地方消費税はどのように都道府県へ配分されるのか
地方消費税を所管するのは総務省です。
国が徴収した地方消費税は、そのまま納税地の都道府県へ配分されるわけではありません。地方税法に基づく「清算制度」によって、実際に消費が行われた地域へ税収を配分する仕組みとなっています。
総務省は、総務省統計局が作成する「地方消費税配分の基礎資料」と国勢調査による人口を、それぞれ50%ずつ反映した基準に基づいて清算を行っています。
また、「税率引上げ分」の1.2%については、清算後の金額の2分の1を都道府県分とし、残る2分の1を人口に応じて市町村へ配分する仕組みです。
このような制度によって、地方消費税は全国の自治体を支える基幹財源の一つとなっています。
だからこそ、食料品の消費税率を1%へ引き下げる政策は、家計負担の軽減という効果が期待される一方で、地方財政には無視できない影響を及ぼす政策として議論されているのです。
食料品の消費税率1%で地方税収はどれだけ減るの?
こうした地方消費税の仕組みを踏まえると、食料品の消費税率を1%へ引き下げた場合、地方財政への影響が大きくなる理由が見えてきます。
林総務大臣は、食料品の消費税率引き下げによる地方消費税の減収額が約1.6兆円に上るとの見通しを示しています。
この減収は、地方自治体の自主財源である地方消費税収が減少することを意味します。地方消費税は行政サービスだけでなく、社会保障4経費の財源にも充てられていることから、地方自治体にとっては極めて大きな問題です。
もっとも、影響は全国一律ではありません。総務省が公表している令和3年度の「都道府県税収入等の都道府県別所在状況」によると、地方消費税の総額は約6兆1,702億円となっています。
この金額を基に、約1.6兆円の減収を都道府県ごとに按分すると、人口や消費規模が比較的小さい鳥取県では、おおむね40億円程度の減収になると試算されます。
40億円という金額は国全体から見れば小さく映るかもしれません。しかし、財政規模が限られる地方自治体にとっては決して軽い数字ではありません。
地方消費税は、福祉、医療、教育、防災など住民生活を支える行政サービスの財源となっています。そのため、地方税収が減少すれば、地方自治体は歳出の見直しや新たな財源確保を迫られる可能性があります。
