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女医は高収入だが…30代から就業率がどんどん低下
女性医師の就業率は、一般女性と同じように年齢に合わせていわゆる「M字カーブ」をたどるといわれます。医学部を卒業し、医師国家試験に合格した段階では、ほとんどの女性医師が医師としてのキャリアをスタートさせています。
しかし、30代に入ると次第に就業率は低下し、30代後半には3割程度の女性医師が仕事を離れるのです【図表】。
女性医師に対するキャリアのサポートは徐々にではあれ整備されてきていますが、まだまだ不十分であることがうかがえます。これには、女性医師自身のモチベーションも関係しています。
30歳台の「離職による収入減少」は回避困難
厚生労働省「平成28年度女性医師キャリア支援モデル普及推進事業」において、久留米大学病院が行った調査では、女性医師のやる気や向学心の変化を「やる気スイッチグラフ」と名付けて報告しています。
それによると、医学部に入学してから学年が上がり、病棟実習などを経て、医師国家試験合格、初期研修開始まで女性医師のやる気や向学心はどんどん上昇します。
その後、初期臨床研修、後期研修でもほぼ横ばいを維持しています。
しかし、結婚し、妊娠・出産を迎えると急激に低下していくようです。当直続きの疲労、臨床から研究室への異動などが理由とされます。
特に出産後は、育児や子どもの病気対応に時間を取られます。そこに、医師である夫の転勤や職場との軋轢(あつれき)などが重なると、「働かなくていいかな?」という気持ちが出てくるのでしょう。
しかし、その後、子どもが保育園に通うようになると時間にも余裕ができ、医局から復帰の声が掛かったりします。専門医の取得や学会発表、育児中の同僚の存在や子どもの成長なども女性医師のモチベーションアップにつながります。
こうしたキャリアとモチベーションの変化に対し、安定した副収入の確保と資産形成はきっと役に立つはずです。
キャリアアップで収入は上がったが…30歳女医の悩み
後期研修に入るとアルバイトも可能になり、収入は増えますが、それとともに仕事の責任が増え、専門医資格の取得に向けた勉強も必要。仕事とプライベートを充実させる難しさを実感するようになるものです。
1日の平均勤務時間は「14時間超」…休憩できない日も多々
【高橋さん(仮名)のプロフィール】
年齢:30歳
所属:公立病院(専攻医)
専門(標榜科):形成外科
もともとやる気では誰にも負けない、何事にも全力投球するタイプの高橋さん(仮名)は今、公立基幹病院で後期研修を続けているところです。
高橋さんが目指している形成外科の専門医の場合、4年間で最低でも300症例に関わったり、10症例の手術を行ったり、少なくとも1本は筆頭著者として論文の発表も必要ということで、キャリアアップの手ごたえは十分。
「毎日、外来から手術、入院患者の管理まで幅広く経験を積んでいます。子どもの頃から夢見てきた医師として独り立ちし、今は本当に大きなやりがいを感じます。」
とはいえ、1日の平均勤務時間は14時間超、食事どころか休憩する時間さえ取れないことがあるそうです。
休日に電話で呼び出されることなんて日常茶飯事。特に地方の公立病院なので夜間の人手が不足していて、本当ならコメディカルがやる仕事も医師がやらないと回らない状況だったり…。ホント、つらいですよね。
働けば働くほど、お金も時間も失っていく感覚
あまりにも税金が高く、実際の手取り額は「物足りないレベル」
研修医になってもう一つ、高橋さんが気になっているのが収入のこと。
後期研修の専攻医になると、医療機関によって幅はあるものの、年収は700万~900万円。毎月20万~30万円の初期臨床研修の頃と比べればかなりマシとはいえ、ハードワークの割にはとても合いません。将来に備えて貯蓄するにしても、物足りないレベル。
そこで高橋さんは他の専攻医と同じように、週1日認められている研究日にアルバイトをしています。
「今のところ毎週火曜日、近くの民間病院で外来を担当しています。給与は1回12万円なので、毎月50万円くらいになって大助かり。大学の同級生に聞くと、都内だとこんなに高くないようです。」
ただし、意外だったのが税金のこと。アルバイトで年間600万円近く収入が増えたものの、その分、思った以上に税金が掛かるんです。
「なんとかならないかな」といろいろ情報を集めるなかで高橋さんの目に留まったのが、不動産投資でした。
不動産投資で副収入を確保しながら節税
「30歳になって、医師としてのキャリアは大事だけど、プライベートも後悔したくない。それには安定した副収入を確保し、資産形成していくことで、お金の面で土台をつくるのが大事だって気づいたんです。お金に余裕があれば、それだけ選択肢が広がりますからね。」
安定した副収入を確保して、資産形成を進めていくうえで、不動産投資にはいろいろなメリットがあります。
高橋さんの場合、年齢が若くても医師はローンの借入がしやすく、少ない自己資金で始められることや、運用管理は専門の不動産会社に任せておけば、ほとんど手間が掛からないことに魅力を感じたとか。
また、自分で物件を探したり、金融機関にローンの申し込みをしたりする時間が取れないので目下、専門のコンサルタントに相談しているところ。明るい未来へ向けて、不動産投資の第一歩が始まろうとしています。
大山一也
トライブホールディングス 代表取締役社長
植田幸
資産コンサルタント、宅地建物取引士、AFP(日本FP協力認定)
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