「かぼちゃの馬車」高すぎる勉強代の代償
「これは危ない」
そう思った関口さんは、融資を受けたスルガ銀行へ返済条件の見直しを相談したり、知り合いの 不動産会社、弁護士などに、今後の対応について相談した。家賃全額が振り込まれなくなる日も近いのではないか、と戦々恐々としていたが、その不安は的中した。
2018年1月、スマートデイズからオーナー向け説明会の案内が届き、出席したところ「オーナー様に家賃を支払うことが困難な状況です」という説明があったのだ。聞けば、サラリーマンや医者などに、シェアハウスを販売し急拡大してきた同社だったが、入居者獲得に苦戦し、全体の入居率はわずか30%台だった。会場内には「なぜ、こんなことになってしまったのか」と、頭を抱えるオーナーの姿が多く見られた。
その後、スマートデイズは倒産。関口さんは管理を別の会社に委託した。家賃は下がってしまったものの、スルガ銀行との交渉でなんとか金利を下げ、元本返済も待ってもらっている状況だ。しかし、運営の今後の見通しは明るくはない。なぜ、こんなシェアハウスを買ってしまったのか――。
高すぎる勉強代の代償は大きくのしかかっている。
永井ゆかり
「家主と地主」編集長
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