロアを提供しているほか、売上が少ないといっては、ほかのフロアの家賃も渡すよう、母親に強く迫っているということです。

 

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本記事は、株式会社夢相続のサイト掲載された事例を転載・再編集したものです。

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