「嘘だったの…」ドケチ親父死去。後妻の要求で知った衝撃金額

子どもを持つ人の再婚は注意が必要だ。というのは、入籍することによって再婚相手に相続権が発生し、もともと相続権を持つ子どもとの間でトラブルになる可能性があるからだ。レスラーさん(仮名)の相続も、再婚がトラブルにつながったケースの1つだ。レスラーさんは、60歳で小料理屋の女将さんと再婚。当初、再婚相手であるおかみさんは相続権を放棄していたが、レスラーさんの死後、自分が持つ相続権を主張し、子どもたちともめることになった。※毎年恒例、幻冬舎ゴールドオンラインの相続特集が開幕! 最新情報から大人気記事のピックアップまで、盛りだくさんでお届けします。

「先生、ちょっと困ったことになりまして」

帰り際、私と弁護士は駅に向かって歩きながら、レスラーさんのことを話した。「レスラーさん、強がってはいたけども、しょんぼりしてたねえ」私が言う。「奥さんが亡くなったことがショックだったんだろうけど、長男の嫁に厳しく言われたのも効いたんだろうな。まあ、これまでのことを振り返れば、酒をやめるっていうのは当然ともいえる条件だと思うけど」

 

「そうだなあ。しかし、あの嫁さんは強いな」「ああ、強い」弁護士はそう言い、笑った。「レスラーさんとやり合うなら、あれくらいでなきゃいけない」私もそう言って笑った。

 

それからしばらくの間、家族の間には何の問題も起きなかった。レスラーさんが飲みすぎ、何かやらかすのではないかと心配したが、意外と大人しく、かつてのように警察沙汰になることもなかった。

 

事態が大きく動いたのは家族会議から3年ほど経った時のことだった。

 

「先生、ちょっと困ったことになりまして」次男が電話で言う。彼が社長になってからも経営は順調だった。困ったこととはレスラーさん絡みの何かだろう。直感的にそう思った。「どうしたの?」「父親のことなんですが、先日、ある女性と再婚したようなのです」「え?」私は思わず聞き直した。

 

「再婚です。私も兄も、父が女性と住み始めたことは知っていたのですが、籍は入れるなと念を押していたんです。しかし、父は言うことを聞かず、入籍してしまったんです」

 

次男の話によると、相手は近所で小料理屋をやっている女将さんだという。奥さんが亡くなった後、料理ができないレスラーさんは外食中心の生活になった。そのうち、その店の常連になり、女将さんと仲よくなり、一緒に住むようになったのが半年前のことだそうだ。

 

「引っ越すからと連絡があって、その時に女性と一緒に住むのだと知りました。父はなんだか嬉しそうでした。僕としても父の日々の生活のことが心配でしたし、飲みすぎないように目付役になってくれる人がいるといいとも思っていたので、一緒に住むのはいいことだと思いました」「ただし、籍は入れないようにと伝えたんだね?」「はい。そう約束したのですが『籍入れたからな』と連絡があったんです」

税理士法人アイエスティーパートナーズ 代表社員

東京・浅草生まれ。國學院大學経済学部卒業。日本大学大学院・慶應義塾大学大学院修了。又野税務会計事務所勤務を経て、1975年に独立、税理士髙野眞弓事務所を立ち上げ、多種多様な業種・業態の企業の顧問税理士を務める。事業規模拡大に伴い、2016年6月に税理士法人アイエスティーパートナーズを設立。
40年以上にわたり、「税務のアドバイザー」という枠を超えた公私のパートナーとして、多くの経営者の悩みを解決してきた。特に、骨肉の争いに発展しやすい相続税・贈与税等について、一家の思いに寄り添った提案を行い円満相続に導いている。

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髙野 眞弓

幻冬舎メディアコンサルティング

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